妻のホンネに衝撃が走る問題作『離婚してもいいですか?』の作者が語るリアルな離婚事情 画像(1/6)

『レタスクラブ』で連載が終了した今でも多くの人をざわつかせている問題作『離婚してもいいですか? 翔子の場合』。

作者・野原広子さんに、リアルな離婚事情を赤裸々に語っていただきました。


離婚するのって意外と難しい!

離婚に対する意識って、ここ十年くらいでガラッと変わりましたよね。「恥ずかしいこと」っていうイメージはぜんぜんなくなってきてる。その一方で「離婚したい」と思っている女性のうち、実際に行動に移す人ってかなり少ないらしいんです。

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私も30代のころ、周りのママ友と「子どもたちの手が離れたらみんなで離婚しようね」って言ってたんですけど(笑)。結局、誰も離婚してないですね。かと言って夫婦仲が好転したとかではなくて。みんな諦めるんですよ離婚を。

たぶん、実際に離婚“できる”人は、悩まずさくっとしちゃうと思うんです。もしくは暴力とか借金とか決定的な問題があればどんなことがあっても離婚するだろうし。

一方で、引っ越すアパートも決めて、通帳の名義変更までしたのに結局離婚しなかったっていう人も知っていて。やっぱり経済的な不安とか子どもへのストレスを考えちゃうんですよね。私自身、子どもたちを連れて家を出ようとしたら、息子に「お母さんが我慢して」と言われてしまって。それで気が抜けて離婚を諦めた経験があります。

かと思うと、ものすごく仲の良かったご夫婦がいきなり別れちゃったりとかして。離婚って、なかなか複雑な問題です。

離婚したい妻とモラハラ夫の真実

マンガを描くにあたって、離婚を考えてる方のブログをいろいろ読ませていただきました。そのとき「夫と別れたいけど丸くおさめてる」という話がとても多くて。それで主人公の翔子も自分の気持ちをおさえてニコニコしているキャラクターになっていきました。

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翔子のキャラクターのモデルにしているタレントさんもいます。テレビで旦那さんの悪口をぜったい言わない人は、きっといつか離婚するだろうなっていう目で見てるんですが(笑)。その雰囲気も使わせてもらいました。やはりその方は後ほど離婚されましたね…。

きっと、明るく笑顔でおさめておこうと思う人ほど、どこかで無理が出てくるんじゃないのかなと思うんですよね。

それから、ブログを読むなかで、モラハラ夫の生体についてもいろいろ知ることができました。モラハラ夫が妻に辛く当たるのって「妻に罪悪感を抱かせるため」らしいんです。

たとえば「部屋が汚い」って罵るのも、本当に片付けてほしいというより、掃除をしていないことを責めたいだけ。妻がそのことに気付いて反論すると、夫側はすぐに謝ってくるんだそうですよ。

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子どもがいるから、耐えられる

多くの女性が離婚を踏みとどまるのって、私と同様にやっぱり子どもの存在が大きいと思うんです。

実際、両親の離婚のストレスが体調に出ちゃう子は多いみたいで。急におねしょをし出すなんて話も聞きます。

そうなると、やっぱり考えちゃいますよね。母親としては、子どもがストレスを感じるくらいなら自分が我慢しようって思いますから。

逆に、子どもふたりが力を合わせて後押ししてくれたおかげで離婚に踏み切れたという話も聞きます。離婚をするにせよ諦めるにせよ、子どもの存在は本当に大きいですね。

私の場合も、夫とケンカしたとき娘が「私が守ってあげるからね」って手紙をくれたり。いまのところ離婚はしていませんが、子どもに助けられてきたおかげだと思います。

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離婚を迷っている人にぜひ読んでほしい一冊

私には子どもが二人いますが、すでにひとり立ちしているので、私の子育ては一段落。

夫とふたりの生活、どうしようかなって思っていて(笑)。同じように子育てが落ち着いてきたママ友なんかは、みんな新しい趣味を見つけてます。

今思うと子育てが大変だった頃の方が”離婚”という言葉が頭の中をぐるぐるしてることの方が多かったような気がします。子どもが大きくなった今は別なことに脳内がシフトチェンジしようとしてる感じですね。

私もこのお話を描いて、これまでしてきた選択やこれからのことを考えるきっかけになりました。

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結婚していれば「離婚」の2文字が頭をちらつくことは何度もあります。もし離婚を迷って追い詰められそうな人がいたら『離婚してもいいですか? 翔子の場合』をぜひ読んでほしいです。

翔子が下した決断をどう感じるかで、きっと自分が求めていることがわかるんじゃないかと思います。


取材・文=近藤世菜