風邪を悪化させる「のど乾燥スパイラル」って!? 感染・風邪の進行を防ぐには「のどの保湿」が超重要
こんにちは~!高1男女双子の母、かよポンです。
あの酷暑だった夏がウソのように寒さが増してきた今日この頃、皆様お元気ですか?
我が家では寒くなってくると、必ず降臨してくるのがこのお方。

そう、我が家の双子息子、別名「風邪引き王子」です!(笑)
誰よりも先に風邪をもらってきては盛大にこじらせ、そして家族みんなに広げていく…。毎年この時期になると我が家では地獄の風邪祭りが開催されることに…!
なるべく風邪を引かないように、外ではマスク、帰ってきたらうがい・手洗い、部屋を換気したり加湿器をつけたり、食事にも気をつけて免疫機能が低下しないように…って、息子も私も精一杯頑張っているのになぜ~⁉(泣)
そんなときにレタスクラブ編集部の方から「風邪の感染予防」についての話を聞いてみませんか、とのお誘いが。まさに我が家にピッタリの話題!
しかも、専門家の方にお話を聞けるとか。ぜひぜひお願いします~!!
▼今回お話を伺ったのは‥‥

そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院 内尾紀彦 院長
東京慈恵会医科大学附属病院 耳鼻咽喉科 助教として喉頭外来の責任者を務めた後、2021年7月より現職。音声治療を中心に地域医療へ携わる一方、アナウンサーや歌手など仕事で声を使うプロまで幅広い層の診療を行う。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 耳鼻咽喉科専門医。
手洗いとマスクだけだと不十分⁉ ウイルスと前線で戦うのは「のど」

かよポン:我が家の息子、冬になるとよく風邪を引くんですが、そもそも寒くなるとなぜ風邪が流行りやすくなるんでしょうか?
内尾先生:冬は「気温が低く」「湿度の低い」環境なので、インフルエンザなど乾燥を好むウイルスが活性化するようになります。さらに乾燥している環境ではウイルスが長く空気中に漂うので、感染しやすくなるんですね。

かよポン:元気なウイルスが漂っているなんて、恐ろしい!マスクや手洗い・うがいで、予防しているつもりなんですが…。
内尾先生:マスクや手洗いは、ウイルスからからだを守る外側の「最初の防御壁」になります。ただ、それだけでは足りません!
かよポン:た、足りない!?
内尾先生:その最初の防御壁をウイルスが突破してしまったときの第二、第三の防御が必要なんです。ヒトのからだを家に例えて、ウイルスの侵入を防ぐ様子を見てみましょう。

内尾先生:マスクや手洗いは、第一の防御である「門」のような役割で、口や鼻からのウイルスの侵入を防ぎます。でも、門を突破しているウイルスがいるでしょう。このように防ぎきれなかったウイルスをブロックするのが、第二の防御「のど」です。

内尾先生:のどは、侵入者(ウイルス)を体内に入れないための「玄関の施錠」のような防御器官となります。もしそこも突破されて家の中(体内)にウイルスが入ってきてしまった場合は、第三の防御「からだ全体の免疫機能」が戦うことになります。
かよポン:風邪の三大防御策!こうして見てみると、のどの役割って大きいですね!風邪の引きはじめにのどの調子が悪くなることが多いのは、こういう理由なんですね。
内尾先生:のどはウイルスと対峙する最前線の場所なんです!
のどでは、主に2つの防御システムでウイルスの侵入を防いでいます。1つはウイルスを物理的に排除する「線毛(せんもう)運動」、もう一つはのどの表面で異物と戦う「粘膜免疫」というものです。

内尾先生:こんなふうに粘液がウイルスを捕らえた後、線毛がベルトコンベアのように動いてウイルスを体外に運び出します。そこで取りこぼしたウイルスは粘膜免疫がやっつけていきます。
かよポン:すごいすごい!のどの働き、素晴らしい!
乾燥でのどの防御機能がダウン!しぶとい風邪の場合は「のど乾燥スパイラル」に陥っているのかも
内尾先生:この線毛の働き、実は保湿されている状態だとすごく良いのですが、乾燥しているとダメージを受けて動きづらくなるんです。

かよポン:乾燥すると線毛がうまく機能しないんですね…。もしも、乾燥している状態が続いた場合はどうなっちゃうんですか?
内尾先生:粘液が減ってさらに線毛が動きづらくなり、ウイルスが付着しやすくなってしまいます。すると炎症を起こし、線毛が壊れてしまうこともあります。
かよポン:線毛が…壊れる!?
内尾先生:はい。しかも壊れて線毛の働きが弱くなることで、さらに炎症が起きやすくなり、また線毛の動きが悪くなって他のウイルスの侵入を許し、新たな炎症が起きる…と、悪い循環から抜け出しづらくなります。つまり、乾燥による悪循環が続く「のど乾燥スパイラル」に陥りやすくなってしまうのです!

