水や氷の粒からできているはずの「雲」が、空に浮かんでいられる理由/人類なら知っておきたい 地球の雑学(74)

あらためて考えると、この地球(ほし)にまつわるさまざまなことは「知っているようで知らない」ことが多いのではないでしょうか…。
太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をお届けします。
思わず誰かに話したくなる理系ウンチクは、職場や家庭での日々の雑談に役立つかもしれません!
※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。
水や氷の粒からできている「雲」は、なぜ空に浮かんでいられるの?
雲は、水や氷の粒といった雲粒からできているはずなのに、なぜ空中に浮かんでいることができるのか。この謎に頭を悩ませていたのは、なにも現代に生きる我々だけではないようだ。
たとえば、ハレー彗星の軌道計算などで知られている、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーもその一人。ハレーは1691年に発表した論文で、雲が落ちてこない理由を、「水の原子が熱によって膨張し、泡になることで、空気よりも軽くなることから上昇する」と説明している。
しかし、現在では熱で原子が膨張することはないことは常識になっている。
ハレーの説明は間違っていたわけだが、ハレーが生きていた当時、原子や分子の性質がまだ明らかになっていなかったことを考えると、このように認識したとしても無理はない。事実、その時代の多くの人々にも、ハレーの説明は受け入れられた。
では、なぜ雲が落ちてこないのかというと、じつは雲粒は落下しているのだ。ところが、あまりにもゆっくりと落下しているために、人間の目では観測することができないのである。
雲粒の直径は約0.02ミリメートルで、その落下速度は秒速約1センチメートル。つまり、雲の高さを1000メートルとすると、地上に落下するまでに28時間近くかかる計算になる。
そして、実際に雲粒が地上に落ちてくることはない。あまりにも小さいため、落下するあいだに蒸発してしまうか、あるいは、いちばん小さな雨粒の1000分の1くらいの重さしかないことから、雲の下に発生する上昇気流によって、再び上空へと吹き上げられてしまうのだ。
著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』
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