乳がんを宣告され、迷いなく左胸を全摘。がん治療の体験を漫画にした理由【著者に聞く】

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『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』より

国立がん研究センターの2017年の統計によると、日本人女性がかかるがんは「乳がん」がもっとも多く、約9人に1人が乳がんに罹患するそうです。乳がんは30代から増加、40代後半が発症のピークということで、多くの女性にとって他人ごとではない病気です。

漫画家のナヲコさんは、ご自身が乳がんになった体験をコミックエッセイ『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』で発表しました。自身の経験が誰かの参考になれば…と、乳がんの症状や治療について作品の中で詳細に綴っています。

まずはこの作品のあらすじをご紹介しましょう。

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『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』あらすじ


未婚で更年期が始まりかけのアラフィフ漫画家・ナヲコさん。同世代の友人が胸の腫瘍を取ったとSNSで見かけたのをきっかけに、自分の胸を確認したところ、違和感を覚えました。3日後、「やっぱり気になるかも」と受診を決意します。

やっぱり気になるかも…

『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』より


「乳腺外科」の名前も初めて知ったというナヲコさん。マンモグラフィやエコー、針生検といった検査を受けた結果、「浸潤性小葉がん」でステージは2、左は全摘になると宣告されます。

『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』より

『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』より

母親が乳がんを克服し今も元気に過ごしていることを知っているナヲコさんは、それほど衝撃を受けずに淡々とその説明を受け止めます。「ちゃんと治療すれば治りますよ」の医師の言葉に励まされ、粛々と準備を進めていきます。

『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』より

検査を受けたクリニックから紹介された病院で初診、2週間後には早くも手術が決定します。入院に必要なグッズを揃えたり、CTやMRIの検査を受けたり、術後につける専用のブラを準備したりと、慌ただしく日々が過ぎていきます。

『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』より

そして、手術や入院生活、退院後の通院や体調の変化、放射線治療やがん保険のエピソードなど、当時の心境を交えながら乳がん治療の経緯がわかりやすく描かれています。

これから乳がんの治療を受ける方や、乳がんに備えておきたい女性たちの参考になるコミックエッセイ。この作品が生まれるきっかけについて、著者のナヲコさんにお話を伺いました。

発信することで誰かの不安に寄り添えたら


――本作が生まれるきっかけを教えていただけますでしょうか。

ナヲコさん:漫画を描く身として「治療体験を漫画で記録を残したい」という気持ちがまずはありました。しかし普段SNS等で目にする治療体験漫画は、珍しい病気や稀な体験であることが多かった印象なので、最初は「自分の体験が果たして参考になるのかな?」という思いがあり、踏み切れませんでした。

そんな時に、梅宮アンナさんの闘病についての発信を拝見しました。やはり発信することでどなたかの不安に寄り添える可能性があるのではないか、ひとりでも参考にしてくださるかたがいれば、意味があるのではないか、と感じて、漫画にしました。

『50代おひとり様、5%の希少乳がんになりました』より


冷静でいられたのは自分でも驚きでした


――乳がんの疑いあり、となったときの冷静な対応が印象的でした。お母さまががんを克服していらっしゃるとのことですが、ナヲコさん自身は以前から健康管理に気をつけられていたのでしょうか?

ナヲコさん:母ががんを2回も経験して手術を受けるさまを見ていたのですが、実は自分の健康管理については全く無関心でした。ただ、無関心だったにもかかわらず、いざ自身の身に起こったときにすんなり受け入れられたことは、正直自分でも驚きではありました。「そういえば、そうだな、それはわたしもがんになるよな、忘れてたけど」と納得してしまうのがとても早かったです。

納得の結果だった


早期発見のためにがん検診を


――がんについては冷静に受け止めていらっしゃいましたが、治療の過程では痛みや副作用などに悩まされる様子が詳細に描かれていました。本書でがん治療に触れる読者のみなさんへ、メッセージをお願いいたします。

ナヲコさん:漫画を見て「治療大変そうだな」と感じたらぜひがん検診に行ってください!
早期発見で治療しやすく、何もなければ安心をもらえる、いいことしかないです。これを「きっかけ」に、ぜひ検診に行っていただけたら、と思います。

同じ病気を2回克服した母を持つわたし


    *     *     *

ナヲコさんのコミックエッセイは、診断から手術の準備、その後の治療や副作用などを淡々と、しかし具体的に描くことで、「もし自分だったらどうするか」を冷静に考える機会を与えてくれます。また、違和感を覚えたときにすぐに受診すること、そして症状の有無にかかわらず定期的に検診を受けることの重要性を教えてくれます。

取材=ナツメヤシ子/文=レタスユキ

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