かよポン:のど乾燥スパイラル、なんと恐ろしいワード…!のどの乾燥は本当に良くないんですね。そういえば息子が、風邪がようやく治った~!と思ったらぶり返してガックリすることがあるんですが、これものど乾燥スパイラルで、のどの機能が悪循環に陥っているってことなんでしょうか?
内尾先生:そうですね。その可能性は大いにあると思います。
のど乾燥スパイラルに陥らないためには、のどのケア!こまめな水分補給が一番!
かよポン:では、のど乾燥スパイラルを防ぐにはどうしたらいいのでしょう?我が家ではのどがイガイガし始めたら、とりあえずうがい薬でうがいをしているんですが…。
内尾先生:のどのケアで大切なのは、乾燥を防ぐことと免疫機能の低下を防ぐことです。のどに不調を感じた時にうがいをする方も多いと思いますが、うがいで潤されるのはのどの入り口の辺りだけなので、のどをしっかり保湿するためには「水分補給」が一番です。

かよポン:そ、そうなんですね!うがいで安心してました…。のどを乾燥させないためには水分補給が良い、と…メモメモ。一日にとる量の目安はありますか?
内尾先生:一日に1.5リットルくらい。量を聞くとちょっと引いちゃうかもしれませんが(笑)、ここで大事なのは一口ずつでもいいのでとにかくこまめにとること。ぬるめの水だとからだに吸収されやすいのでおすすめです。特に風邪の引きはじめは、悪化させないために、水分補給がとても大事です。

かよポン:あの~…子どもたちが小さい頃ってうがいが上手にできなかったりするじゃないですか。もしかしてそういう場合も、うがいをするより水を飲んだ方が…?
内尾先生:(のどの保湿とウイルス排出への)効果は上がりますね。でも何より大事なのは、不調を感じてから始めるのではなく、普段から水分補給と規則正しい生活を心がけて、のどを乾燥から守り、免疫機能を下げない生活を心がけることです!
かよポン:のどの保湿と免疫機能の維持、がんばります~!!
この冬を乗り切るため、風邪の予防と免疫機能の維持に必要なことは…
かよポン:先生、最後に質問です!病院の先生って感染症の患者さんをたくさん診ているのにいつもお元気だなぁと思うんですが、内尾先生が普段からされている風邪対策や、免疫機能の維持のために気をつけていることはありますか?
内尾先生:私も外来で1日に百数十人も診ますので、患者さんから感染するリスクも高いんです。そのため、のどが乾燥しないように水分をよくとるようにしています。あとは睡眠です。当たり前のことですが軽視されやすいので、最優先事項としてスケジュールに入れて睡眠時間を確保するようにしています。睡眠をしっかりとることは、免疫機能を下げないために大切なことです。

かよポン:ちなみに、先生。水分補給以外にオススメの対策はあったりするのでしょうか…?
内尾先生:そうですね。「ラクトフェリン」をとるという方法もあります。「ラクトフェリン」は母乳に多く含まれる成分で、最近わかってきたことなんですが、のどの保湿と免疫機能の維持、両方の効果があるといわれているので、このような成分を活用するのもいいと思います。
あとはやはり、のどの乾燥対策として一番手軽ではじめやすいのは、水分補給ですね。
かよポン:なるほど!我が家もこまめに水分補給をしてこの冬を乗り切りたいと思います。内尾先生、今日はありがとうございました。
* * *
風邪の予防としてのどの乾燥を防ぐことは、のどの働きを最大限生かすために本当に大事なんですね。そして、風邪の初期症状のイガイガ期、風邪の回復期には、さらにこまめに水分をとることが症状の悪化やぶり返しを防ぐのに必要だとは…いいこと聞きました~。
夏だけではなく冬こそ、水分をとってのどを潤さなきゃ!

みなさんも、「のどの保湿」と「免疫機能の維持」を意識して、この冬を元気に乗り切りましょう~!
作=かよポン
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