限界サイン見逃してない?社労士兼ドラマーの山中綾華が教える「無理しない働き方」

公開
更新
社労士兼ドラマーの山中綾華が教える「無理しない働き方」


毎日「自分がやらなきゃ」と責任感だけで自分を突き動かしていませんか?
真面目な人ほど、頑張りすぎて限界を迎えてしまうことが少なくありません。

そこで今回は、自身も過酷な音楽業界で心身の限界を経験したことをきっかけに社会保険労務士となり、働く人の労働環境改善に取り組む一方、現役ドラマーとしても活動を続ける山中綾華さんによる、自分をすり減らさずに働くためのヒントをご紹介します。

【画像を見る】評価=自分の価値?売上主義のデパコストップBAが孤立した理由【心理カウンセラーに聞く】

自分では気づきにくい「限界のサイン」を知ろう

限界を迎えると、心身のバランスを崩し、普段の生活すらままならなくなってしまうことがあります。 山中さんによると、体と心は限界が近づくと以下のようなサインを出すそうです。

・夜、眠れない。
・美味しいものを食べても味がしない。
・何もせず、ただぼーっとしている時間が増える。
・掃除やゴミ出し、片づけなど、普段当たり前にできていたことができない。

これらはすべて、「そろそろ限界だよ!」と体が訴えている合図です。もし一つでも当てはまったら、いったん立ち止まって自分と向き合ってみましょう。

休むことは「甘え」ではなく「労働者の権利」

環境的に「休むのは悪いこと」という雰囲気がある職場も少なくありません。しかし、誰かが休むことで業務が回らなくなるのは、個人の「根性」の問題ではなく組織の「仕組み」の問題です。「しんどい」と思うことを自分の弱さや甘えのせいにして、自分を責める必要はまったくありません。

労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は1時間の休憩を取ることが義務づけられています。また、有給休暇も正社員やパートといった雇用形態を問わず、条件を満たせば付与される正当な権利です。休むことは「悪」ではなく、自分を大切にする「善」なのだと意識を変えてみましょう。

職場では「仕事モード」に切り替えて自分を守る

仕事が辛くなってしまう人は、プライベートと仕事の境界線がなくなっていることが多いそうです。必要以上に抱え込まないための考え方として、職場は「労働を提供して対価を得る契約の場」と割り切り、ありのままの「素の自分」でいる必要はありません。「素の自分」のままだと、職場の人間関係が深くなりすぎたり、他人の負の感情を直接浴びて深く疲弊してしまいます。

自分を「仕事モード」に切り替えることで、心にバリアができ、不必要に心をすり減らすことが少なくなります。 仕事で嫌なことがあっても、オフの自分にまで悪影響を及ぼさないための防衛術です。

「ライスワーク」と「ライフワーク」は分けていい

仕事と私生活のバランスに悩んでいる方には、「ライスワーク」と「ライフワーク」を切り分けて考えるのがおすすめです。

「ライスワーク」とは文字通り「お米を食べるため」、つまり生活を支えるための収入を得る手段のことです。一方、「ライフワーク」は自分の魂が喜び、人生の目的となる活動を指します。
「好きなことを仕事にしたい」と考える人は多いですが、この2つは必ずしも一致させる必要はありません。
大切にしたい「ライフワーク」に、「ライスワーク」としての重圧を無理やり背負わせると、かえって自分を追い詰めてしまうことがあります。

生活の基盤となる仕事を持つことで心の余裕が生まれ、純粋な情熱の場として「好きなこと」を守り抜くことができるのです。
仕事の役割を「仕組み」として分けることも、自分を守るための合理的な生存戦略になります。

未来の自分のために「休み」をつくってあげる


責任感のある人ほど、「自分が休んだら迷惑がかかる」と他人のために無理を重ねてしまいます。 しかし、家族や親友のことを思いやるように、あなた自身のことを一番に考えていいのです。

もし「自分のために休む」ことに罪悪感があるなら、明日の自分(未来の自分)という「別の誰かを助けるため」と考えてみてください。 そうすることで、休みを取ったり自分を労わったりしやすくなります。 毎日頑張っている自分の心と体を守れるのは、あなた自身しかいないのです。

真面目に頑張る人ほど知っておきたい「労働ルール」やメンタルケアのヒント。 過酷な現場を経験した元バンドマンの視点と、法律で働く人を守る社労士の視点を掛け合わせた、精神論に頼らない「リアルな防御術」を取り入れてみてはいかがでしょうか。

文=高見沢優美

山中綾華さん

【著者プロフィール】
山中綾華
社会保険労務士/ドラマー
高校生からドラムを始め、2015年にメジャーデビュー。全国ツアーや各種フェスなどで活動した後、自身の経験から「働く人が心身をすり減らさずに働ける社会をつくりたい」と考え、2023年に社会保険労務士試験に合格、2025年に登録。2026年6月には株式会社ラウンドワン社外取締役に就任。現在も現役ドラマーとして活動を続けながら、「働く人を守る」ことを軸に音楽と労務の両面から発信している。

※本記事は山中綾華著の書籍『バンドマンが社労士との二刀流で見つけた“無理しない働き方”』から一部抜粋・編集しました。

この記事に共感したら

Information


▼大人気漫画を無料で試し読み!連載まとめ一覧▼

他の無料試し読み作品


本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

おすすめ読みもの(PR)

プレゼント応募

新規会員登録する

読みものランキング

読みものランキングをもっと見る

レタスクラブ最新号

レタスクラブ '26 8月号

Mizukiさんの夏ラク時短レシピ

今号の料理特集は「Mizukiさんの夏ラク時短レシピ」。
本誌連載でも大人気のMizukiさんに、夏バテ防止にもなる、栄養満点の手間なしレシピをたっぷり教えていただきました!
レンチンおかずやワンパンパスタなど、暑い夏を乗り切るテクが満載です。

その他、火を使わない「体感“秒”副菜」や、おうちで作れる「麻辣レシピ」など、夏に作りたくなるレシピが満載。
料理企画以外にも、「夏のベタベタ床スッキリ解消」特集や、睡眠研究の第一人者である柳沢正史先生に教わる「質のいい眠り方」、無印良品やカルディコーヒーファーム、成城石井などで買える「1000円台以下のおいしい名品」、メイプル超合金の安藤なつさんと考える「認知症超入門」など、今知りたい情報が盛りだくさん。

また、この号は通常号とは別に増刊号と特別号があり、くまのプーさんの保冷バッグが付録に!
プーさんが蜂を見ている姿がかわいい「ハニーポットデザイン」(増刊号)と、原作のくまのプーさんやクリストファー・ロビンなどの仲間たちが勢ぞろいした「クラシックプー」(特別号)デザインの2種があります。
お弁当箱と水筒、カトラリーを一緒に入れることができます。高さがあるので、お弁当箱の上にミニサイズの保存容器を入れることもできる仕様のバッグです。

レタスクラブ最新号詳細