ショック!! 布団干しや掃除機がけだけではダニは退治できない!?

#くらし   
そのダニ対策、まちがっているかもしれません


家族の健康のためにダニ対策をしている人は大勢。でも、実はその方法は効果が薄いとしたら…!?  せっかくやるなら、正しく効果のある対策をしたいもの。まずは、意外に知らないダニの生態から理解し、効果的にさよならする方法を知っておきましょう!

意外と知られていない正しいダニ対策


ダニはパンパンたたいたり、掃除機がけで駆除できると思っていませんか? 「残念ながら、生きているダニにはそれほど効果はありません」と指摘するのは、アース製薬の渡辺さん。たたいたり、サッと吸うくらいの簡単な掃除では、駆除できないのだそう。

「調査によると主婦の9割はダニ対策への意識が高い一方で、正しく実践できているのは2割と低く、実際の行動に知識が追いついていないのが現状です。でも、そのままにしておくと死骸やフンがアレルギーの原因になることもあり、健康被害が心配。ダニの性質を理解し、効果的な駆除・予防をすることが大切です」

特に、梅雨どきはダニが爆発的に繁殖するシーズン。正しい方法でダニを減らし、繁殖を防ぎましょう。そのためには、まず敵を知ることが大切です!

【グラフを見る】ハウスダスト1g中のダニ数。梅雨~夏にかけてが一番増える時期


ダニの生態Q&A


ダニの生態をよく知らないまま、ただ嫌っているだけでは、効果的に退治することはできません。どんなダニが、家の中のどこに、どれくらい潜んでいるのか、弱点は何か、をきちんと知っておきましょう。

Q. 家の中にはどんなダニがいるの?

A. 3種類の「屋内塵性ダニ類」がいます。多い順に紹介すると……

【ヒョウヒダニ類】

家にいるダニの約9割を占めている。人のフケやアカ、ホコリなどの有機物を食べて増殖。死骸やフンが人間のアレルギーの原因に!

屋内塵性ダニ類の中で一番多い「ヒョウヒダニ類」


【コナダニ類】

小麦粉など粉類をはじめとした食品が大好き。人間を刺したり、アレルギーの原因になったりはしないが、ツメダニ類の餌になってしまう。

屋内塵性ダニ類の中で二番目に多い「コナダニ類」


【ツメダニ類】

ヒョウヒダニ類やコナダニ類を捕食。たまに間違って人間を刺すことがあるが、血は吸わない。ただし、かゆみや皮膚炎は起きる可能性が。

屋内塵性ダニ類の中で三番目に多い「ツメダニ類」


Q. どこにいるの?

A. 人がよくいる場所が大好き

家の中のホコリがたまりやすい場所によくいる。ヒョウヒダニ類の大好物は人間のフケやアカ、汗なので、なかでも人がよくいる布団やカーペット、布製ソファーがお気に入りの場所ベスト3。ダニにとって布製品は潜り込みやすく、居心地がいいよう。

Q. どんな環境で増えるの?

A. 温度25℃~、湿度60%~で繁殖!

人間と同じで、気温20~30℃、湿度50~80%が快適な環境。特に気温25℃以上、湿度60%以上の高温多湿になると2カ月で約3000匹に大繁殖することも! そのため、梅雨どきが大好き。ジメジメした湿気や人間から出る餌やホコリが好きなのは、カビと同じ。

Q. どれぐらいいるの?

A. ホコリ1g中に1000匹近くいることも !

目に見えないほど小さいから分からないが、ホコリ1g中に300~500匹はいる。梅雨どきには1000匹近くまで繁殖することも。ハウスダストは、ダニたちにとって餌がいっぱいの食堂みたいなもの。

ハウスダストはダニにとって餌でしかなかった!


Q. ダニが多いとどうなるの?

A. 死骸がアレルゲンになってしまう

ヒョウヒダニ類の死骸やフンが人間の体内に入ると、アレルギー体質になる可能性が! 気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎になったり、アトピー性皮膚炎などが悪化したり。小さい子どもたちへの健康被害が心配。

ダニの死骸がアレルギーの原因に


Q. どうやって家の中に来るの?

A. 人にくっついて入ってきてしまう

羽がないので飛べないが、洋服などにくっついて移動することは可能。だから、人間にくっついていろんな所へ進出?してしまう。ダニたちを家に招き入れているのは、実は人間。

知らぬ間に衣類についているダニ


Q. 家にいるダニをゼロにすることはできる?

A. ほぼ無理! でも減らすことはできる!

残念ながら人間が暮らしているかぎり、ダニたちをゼロにすることは難しい。掃除していない所で、どんどん増えていく可能性が! でも、ダニたちが大好きな餌や湿気がなくなれば、繁殖できなくなるので、確実に数を減らすことができる!

なるほど、ダニを効果的に退治するには、餌=ホコリや汚れを減らし、湿気をためこまないことが重要なんですね。掃除する際には、この2点を意識してダニの数を確実に減らしていきましょう!

イラスト=霜田あゆ美 編集協力=岸田直子

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Information

教えてくれたのは:渡辺優一さん
アース製薬 マーケティング総合企画本部 ブランドマーケティング部ブランドマネージャー。


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