「耳もみ」テクで睡眠のお悩みを解決！「途中で目が覚める」「睡眠中に首肩が凝る」ときのもみ方は？

「耳もみ」ウォーミングアップ

「セルフケアの知識はいくつ持っていても荷物にはなりません。心の緊張を増幅させない、ガス抜き生活習慣の一つに『耳もみ』も加えてみて」と松岡さん。このウォーミングアップだけでリラックスできます。

1　両耳に手を当てて温める
手で耳を20秒間覆い、耳を温める。手が冷たい人はお湯で手を温める、手をこすり合わせるなどして、手を温めてから行なって。　

2　耳を手前に折って圧をかける
両手で耳を後ろから手前に押しつけて、耳の穴を塞ぎ、耳を10～20秒間覆う。このとき、肩に力が入らないように注意して。

3　手を離すときに深くため息をつく
耳を覆っていた両手を放す前に息を深く吸ってから、両手を離すのと同時に息を吐き切る。2 → 3を3～5回繰り返す。

4　耳の上をしっかりとほぐす
両手の指の腹を耳の上に押し当てて、耳の上の側頭部の筋肉を動かして1～2分程度かけてほぐす。リラックス効果アップにつながる。

ウォーミングアップにプラスして！

睡眠のお悩み別「耳もみ」テクニック！

お悩み1　寝ても途中で目が覚める

朝までぐっすりと眠れないのは、自律神経のバランスが乱れているサインです。耳の穴、耳の軟骨、耳のくぼみを漏れなく刺激して、深い眠りにつけるようにします。

STEP1　耳の穴を小指で下に引っ張って
両手の小指にクリームやオイルを塗り滑りをよくする。両耳の穴にしっかりと小指を入れ込んでから真下に20～30秒間引っ張る。痛気持ちいい強さで行なって。

STEP2　耳の軟骨をしっかりほぐす
人さし指と親指で両耳の軟骨をつかみ、もみほぐす。グッとつかんで、パッと離す動きを10～20回。軟骨全体に漏れなく行なって。刺激して痛みがあると体の凝りが強い証拠。

STEP3　耳のくぼみをクルクルと刺激
両耳の「自律神経のバランスを整えるツボ」に人さし指を押し当て、耳の後ろに向かって1分間程度クルクル回して刺激。クリームやオイルで指の滑りをよくして行なう。

お悩み2　睡眠中の食いしばりで、首や肩が凝る

睡眠中の食いしばりによる、二次的な不調の対処として、血流改善を助ける耳もみを。耳の輪ゴム巻きは首や肩の凝りに効果が期待できるので、異常がなければ終日つけておくのがおすすめ。

STEP1　耳の軟骨をもみほぐす
初めに耳の穴に小指を入れて真下に20～30秒間引っ張っておく。そのあと、人さし指と親指で耳の軟骨をつかみ、もみほぐす。10～20回行なう。

STEP2　自律神経のツボをクルクル
「自律神経のバランスを整えるツボ」に人さし指を押し当てて、後ろに向かってクルクルとマッサージするように1分間刺激する。両耳とも行なう。

STEP3　耳に輪ゴムを巻く
耳のつけ根に輪ゴムを巻きつけて10～30分間過ごす。痛みやうっ血がなければできるだけ長くつけておいて。耳に輪ゴムをつけたまま肩を回したり、上げたりすると、動かしやすさを感じるはず。

輪ゴムの巻き方

①輪ゴムを耳のつけ根に引っ掛ける。輪ゴムは直径18cmの大きめのものが使いやすい。
②耳に引っ掛けた輪ゴムを前に伸ばして8の字にねじり、二重になるように耳に巻く。

※スーパーなどで使われる輪ゴムは直径16cmが主流なのできつい可能性があります。無理に巻くと、けがの原因になるのでご注意ください。

「耳カイロ」で寒い季節の寝つきも◎！

ミニタイプの使い捨てカイロを耳に当てて、上からヘアバンドを巻いて押さえる。10分間程度耳を温めて。低温やけどに注意して、長時間の使用は避け、熱さを感じたら取り外すように。

＊　＊　＊

「耳もみ」は多くても1日2回、1回10分以内で終えましょう。ウォーミングアップだけでもリラックスできますので、ぜひ試してみてくださいね。ぐっすり眠って秋の行楽に、スポーツに繰り出しましょう！

イラスト／いしかわひろこ　編集協力／白倉綾子　

文＝高梨奈々