もうカビに悩まない! 3色のカビの撃退&予防法

#くらし   
クロカビ退治の特効アイテム・カビ取り剤を正しく使おう


家の中でよく見かけるのが、クロ・キ・アオの 3色のカビ! 実は、対策がそれぞれ違うって知っていますか? 3大カビ別の“攻略適材適法”をご紹介します。まずは、それぞれの個性を知って、効果的な攻略法を実践して!

お風呂場大好き!:クロカビ


・生育ゾーン:水分の多い所。浴室や洗面所、キッチンなどが大好き。

・特徴:1週間くらいで生える。すぐ生えて、広く分布。超メジャー的存在だよ。

・弱点:50℃以上の高温に弱い。低温環境が好きだから、50℃以上だと生きていけない。

・特効アイテム:カビ取り剤。漂白剤が入っているので、黒い色素も退治できる!

・攻略法:ゴシゴシせずに洗剤を浸透させる

カビは目に見えない細かい傷に根を生やして繁殖します。ゴシゴシこすったりせず、カビ取り剤をつけたらそのまま深部までじっくり浸透させることが重要です。

【TO DO! ティッシュでじっくり湿布】

カビ取り剤が流れ落ちやすい部分には、ティッシュを使って。スプレーした上にティッシュを載せ、さらにシュッする”湿布”作戦が◎。

【写真を見る】カビ取り剤が流れ落ちやすい部分は、ティッシュで湿布を


【NG! ブラシでゴシゴシは敵の思うツボ】

目地やパッキンなどをブラシで強くこすると表面に細かい傷がついて、そこからカビが侵入&繁殖することに。ゴシゴシは絶対ダメ!

やりがち……でも、ブラシでゴシゴシは厳禁!


【復活を阻止するには】

入浴後、浴室の端などクロカビがよく発生する場所に50℃の湯を5秒(ゴムパッキンは 90秒)かけて、根っこまでしっかり攻撃します。

カビ取り剤で退治したあとは、週1回でOK。まずは50℃の熱湯をかけて…


次に水シャワーを浴室全体にかけて熱気を冷やし、高くなっている室温を下げましょう。この間ずっと換気扇は回しておくこと。

壁についた水滴を拭き取ったり、床にたまっている水を足でシャッと流すなどして、換気扇を回しっぱなしに。水けを極力オフして!

靴箱やクローゼットが大好き♪:カワキコウジカビ


・生息ゾーン:乾燥とジメジメを繰り返す所。靴箱やクローゼットの中によくいるよ。

・特徴:1カ月ほどかけて生える。のんびり屋で、空気に乗ってどこでも行くよ。

・弱点:湿気がないと生えない。ずーっと乾燥してる所では生きていけない~(涙)。

・特効アイテム:消毒用アルコール(エタノール)。アルコール度100%よりも70~80%のものが効果大。

・攻略法:アルコールで除菌し、しっかり乾燥

から拭きや水拭き、アルコール除菌スプレーではなく、消毒用アルコール(エタノール)で拭くのがポイント。そのあと、しっかり乾燥させて完全攻略を!

靴やバッグにカビがついている場合は、最初に目立たない所で色落ちチェックします。大丈夫なら、やわらかい布に消毒用アルコールをつけたものでカビを拭き取ります。

消毒用アルコール(エタノール)で拭き取る


カビを拭き取ったあとは、風通しのいい所で日陰干しして湿気をしっかり飛ばしましょう。湿気が残っているとカビ復活の可能性が。

日陰干しして、湿気をしっかり飛ばす


中の靴をすべて外に出し、靴箱内にたまっている泥やホコリを掃除機などで取り除きます。特に四隅はしっかりと。

カビの栄養になる泥やホコリを取り除く


雑巾やボロ布に消毒用アルコールをしみこませたもので内部を拭きます。そのあともしばらく扉をあけたまま風を通してよく乾かして。

一段ずつアルコール拭きしたあとは、きちんと乾燥させて


【復活を阻止するには】

靴箱もクローゼットもギューギュー詰め込んでいると、空気が動かず湿気がたまります。すき間をあけて空気の通り道を確保しましょう。

靴箱もクローゼットも7割収納が◎!


外出時は扉をあけておくなど、通気を心がけて。全開が難しい場合や引き戸タイプは、両端を少しずつあけるだけでも中の空気は循環します。

少しでも扉をあけて、風を通そう


靴は箱に入れない、衣類はクリーニング店のビニール袋を外すなど、湿気が籠もらないオープンな状態で収納を。

クリーニングから戻ってきたら、ビニール袋を外して収納


家じゅうにフワフワ~ アオカビ


・生息ゾーン:室内のどこでも。空気と一緒にあちこちへ放浪するのが好き。

・特徴:好物は違うけど仲間は大勢。パン好き、餅好き…など。乾いてる所にも生えるよ。

・弱点:水などの攻撃で消滅。ザーッと流されちゃったら一巻の終わりだぁ。

・特効アクション:水洗い&乾燥。洗い流して乾燥させるタッグ攻撃で生息不可。

・攻略法:掃除機のフィルターはまめに洗う

掃除機がけ後のフィルターには、ホコリと一緒にカビもいっぱい。水洗いで落ちるので、しっかり取り除いてから乾燥させ、排気でまき散らす被害拡大を防いで!

【TO DO! 吸い取ったホコリ内にいるカビを取り除こう】

紙パック式もサイクロン式も、水洗いできるフィルターはホコリを洗い流します。フィルター周辺についているホコリも取り除いて。

吸い取ったカビは水洗いして退治!


フィルターに湿気が残らないよう、水けを拭き取ったあとはさらに風に当てるなどして、よく乾かしてから再びセットしましょう。

しっかり乾燥させてから再セット


【NG! フィルターが汚れたままだと――】

掃除機から出る排気と一緒に、カビを家じゅうにまき散らすことに。

フィルターが汚れていると、こんなことに……!


健康被害はアオカビ君のせい!?


チーズの熟成を促すなど有効利用されることが多いアオカビ。一方で、くしゃみや鼻水、鼻詰まりなどの鼻炎やぜんそく、アトピーなどのアレルギーを引き起こす原因にもなります。特に、小さな子どもや高齢者、抵抗力が落ちている人は要注意。こまめに掃除するなど、大量に吸い込まない環境づくりを心がけましょう。

しめきった室内にアオカビが大量発生していたら、健康被害の恐れが……


浴室のクロカビはゴシゴシこすっちゃいけないとは! ことしから“カビ別の正しい退治法”を心がけて、二度とお目にかからなくしたいですね。

撮影=三佐和隆士 イラスト=てぶくろ星人 編集協力=岸田直子

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Information

教えてくれたのは:高鳥美奈子さん
NPO法人カビ相談センター 技術研修所室長。


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