植物は似たもの同士でまとめている!
僕は家のなかにある複数の植物を、それぞれ同じ科・同じくらいの生長段階など、「似たもの同士」でまとめています。すると置き場所(育つ環境)がほぼ同じになって、水や肥料を与えるタイミングや植えかえ、剪定、害虫対策などの世話が一緒にできます。
似た植物同士を近くに置くことで、多肉植物の日当たりを補うために使うLEDライトや、ハンギングしている植物に風を当てるためのサーキュレーターをつけるなど、ちょっと特別な管理が必要な場合も、その植物たちが置いてある場所にだけ用意すればよくなります。
これがもし、植物を似たもの同士ではなく、好き勝手に置いたとするとそれぞれの場所にLEDやサーキュレーターをつける必要が出てくるし、光が好きな植物と日陰が好きな植物とが隣り合った場合、その置き場所がどちらかの植物にとって、合わない環境になります。
同じ種類の植物を近くに置いておくメリットとして、 植物の生育具合の違いがわかりやすくなるということもあります。たとえば、同じ日に同じ土にタネをまいて育てた株(実生株※)のように、まったく同じように育てても、同じようには育たないのが普通です 。
ある程度大きくなったら、目に見える違いというのはだんだん小さくなってきますが、「この葉のほうが大きいから小さいほうの株を日当たりのよい場所に移そう」など、近くにある植物の生育状況を比較すれば、必要な世話が推測できます。
※実生(みしょう)…タネをまいて育てること。また、タネから育てられた植物のこと。親とは異なる遺伝子を持つため、同じ模様や姿になるとは限らない。
枯れない理由
同じ科や同じ生長段階なら管理しやすい

小さめの多肉植物は棚の上に並べて管理しやすく。多肉植物の生長には強い光が必要だから、植物育成用LEDライトの光が真上からしっかり当たるように工夫しています。

同時にタネをまいたグラキリス。一緒に育てても生長の度合いはひとつひとつ違う。生育がいい株や自分好みの形をしている株を選び、少しずつ大きな鉢に植えかえて育てます。
【著者プロフィール】
かい
園芸インストラクター。農業高校時代から園芸に親しみ、現在も農業関係の仕事に従事。引っ越しをきっかけに観葉植物を購入、会社員として多忙な生活を送りながら、これまで40種類・200株以上を育てている。2021年10月より、自らの経験を基に観葉植物の育て方や楽しみ方をInstagramで発信。毎日寄せられる観葉植物についての相談に丁寧に回答、解決に導いている。
著=かい/『観葉植物男子 会社員が200株と暮らしてわかった、枯らさないコツ』