高血圧なキリンの体を守るものすごいしくみ 眠れないほど面白い地球の雑学(50)【連載】

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地球の雑学 その50


地球はどうやって生まれたのか。気になりませんか? 人間の身体の知られざる秘密など、思わずだれかに話したくなる理系のウンチクで、あなたの雑談を‟スケールアップ"!

『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から、第50回目をお送りします。

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高血圧なキリンの体を守るものすごいしくみ


長い首のキリンは動物園でも人気者。だが、もしキリンが人間のような健康診断を受けたら、たちまち「再検査の必要あり」とされるかもしれない。何しろキリンは、最高血圧が252㎜Hg、最低血圧が197㎜Hgという超高血圧なのだ。

これは、キリンの頭が地上5メートルの高さにあり、地上3メートルのところにある心臓から、脳まで血液を押し上げる必要性があるからだ。しかし、長い首をさらに伸ばして高所にある木の葉を食べているのを見ると、脳貧血になるのではと心配だし、頭を地面すれすれまで下げて水を飲んでいるのを見ると、今度は脳出血を起こすのではとハラハラする。それなのに、なぜキリンは平気な様子をしていられるのか。

キリンの体の循環器には、あのスタイルならではの特殊なしくみがいくつもある。

まず、頸動脈(けいどうみゃく)がいくつかに枝分かれしており、頸動脈の中の血圧を下げるようになっている。静脈のほうも、首のところどころに逆流防止の弁があって、血液が脳に逆流するのを防いでいる。

さらなるスグレモノが、脳底部にある、ワンダーネットと呼ばれる網目状に走った毛細血管のかたまりである。これは、キリンが急に頭を下げたときに、急流を流れ下ってきたような状態になっている血流をいったんせき止めてプールし、脳内に一定の血圧で流れるよう調整しているのだ。もしワンダーネットがなかったら、脳は血流の激しさでひとたまりもないだろう。

下半身にも、うらやましいしくみがある。足の小動脈の血管壁は分厚く、そのため動脈の血圧は高いのだが、静脈のほうは血圧が下がるので、足が鬱血(うっけつ)してむくむことはない。また、足の先は骨に皮がぴったりくっついて筋肉が少なく、まるで加圧ストッキングを履いているような状態。これもむくみ防止に一役買っている。

著=雑学総研

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人類なら知っておきたい 地球の雑学


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著者:雑学総研
珍談奇談の類から、学術的に検証された知識まで、種々雑多な話題をわかりやすい形で世に発表する集団。江戸時代に編まれた『耳袋』のごとく、はたまた松浦静山の『甲子夜話』のごとく、あらゆるジャンルを網羅すべく、日々情報収集に取り組んでいる。

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