「お前のママ、炎上してるよ」家庭の幸福度が戦闘力のように数字で可視化される時代の悲劇【著者に聞く】




インフルエンサーを目指す主婦・文月が人脈作りのために飛び込んだのは、SNSフォロワー数40万人のボスママ・紗理奈が君臨するママ友サークル。そこは、フォロワー数で互いを格付けし、SNSの「タグ付け」で利用し合う、見栄と虚飾の世界でした。

フォロワー数の少ない文月は、最下層の雑用係として扱われる日々。セレブママたちとの価値観の違いに居心地の悪さを感じる彼女でしたが、SNS初心者のシングルマザー・立花美沙緒がサークルに加わったことで、状況は不穏な方向へと一気に転がり始めます――。
家庭の幸福度や経済力が数字で可視化される時代
この作品の脚本を担当した寺田御子さんは、昨年読売テレビでドラマ化した『#裏アカ教師』の原作なども手掛けています。これまでもSNSに渦巻く現代の闇をすくいとってエンタメ作品として仕立ててきた寺田さんに、今回、「ママインフルエンサー」の世界を描いた理由をうかがいました。
「インフルエンサーという生き方が身近になったことで、これまで水面下で推し量られていた他所の家庭の幸福度や経済力が、戦闘力のように数字で可視化される時代になりました。ママ友のカーストを描いた作品はこれまでも数多くあったと思いますが、“ママインフルエンサー”の集団はとても面白い題材だと感じていました。
私は独身で子どももいないので、絵空事にならないよう、取材を重ね、実際にママインフルエンサーの方々の発信を拝見しながら、自分なりに丁寧に向き合いました。
私は“ママインフルエンサー”という仕事は、家事や育児に追われる中でも、自分らしい生き方と仕事を両立できる、素敵な職業だと思っています。だからこそ、華やかな世界のきらめきだけではなく、その危うさや歪み、“現実と地続きの地獄”を楽しんでいただけたら嬉しいです」

自己表現や自立の武器にもなる一方で、一歩間違えれば見栄の張り合いに引きずり込まれる現代のSNS。そんな世界でママ友集団の崩壊劇がジェットコースターのように展開します。最後に笑うのは誰か、そして炎上するのは誰か――。張り詰めた緊張感の先に待ち受ける衝撃の結末を、ぜひその目で確かめてみてください。
取材=ナツメヤシ子/文=レタスユキ
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