外出禁止、監視…異常な束縛夫に抵抗することを諦めた妻の絶望【作者に聞く】
「いい奥さん」を強要する夫の正体
主人公・あすかは不器用で純粋な和史と結婚。
しかし、幸せなはずの生活はすぐに一変。和史は「異性の連絡先削除」や「位置情報の共有」を求め、あすかの交友関係を完全に断絶させようとします。
「ボクが嫌だと思うことは絶対にしないで」という言葉は、やがて彼女の自由を奪う呪縛へと変わってくのです…。


外部との接触を遮断し「孤立」させる手口
本作品は実体験をもとにしたセミフィクション。
特筆すべきは、スマホの制限や外出禁止によってあすかが社会から切り離されていくプロセス。

LINEをさわる制限時間を5分にしたり、自由に外出をさせなかったりと嫌がらせに近い監視を続けることで、あすかに「誰かとつながるコスト」を重く感じさせ、結果として、彼女は友人に相談することすら面倒になり、自ら口を閉ざしてしまう。この閉鎖的な空間こそが、モラハラが加速する温床に…。
「夫はあすかの弱みにつけこむチャンスを虎視眈々と狙い、ここぞとばかりに彼女を責め立てるんですよね。そうやってあすかを自分の思い通りにコントロールしようとするんです」(著者の前川さん)
「反論するより従う方が平和」という心理

作者の前川さんは、あすかが夫に従順になっていく過程について、
「以前は『言い返せばいいのに』と思う側でしたが、調べると『反論する方がこじれる』『従う方が平和』という状態に追い込まれるケースが多いと知りました。どうやってそこまで心が壊されていくのかを丁寧に描きたかったんです」。
「これっておかしくない?」と気づくために
作中のあすかのように「自分がダメな母親だから監視されても仕方ない」と思い込んでしまうケースは少なくないでしょう。しかし、こうした支配的な態度は、れっきとした暴力。
政府広報オンラインでは、『心理的DV』の代表的な例として以下のような行為を挙げ、注意を呼びかけています。
・大声でどなる、ののしる、物を壊す
・何を言っても長時間無視し続ける
・交友関係や電話・メールを監視する、制限する
・行動や服装などを細かくチェックしたり、指示したりする
これらは決して「愛ゆえの行動」ではありません。
政府は「これってDV?」と迷った段階での相談を強く推奨しています。「これっておかしくない?」と少しでも違和感を感じたら、一人で抱え込まずに相談窓口を頼ってください。
【レタスクラブWEB編集部RINGO】
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