元日に家事をすると縁起が悪い!? 料理も洗濯も掃除もNGな納得の理由【知っておきたい年末年始】

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料理も洗濯もダメ?元日は「家事をしない」が正解な理由【知っておきたい年末年始】

元日の朝は、晴れ着を着たり、おせち料理を並べたり、初詣に出かけたり――やることがいっぱい。けれども、じつは「元日にしてはいけないこと」もあるのをご存じですか? しかもそれは、年末の忙しさで疲れた体にうれしい“休むためのタブー”なのです。「現代礼法研究所」主宰の岩下宣子先生に詳しくうかがいました。

【マンガで確認】大晦日の夜におせち料理を食べてもいい?

1日の掃除や洗濯は「年神様を追い出す」ことに!

元日にしてはいけないこととしてまず挙げられるのが、「掃除や洗濯」。
「元日に掃除をすると、せっかく訪れてくださった年神様を『掃き出す』ことになり、縁起が悪いとされています。洗濯も神様を水で洗い流すことに通じるため、避けたほうがいいですね」と岩下先生。

元日は、年神様に気持ちよく滞在していただくためにも、掃除道具などはしまって静かに過ごすのがよいとされています。

同じく、料理も元日には控えるのが昔からのしきたりです。
理由はいくつかありますが、その一つが「かまどの神様に休んでいただくため」。
古来、日本ではあらゆる場所に神が宿ると信じられてきました。
火を扱う台所にも「かまどの神様」がいるとされ、その神様にお正月だけはゆっくり休んでいただこう――という思いがあったのです。

そこで登場したのが、「おせち料理」。
元日に火を使わなくても済むように、大晦日までに日持ちのする料理を作り置く風習が生まれたとされています。
生ものを避け、煮物や焼き物などを中心とするおせち料理には、そうした生活の知恵と信仰が息づいているのですね。

「掃除や料理がタブーとされるのは、神様のためだけではありません。普段家事を担う人に、正月くらいはゆっくり休んで、という労りの意味も込められています」

ただでさえ忙しい毎日ですが、とくに予定が詰まってくるのが年末です。
家事・育児や仕事に追われていた方こそ、元日くらいは家事をお休みして、体と心を休ませましょう! 

※ ※ ※

年神様を迎え、家族がそろって過ごす元日は、のんびり飲んだり食べたりしながら、みんなで楽しく語り合う日に。そんな「休むための知恵」とも言える元旦のタブーを知ると、お正月がより温かな時間に感じられますね。残った家事も家族におまかせして、この日1日は昼寝ざんまい、テレビざんまいもおすすめですよ!

岩下宣子先生

教えてくれたのは…
岩下宣子先生
「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会の故・内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学ぶ。現在はマナーデザイナーとして、企業、学校、公共団体などで指導や研修、講演会を行う。『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(中経の文庫)、『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房)など著書多数。近著に『77歳の現役講師によるマナーの教科書 本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』(主婦の友社)。

文=高梨奈々 

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