温度・湿度・栄養でカビが生える! 条件ごとの賢い予防法

#くらし   
どれか1つを抑えればカビは生えない!


掃除しなきゃと気になりつつ、うっかりしていると生えているカビ。退治したつもりが復活することも…。でも、その生育メカニズムを知っていれば予防することは可能です。カビの生育には、温度・湿度・栄養の3条件が必要。いいかえれば、それらが揃わなければカビは生えないということ!  敵の弱みを知って先手必勝、カビを未然に防ぎましょう。

湿度:80%以上で活発に繁殖する…だから


湿度80%以上で活発に繁殖しますが、60%以下でも生える場合も! 大切なのは、湿気のもとになる水けを放置しないこと。水滴はまめに拭き、通気を心がけて湿気をため込まないことで繁殖は防げます。

湿気は動かない空気にたまります。部屋の隅など空気が滞りがちな“空気だまり”には扇風機などで風を当てて空気を動かし、湿気がとどまらないようにしましょう。

【画像を見る】扇風機やサーキュレーターが大活躍!


24時間換気システムはずっとつけっぱなしにしましょう。電気代節約のために、つけたり消したりすると湿気がたまる時間が発生します。換気システムがない場合も換気扇は常時オンを基本に。

24時間換気システムは、ずっとONのままで!


水滴=カビの好物を放置しておくのはもってのほか! 一瞬の“面倒”がカビにつながる、と心に刻んで、必ず拭き取りましょう。

キッチンのシンクや洗面台はまめに拭こう


栄養:ホコリ、食べカス、人のアカなど汚れが大好物…だから


カビは食べ物だけでなく、人のアカや髪の毛、プラスチック、塗料まで何でも栄養にしてしまいます。汚れ=カビのエサと認識し、いつもよりも丁寧な掃除で汚れをためなければ、カビの繁殖は防げます。

カビはフィルターでも繁殖します。清潔な空気を室内に循環させるためにも、通気孔フィルターの汚れやホコリはしっかり落として。

意外に見落としがちな室内の通気孔も、しっかりケア


傷がついたまな板、天然素材のざるや落としぶたには、水分と一緒に食材の栄養がしみこみがち。洗って乾かすだけで安心せず、台所用漂白剤やアルコール除菌スプレーを使って除菌まで心がけて。

調理器具は「除菌」まで!と心得て


リビングのホコリ1g中のカビ数は、棚の上などが約6万個に対し、床は約90万個! 床の四隅やソファーの下など下方の掃除を丁寧に。

ついサボってしまいがちなソファーの下も、この時期だけはきちんと掃除を


温度:0~40℃で繁殖するが、特に20~30℃が最適…だから


カビは通常0~40℃の範囲で生育可能ですが、種類によっては0℃以下で生育したり、高温でも死滅はしないものも。人間が快適な20~30℃がカビにも快適で繁殖しやすいため、温度を制御してカビ繁殖を防ぐのは、残念ながら難しいといえます。

つまり、カビを予防するには湿度か栄養を抑えればいいということ! このポイントさえ知っていれば、これからカビ発生に悩まずにすみますね。

撮影=三佐和隆士 イラスト=てぶくろ星人 編集協力=岸田直子

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Information

教えてくれたのは:名取陽祐さん
花王 ホームケア事業部。理学博士。


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