


自分で自分の心を手当てしよう
「自分に仲直りの言葉、両思いの言葉を届けてあげてください」というセリフがありましたよね。これは、私が辛かったときに毎日やってきた心の手当て=心のトリートメントなんです。
あなたがお医者さんでなくても、身体をケガしたときには消毒をしたり絆創膏を貼ったり手当てをしますよね。あなたが美容師でなくても、髪が傷んだらトリートメントをしてケアをしますよね。
けれど、心が傷ついたときに自分で手当てをしていますか? 傷ついたまま「これくらいは大丈夫」と我慢していませんか?
そんなときに自分で心を手当てする方法を知っておいて欲しいんです。
まずは、自分が自分の一番の味方、理解者になってあげてください。自分のことを雑に扱わないであげてください。友達や家族、親、誰かに優しさを求めていると、期待通りにならなくて苦しくなります。けれどあなたはいつでも、いつまでも、死ぬまであなたの味方になることができます。
そして、優しさを「体験」させてあげてください。優しく「思う」だけではなく「体験」がコツです。あなたが今求めている優しさを、体験させてあげてください。
そのためには自分で声に出して、自分の耳に聞かせることが大切なんです。頭で優しい言葉を考えるだけでは体験にはなりません。
自分と仲直りして、自分を愛して、自分に愛されて、優しさをいっぱい体験してください。泣いてもいい。自分で自分の弱さをバカにしないで受け止めてあげて。自分のことを認めてあげて、自分の選択を許可して、許してあげてください。
【著者プロフィール】吉井奈々(よしいなな)
コミュニケーションと心の専門家。
日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当。現場で使えるコミュニケーションスキルやマネジメントの考え方は再現性が高いと評判で、大手コンビニチェーンでの講演は「また来年も聞きたい講演会ナンバーワン」に選ばれる。また、筑波大学や早稲田大学をはじめとする多くの大学で講師を務め、全国200校以上の中学校や高校でも、生徒向けの講演、教員向けの研修、PTA向けの講演を行っている。NHK・Eテレの教育番組や日本テレビ系列の人生相談番組で、3年間レギュラー出演するなど、メディア出演も多い。
※本記事は吉井奈々著の書籍『未熟なまま輝く』から一部抜粋・編集しました。
著=吉井奈々/『未熟なまま輝く』