介護にまつわる金銭トラブルはリスク大!現役ケアマネが語る「本人を交えた早めの人生会議」の大切さ【著者インタビュー】



ケンさんが訪れたのは、息子と暮らす88歳の女性宅。息子さんは57歳で30年近く無職、女性の年金で暮らしているそうです。「息子さんは、将来どうやって生活を…?」と、女性が亡くなったあとのことに不安がよぎりますが…

本人たちはいたって楽しそう。
その場では話題にせず、ケンさんは家を出ます。


「80代の親が50代の子どもの生活を支える『80・50問題』が増えているね」。ケンさんは、帰り道に不安そうに話すのでした。
このエピソードのように、現実的に向き合わなければ行き詰まるリスクもある、親の将来やお金のこと。介護業界に20年以上携わり、介護の日常を温かくリアルに描くケンさんに話を聞きました。
困難な状態に陥る前に、本人を交えた人生会議や備えを

――描かれている「80・50問題」のほか、介護現場に立つ人として、最近特に感じている課題や問題点はありますか。それについて私たちができることもあわせて教えてください。
ケンさん:「80・50問題」は生活能力に乏しい子どもとの同居から様々な問題に繋がります。「餃子祭り」のエピソードは仲が良い家族関係でしたが、実際は金銭搾取など虐待に通じるケースもあります。逆に独居高齢者世帯も増えており、独りで暮らしていくのはどこかで限界が来ます。入院や金銭管理などで頼れる人がいないと、あっという間に困難なケースになってしまいます。
自分の親が認知症になってきた場合は、早い段階からどのように最期までみていくか、どうしていって欲しいのか、本人を交えて人生会議をすることが大事かと思います。

――介護の日常を描いた著書で、読者に伝えたいこと、感じてもらいたいことは何でしょうか。また、どのような人に読んでもらいたいですか。
ケンさん:介護は千差万別でケアに答えはないと思います。大変なことも多いですが、介護を通じて想いや人生を考える瞬間も多々あります。親の介護、伴侶の介護、自分の介護はどうなるのかを考えるきっかけになれば幸いです。 介護する人される人、まだまだ先の話と考えている人、色んな人に読んでほしいです。

――これから親の介護を控える30~50代のレタスクラブ読者に向けて、メッセージをお願いします。
ケンさん:親の資産状況を本人任せにしていると、いざ要介護状態になった際に困る場合があります。かと言って突然「お金いくらある?」と聞いても答えてくれないと思います。資産や健康状態を含めて、普段から介護状態になったらどうするかという話を親としていって、介護に備えていくといいでしょう。
* * *
まだ元気だと思っていても、ケガや病気を機に急に要介護状態になってしまうこともあります。本人の想いを聞けるうちに、家族で「人生会議」を開いておくことはとても大切なことかもしれません。
取材・文=K.Kunitake
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