家計の「固定費」から見直そう! 一カ月分の支出を紙に書き出してみると…/サイフの穴をふさぐには?(3)

#くらし   

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僕:「わっ!」

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フゴー:「ん……、なんや朝っぱらから騒々しいなぁ……」

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僕:「朝っぱらって言ったって、もう昼過ぎだよ」

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フゴー:「なんやて? 昼過ぎ? ずいぶん寝すぎてしもうたな……。ワシとしたことが、アタタタタ……」

フゴーは「しまった」という顔で、頭をさする。

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フゴー:「ま、ええわ。そんで、聞きたいことってなんや?」

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僕:「ああ……、うん。昨日の支出表を見ながら、自分で家計の見直しを進めてみたんだよ。そしたら、なんと、毎月4万円も支出を減らすことができそうなんだ!」

僕は、ドヤ顔でフゴーに収支表を見せつける。

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フゴー:「ふーん……なるほど。自分なりにいろいろと調べたみたいやん。やっぱり、ワシの教え方がよかったんやなぁ……」

そう言いながらフゴーは、うれしそうにチラチラと恩着せがましい視線を送ってくる。

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フゴー:「……で、この4万円。どうする気なんや?」

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僕:「……え?余ったお金はそのまま貯金していけばいいんじゃないかと思ったんだけど……。そしたら1年後には、いつもの口座に50万円近く残高が増えてるはずでしょ?」

それを聞いて、フゴーはイヤイヤと首を振ってみせる。

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フゴー:「お喜びのところ、申し上げにくいんやけどな。ズバリ言って、そんなんじゃ自分、絶対にお金貯まらんで!

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僕:「えっ!? どういうこと?? 毎月4万円の支出を削っても、お金が貯まらない!? そんなことって……」

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フゴー:「いや、まあ見直しと計画を立てたのは立派やで。昨日までの自分とは大違い、大成長や。でもな、自分はきっと4万円の節約に成功したところで、浮いたその4万円を別のことに使ってしまうのがオチや。たとえば、海外旅行とか、なんや大きな買い物とかな」

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僕:「うっ……」

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フゴー:「自分でも想像つくやろ? そもそもなんのために“家計の見える化”をしたんや? 昨日の話を思い出してみ?」

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僕:「ええっと……、なんだったっけ……。そうだ、資本家に近づく、お金にお金を稼がせる……つまり、“投資”を始めてみようと思ってたんだった!」

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フゴー:「そうや。この資本主義の世界の攻略法の1つは、お金にお金を稼がせることや。ちょっとずつでもいいから、投資を覚えていこう」


支出を削る目途がついたら「投資」へとステップアップするのが、貯蓄を増やす方法の一つのようです。主人公のように、まずは家計を丁寧に見直すことから始めたいですね。

■著者/オロゴン
都市銀行で10年勤めた後、ベンチャー企業経営者を経て個人独立。
経営者として事業を軌道に乗せる過程で、サラリーマン時代には知らなかったお金や社会のルールが多く存在することに衝撃を受け、独立した2018年より、ブログ・Twitter・ネットラジオVoicyにて情報発信を開始。社会やお金のしくみをわかりやすく伝えるスタイルが多くの支持を集める。

■監修/大河内 薫
税理士。株式会社ArtBiz代表取締役。
日本大学芸術学部卒。「税知識をカジュアルに」をモットーに、YouTubeやTwitterで一般向けに税知識を発信。「お堅い・まじめ」などの税理士イメージを打破し、税金を学ぶことへのハードルを下げる活動に従事。また、日本では稀な芸術学部出身の税理士として、クリエイターや芸術・芸能系のクライアントに特化

著=オロゴン、監修=大河内 薫/『サイフの穴をふさぐには? 学校も会社も教えてくれない税とお金と社会の真実』(KADOKAWA)

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