小5の娘の成績が急降下。転塾したほうがいい?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て 

Amazonでも好評価の書籍「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第43回目のお悩みはこちら。

小5の娘の成績が急降下。転塾したほうがいい?【小川大介先生の子育てよろず相談室】


【お悩み】


転塾についての相談です。中学受験のための塾に通っているのですが、5年になってから成績が急激に落ちてきました。それと同時に、無意識に抜毛するようにも。話を聞いたところ、塾ですごく簡単な質問をされたときに間違えてしまい、クラスのみんなに笑われ、そこから質問ができなくなってしまったとのこと。おまけに5年になって担任が変わったのですが、その先生との相性も悪いようです。質問をすると、「何でわからないんだ?」という感じで説明するらしく、ますます質問がしづらくなってしまったそうです。

本人としては憧れの学校があるので、受験は諦めたくはないようですが、「もうこの塾ではムリ!」と言っています。私は、できれば逃げないでがんばって欲しいという気持ちはあるものの、抜毛したりなど、明らかにストレスになっているので、転塾させたほうがいいのか迷っています。マイペースな子なので、個別指導のほうが合っているのかとも思うのですが、個別だけで受験に向かうのはやはり難しいのでしょうか?(赤とんぼさん・39歳)

【小川先生の回答】


転塾は“逃げ”ではなく、ステップアップ


お子さん自身が“合わない”と自覚したということは、その塾とは実際合わないのだと思います。そもそも塾というは、自分の力を伸ばすための場所。その塾の大人に合わせられずにうまくいかないのであれば、そこは“今自分の力を伸ばしてくれる場所ではない”というだけのことです。塾を変えることは“逃げ”でも何でもありません。ステップアップするために、安心できて自信を取り戻せる場所へ移ると考えましょう。

ただ個別指導だけで受験に向かうのは、あまりおすすめはしません。与えられたカリキュラムを一人で黙々とこなせる子であれば不可能ではないですが、それは相当難しいでしょう。特に理科や社会などは、ものすごく膨大な量のインプットをこなす必要があるので、やはりある程度の強制力を持って引っ張ってもらわないとスケジュール通りに進まない可能性が高いです。

また、みんなに笑われて辛かったということですが、それは裏返せば、クラスのみんなががんばっている中だと、いつも以上にがんばれる子でもあるということ。いい意味で引っ張っていってもらえたり、やる気に満ちた空気をもらえたりなど、集団の良さもあるので、6年の夏まではできれば集団でカリキュラムを進めたほうがいいと思います。それ以降であれば、志望校に向けての過去問の練習と復習になるため、個別だけでも大丈夫です。

転塾先のカリキュラムを確認し、抜けをチェック


転塾を決める際に、大切なセオリーが2つあります。ひとつは、転塾候補先には必ずお子さんと一緒に行き、塾の雰囲気や空気、入ってみたときの印象を聞くこと。「心地いい」とか、「なんかココは嫌だな」とか、そういった第一印象や感覚というのは、何気に当たっているものです。特に今のお子さんの状況を考えると、授業を見学してみるなど、実際の先生たちの雰囲気を見させてもらうといいと思います。

もうひとつは転塾候補先のカリキュラムの進み具合について確認しておくこと。これまで勉強してきた内容でそのままスライドできるのか、抜けがあるのか、特に算数と理科については事前にチェックしておきましょう。抜けがある場合は、新しい塾に相談すれば、補講という形でやってくれる場合もあります。もしくは一時的に個別指導などを併用して、抜けを補うようにしましょう。2か月後くらいにペースに乗ることを目指して、計画的にやっていくことが大切です。

自信回復には“できていることを提示”して安心感を与える


そして本人には「転塾してすぐは、わからないところがたくさん続くから、焦らなくていいよ」と必ず伝えてあげてください。自信を失くしてしまっている今、新しい塾で習っていない問題が出されたりすると、さらに不安がつのってしまいます。

今のお子さんに一番必要なのは、“安心”を与えてあげること。具体的には、“できていることを提示”してあげることです。4年のテキストの目次を開き、そこでどんなことをやったのか一緒に振り返ってみましょう。当時は苦労した問題も、今見たらできるものが増えていることと思います。そうやってできているところを確認していく。

一方で、明らかに苦手なままで止まっている単元も見つかると思います。それらを洗い出し、「これさえ克服したらなんとかなりそうだよね。言い換えれば、それ以外のところは身についてるから大丈夫」と言ってあげれば、本人として救われる気がします。

同様に、一時的に個別指導を使う場合も、その先生から安心をもらうようにしてください。本人が苦手だと思っている単元でも、「基本はわかってるから、ちょっとのことでできるようになるよ」とか、「確かにここはわかってないけど、もう1回教え直してあげるから大丈夫」というアプローチをお願いしましょう。そういう積み重ねで、“まだがんばれそう”と本人に思わせてあげれば、いろんなことが好転していく気がします。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。

文=酒詰明子

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■小川先生が主任相談員を務めるサイト:中学受験情報局『かしこい塾の使い方』

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