「株」を始めたい運用ビギナーにおすすめ。投資信託の最大のメリットとは?

運用ビギナーはプロにまかせて

マイホームはほしい、でも住宅ローンが気になる!賃貸・購入のメリット・デメリット
『誰か教えて! 一生にかかるお金の話 改訂版』 7話【全8話】


「マネーDr.」ルーシーと、将来に不安を抱える人々の物語。

東京・銀座のあるビルの5階。エレベーターを降りると、そこにはルーシー先生のオフィス「ルーシー・マネークリニック」があります。独立系ファイナンシャル・プランナーとして活躍するルーシー先生は、結婚や出産、住宅ローン、子どもの教育費、そして老後の資金計画まで、ライフプランに応じて必要となるお金について、丁寧かつ分かりやすくアドバイスしてくれます。

「お金の相談に来たのに、人生相談もしてもらった感じです」これは、相談者たちがよく口にする言葉。そんなルーシー先生に会いたくて、今日もまた新たな相談者がオフィスを訪れます。

※本記事はチーム★ライフプラン研究会(著)、花田敬(監修)の書籍『誰か教えて! 一生にかかるお金の話 改訂版』から一部抜粋・編集しました。


この記事に登場する人たち

北欧スタイルのオフィスの一番奥に座る女性。それがルーシー先生。年齢は40代前半。出産を機に金融機関を退職。独立系のファイナンシャル・プランナーとして、この銀座のオフィスをオープンさせました。
中学生の子どもを持つワーキングマザーでもあります。

吉沢京子さん(53歳)は中小企業の社長さんの奥様。老後に向けて「資産運用」を考えているのですが、ちょっと自信がありません。

「投資信託」という形で「株」を持つ

個人が運用するには手ごわい相手の「株」。「投資信託」の形で投資するのがお勧め。

「安いときに買って、高くなったら売る」が基本

(吉沢さん)そもそも「株」ってどういう仕組みなんですか?

(ルーシー先生)「株」とは株式会社が発行する「株券」のことです。この「株券」を買ってもらって会社は資金を調達しています。一方、株券を買った人は「株主」といって、「出資者」のひとりになれます。

(吉沢さん)「株主」になると「株主優待」とかいろいろメリットがあるそうですね。食事券や缶詰セットなどをもらえたりとか……。

(ルーシー先生)それも株式投資の楽しみですよね。それ目当てで株を買う人もいますからね。そのほか、その会社の業績がよければ、年に1、2回の「配当金」がもらえたりもします。

(吉沢さん)株を持っていると、そんな恩恵が受けられるんですね。それだけでも楽しそう!

(ルーシー先生)それに、業績がいいときは一般的に株価も上がりますから、買ったときよりも株価が上がっている可能性もあります。そのタイミングで売れば、その差額分が利益となります。

(吉沢さん)「安いときに買って、高くなったら売る」それで利益を得るってわけですね。

◆株を買うタイミングは?

株を買うタイミングは?


(ルーシー先生)それが理想的な株の運用の仕方ですよね。でも、そう思い通りにはいかないのが、株の運用の難しさなんです。株価はつねにアップダウンしていて、次の瞬間に何が起こるかわかりません。結局、リターンも大きいけど、リスクも大きいんです。

(吉沢さん)そうしたリスクを回避するには、投資をする会社をよく研究するに限りますかね?

(ルーシー先生)でも、それだけでも読めないところはあります。プロだってそうなのですから、個人の方が直接、株に投資するのはあまりお勧めしませんね。

(吉沢さん)運用ビギナーの私なんて「とてもとても」ですね。「株」の大きなリターンはとても魅力的ですけど、リスクが大きいのは、ちょっと……ですから。

(ルーシー先生)そうですよね。でもね、吉沢さんの資産のなかに「株」を組み込んでいく方法もあるんですよ。

(吉沢さん)自分で直接運用せずに、「株」を持てるんですか?それはどんな方法なんです?

(ルーシー先生)「投資信託」という金融商品を活用するのです。

投資信託という形なら、「株」の運用を味わえる

(吉沢さん)投資信託ですね。これも金融機関の方からよく勧められて、興味があるんですよ。

(ルーシー先生)投資信託のメリットのひとつは、運用をプロに任せられるってことです。また、プロだからこそ、個人ではアクセスしにくい国や会社などにも投資できますしね。たとえば、ブラジルやベトナムなどの新興国で、これから伸びそうな会社に投資をしたくても、個人では難しいでしょう。投資信託なら、そうしたところへの投資も可能です。

(吉沢さん)面白そう。新興国ってリスクも高いけど、その分、リターンも大きいって聞いたことがあります。プロにお任せできるのならば、ある程度は安心ですし。

(ルーシー先生)それと、それぞれの投資信託には「テーマ」があります。たとえば、ハイテク企業にのみ投資するものもあれば、将来成長しそうな会社にのみ投資するものもあります。

(吉沢さん)いろいろあるんですね。じゃあ、自分に合った「テーマ」の投資信託を選んでいけばいいのかしら。

(ルーシー先生)そうです。そして、どんな「テーマ」であれ、共通しているのは、「分散投資」をしているってこと。私はこの「分散投資」こそが、「投資信託」の最大のメリットだと考えています。

【監修者紹介】
花田 敬(はなだ たかし)
チーム★ライフプラン研究会代表。イーエフピー株式会社代表取締役、(一社)法人クレジットカード相談士協会代表理事。1996年にソニー生命保険から独立。以降、「金銭教育は社会貢献」をテーマに、マネーセミナー講師の育成に努め、多くの門下生を輩出している。また、2010年から2025年までの15年間、関東学園大学の非常勤講師として培った知識と経験を武器に、講師として活躍中。大手銀行、生命保険会社、損害保険会社、証券会社、大手住宅メーカーなど、幅広い企業のコンサルティングや社員研修、セミナー、講演活動を積極的に展開。著書も多数刊行し、業界内外で高い信頼を得ている。

【編著者紹介】
チーム★ライフプラン研究会   
全国のファイナンシャル・プランナーの有志が集い、ライフプランとマネープランの重要性を広く啓発・普及するために活動する研究会。各地で開催されるマネーセミナーにおいて、講師として実績を積みながら、未来の豊かな生活設計をサポートする取り組みを展開している。

※本記事に掲載している情報は2025年3月時点のもので、変更になる場合があります。

著=チーム★ライフプラン研究会、花田敬/『誰か教えて! 一生にかかるお金の話 改訂版』

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