今年のバレンタインデー、どうする?1万8千人に聞いたアンケートの結果を大公開!
今年もやってきました、バレンタインデー! みなさん、チョコ&プレゼントは購入しましたか? 近年、バレンタインデーへの意識が変わってきたと言われます。以前は好きな人にチョコレートを渡して愛の告白をする日だったのですが、最近は自分へのごほうびに高級チョコを買ったり、友達に贈る友チョコを手作りしたり、さらにはチョコ以外のプレゼントを渡す人も増えています。そこで、ニッセイが行った「バレンタインデー」アンケートの結果をもとに、みなさんの意識をレポートします!
チョコを渡すのは「好きな人」より「家族」や「私」!
ニッセイ(日本生命保険相互会社)は2024年1月、バレンタインデーに関するインターネットアンケートを実施して、1万8877名から回答を得ました。その結果をご紹介しましょう。なお、回答した人の割合は、やや男性が多く、年代別では50代が最多です。
まず、「今年のバレンタインデーにプレゼントを渡しますか?」と尋ねたところ、「渡す」と回答した人は全体の37.6%でした。女性で「プレゼントを渡す」と回答した人の割合は62.3%と高いですが、男性も14.5%が渡すと回答しています。
■今年のバレンタインデーにプレゼントを渡しますか?
昨年と比べると、「プレゼントを渡す予定」と回答した人の割合は男女ともに上昇しています。これも、昨年以降、対面での交流が増えた影響でしょうか。
ちなみに「渡す」と回答した割合がいちばん高い都道府県はどこかわかりますか? なんと宮崎県で、54.3%でした! 2位が岩手県、3位が福井県と、地域がバラバラなのが面白いですね。
■渡すと回答した方が多かった都道府県ランキング(海外含)
「渡す」と回答した人に、さらに「今年は誰にプレゼントを渡しますか?(複数回答可)」ときいてみました。
■<「渡す」を選択した方への質問>今年は誰にプレゼントを渡しますか?*複数回答可
いちばん多いのはやはり「配偶者・パートナー」で、66.2%を占めています。次が「子(29.4%)」、「親(13.4%)」、「自分自身(13.2%)」と続きます。「恋人(4.2%)」よりも「その他の親族(6.8%)」の割合が高く、「好意をいだいている人」の割合が1%台というところに、回答者の年代と、バレンタインデーのもつ意味の変化を感じますね。
注目は、「配偶者・パートナー」「自分自身」と回答した人の割合が、一昨年、昨年と比べて上昇している一方、「職場の人(上司、同僚、部下)」と回答した人の割合は年々低下していることです。
「職場の人や職場以外の仕事関係者へのプレゼントを渡すことについてどう思いますか?」という質問もしてみましたが、約 7 割が「どちらかといえば必要ではないと思う」「必要ではないと思う」と回答しています。かつて女性社員が集金や買い出しに奔走した「職場の男性全員に義理チョコを配る」という風習は廃れる傾向にあるようです。
ニッセイ基礎研究所 生活研究部 上席研究員・久我尚子さんは、次のように話しています。
「コロナ禍が明けて外出行動が活発化しているためか、今年はバレンタインのプレゼントを渡す人がやや増えています。ただし、プレゼントを渡す相手は『配偶者・パートナー』や『自分自身』で、『職場の人(上司、同僚、部下)』では減少傾向が続いています。コロナ禍を経て、テレワークを併用した働き方が浸透するなか、義理チョコ文化がますます衰退し、本命チョコやごほうびチョコを優先する傾向が強まっているのでしょう。
また、仕事関係者へのプレゼントを不要と考える割合は7割を超え、特に、就業者の多い30~60代で高い傾向があります。近年、働き方やデジタル化の進展などによって価値観が変容するなかで、年賀状やお歳暮・お中元なども簡略化されています。バレンタインも、特に仕事関係者に対しては、簡略化の流れにあるのでしょう」
バレンタインデーに渡すプレゼントの平均金額は3,238円
みなさんが気になる、プレゼントの予算についても尋ねてみました。渡す相手が配偶者やパートナーの場合、「バレンタインデーに渡すプレゼントの金額をいくらで考えていますか?」という質問をしたところ、多かった価格帯は「1,000円~2,000円未満」「1,000円未満」。平均金額は3,238円と出ました。
■バレンタインデーに渡すプレゼントの金額をいくらで考えていますか?
ただし、自分に買うとなると話は別! 「『自分自身へのプレゼントの金額』をいくらで考えていますか?」という質問では、予算4,000円以上と回答した人が2割以上もいて、平均金額は4,265円。昨年の2,527円と比べても、大きく増加しています。みなさん、パートナーへの予算は昨年より若干削っても、自分へのチョコの味やプレゼントの質には妥協しないようです。
これはさぞかし、ホワイトデーのお返しへの期待も大きいのでは? と思いましたが、配偶者やパートナーから「ホワイトデーのプレゼントの金額はいくらを希望しますか?」という質問への回答は、平均3,472円。自分がパートナーに渡すプレゼントの金額とほぼ変わらず、昨年の平均金額3,819円よりもダウンしています。そして最も多い価格帯は1,000円未満。かつて言われた「ホワイトデーはバレンタインデー(にもらったプレゼントの金額)の3倍返し」は、もう過去の話といえそうです。
最後に、物価上昇の影響について聞いてみました。「物価の上昇は『プレゼントの予算』に影響しますか?」「物価の上昇は『プレゼントを渡す人数』に影響しますか?」ときいたところ、予算、人数ともに約8割が「変わらない」と答えています。
■物価の上昇は「プレゼントの予算」に影響しますか?
■物価の上昇は「プレゼントを渡す人数」に影響しますか?
「物価高で家計の負担感が増す中でも、8割はバレンタインの予算や渡す人数は変わらないと回答しています。食料や日用品などの日常的な出費は節約しても、1年に1回の非日常的な出費には例年通りの予算をあてても良いと考える方が多いのでしょう。
ただし、配偶者やパートナーへ渡すプレゼント金額は微減する一方、自分への金額は増えています。商品の価格が上がり、例年と同じ予算では買えるチョコの量や質が低下してしまう可能性があるなかで、自分へのごほうびチョコなどには一層こだわりたいと考える方が増えているのかもしれません。
なお、バレンタインデーに渡す金額とホワイトデーに希望する金額はほぼ同額でしたので、お返しを考える際に参考にされてはいかがでしょうか(久我尚子さん)」
チョコやプレゼントを贈る相手や金額が変わっても、バレンタインデーが「私はあなたのことを想っていますよ」という気持ちを伝える日であることに変わりはありません。心を込めて選んだひと粒のチョコは、何よりも尊いもの。みなさんもぜひ家族や友達、本当に信頼する職場の人に、小さなプレゼントを渡してみませんか。もちろん、「自分へのごほうび」も忘れずに!
文=高梨奈々
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