
その住所を調べると、自宅から30分ほどの場所にある単身者用マンションのよう。この住所だけでは証拠にならないと困ったハッチでしたが、夫に対し「エサ」をまくことを思いつきます。
そのエサとは、次の週末実家に帰ると嘘をつくというもの。浮気夫なら、妻が不在のこのチャンスを逃すことなく相手のマンションに向かうはず…!
そして日曜の朝、ハッチは件のマンションを訪ねました。到着したものの、どうしたらいいか途方に暮れていたハッチの耳に飛び込んできたのは、聞きなれた声でした。

それはまぎれもなく夫、テツの声でした。彼はワイシャツ姿で、前日の仕事終わりにこのマンションに来て、今日もこれから仕事に行くようです。
あまりのことにハッチは呼吸さえ忘れていたほどで、当然証拠となるような写真も押さえられませんでした。しばらくして気を取り直した彼女はインターホンで部屋番号202を押します。
インターホンから聞こえてきた声は、キャピキャピとした女性のものでした。それを聞いたとたん我に返ったハッチは、その場を離れ、マミに助言を求めます。それによると「じっくり待って、相手の動きを見極めろ」とのことでした。
浮気相手はどこへ⁉素顔をあばくチャンス
待つこと2時間、ついに夫の浮気相手が外に出てきました。

思わず上がりそうになる感情のバロメータを抑えて、ハッチはその女性の跡をつけてみることにしました。
女性が向かった先は商業施設で、そのテナントである料理教室に入っていきました。

ハッチが料理教室の中をのぞいていると、先生が声をかけてくれ、無料体験をすすめてくれました
渡りに船、とばかりに先生の申し出を受けたハッチ。レッスンにもぐりこみ、浮気相手の隣のポジションをゲットすることに成功したのです!

インターホンで聞いたのと同じ甘ったるい声でハッチに話しかけてくる女パー子に対し、ハッチは満面の笑みで返答します。
その日のレッスンのメニューが元パティシエのハッチが得意なケーキだったことも手伝って、彼女はパー子との距離を詰めます。

パー子が作った散々な出来栄えのケーキをわき目に、ハッチはさまざまな情報を聞き出します。彼女がこの教室に毎週日曜に通っていること、付けている指輪が彼氏からのプレゼントであること…。こうしてパー子と親交を深めたハッチは、この料理教室に通うことにしたのです。
カフェでおしゃべりして情報をゲットせよ
帰宅したハッチがマミに事の次第を報告すると、彼女はハッチが潜入捜査することに大賛成してくれました。徐々に浮気相手に近づき、「テツと付き合っているのか」「彼が既婚者だと知っているのか」を探ることにしたハッチ。その2つを確かめることができれば、あとは彼らを追い込むだけです。
夜8時になると、夫が何食わぬ顔で帰ってきました。

実家に帰ったという妻の嘘を信じているテツは、疲れているだろうとハッチを思いやるそぶりを見せますが、彼女の心にはまったく響きません。そしてハッチは、絶対に浮気の証拠を掴むことを誓うのでした。
3度目の料理教室の日、ハッチはパー子を近くのカフェに誘い出します。

そこで得た情報によると、パー子はハッチの2歳下で、一人暮らしをしており、仕事は大手企業の営業事務をしているそうです。
会話が弾んできたところで、ハッチはパー子に彼氏について質問。パー子の表情がゆるむのを確認してから彼氏を見せてほしいと頼むと、パー子はスマホの画像を見せてくれました。

そこに写っていたのは、やはり夫のテツでした。
動揺を必死に隠しながら、殺意のこもった目でパー子を見つめるハッチ。それ以降もパー子はのろけ全開で、テツとパー子とは仕事の取引相手だったこと、知り合ったのは1年前で、半年前から付き合っていることなどを話しました。時系列で考えると、ハッチとテツが結婚してから、パー子とテツは付き合いはじめたことになります。
さらにパー子はテツとのなれそめを口走りました。

仕事終わりに手紙を渡してきたテツは、パー子が連絡してきたその日にすぐ走って会いにきたそうです。そのやり口は、ハッチとの出会いとまったく同じでした。
あきれ返ったハッチでしたが、もしテツが既婚者だと知らずに付き合っていたならこの女性も被害者です。冷静を装い「彼氏さんモテそうですね」と質問してみると…?

しかしパー子の返答は「真っ黒」! 妻がいることを知りながら、テツと付き合っていることが確定しました。
「いまどき不倫なんてめずらしくないでしょ」とほほ笑むパー子に、怒りで震えたハッチでしたが、平静を装って会話を続けます。しかしそんな彼女の心中を知らず、パー子は不倫相手テツの嫁をあしざまに言い始めて…。

「どうせバカな女でしょ? 旦那に不倫される女なんて」
と言い放ったパー子は、たたみかけるように「妻と別れて自分と一緒になりたがっている」「嫁がしつこくて別れられない」「嫁から言い寄られてなんとなく結婚した」と彼氏が言っていることを話してきました。

心も体も限界を迎え青ざめたハッチは、カフェのトイレに避難。そこで心の落ち着きを取り戻し、席に戻ったタイミングで、パー子を食事に誘います。もちろんパー子から情報を聞きだすためです。

こうしてハッチの浮気第一次調査は終了しました。
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