『王女ピョンガン』で話題の韓国俳優イ・ジフン密着撮り下ろし!最新主演作はまさかのベッドの下に潜む異常なストーカー⁉
もしもあなたの眠るベッドの下に、誰かが潜んでいて日常生活を監視されていたら…。
『呪怨』『甘い鞭』などで知られる作家・大石圭原作、高良健吾主演で実写映画化された『アンダー・ユア・ベッド』が、韓国で再映画化。主演をつとめたのは『新米史官ク・ヘリョン』でMBC演技大賞助演賞を受賞し、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』では悲恋の武将コ・ゴンを演じた、話題の韓国俳優イ・ジフン。イ・ジフンが演じたのは、まさかのストーカー男! 一体なぜこの役を演じることになったのか、イ・ジフンに撮り下ろしインタビューを行いました! 最後には「料理大好き」ということで手料理の話も飛び出して…⁉
映画『アンダー・ユア・ベッド』STORY
学生時代から誰からも名前すら覚えてもらえなかった孤独な男・ジフン(イ・ジフン)。彼には忘れられない女性がいた。 それは、初めて大学の講義中に名前を呼んでくれたイェウン(イ・ユヌ)。
数年が経過するも、イェウンを忘れられないジフン。彼女を探し出し再会を果たすが、彼女はジフンを覚えていなかった…。再び彼女に強烈に惹かれ、イェウンを監視するようになったジフンは彼女が夫であるヒョンオ(シン・スハン)から激しいDVを受けているこ とを知ってしまう…。果たして、ジフンは愛する女性・イェウンを夫から救うことができるのか…?
本当に愛している人が同じ状況に置かれたとしたら、彼女を救うために何かをすると思う
――まさかのストーカーが主人公という異色の映画です。なぜこの役を演じようと思われたのでしょうか?
「台本を読んだときにすごく新鮮で衝撃を受けました。韓国ではなかなか見たことのない素材と内容だったので、これはぜひ私がやらないとと思い、参加することになりました」
――セリフがほぼないといっても過言ではない役です。演じる上ですごく難しかったと思うのですが、どう演じようと思われましたか。
「『アンダー・ユア・ベッド』のジフンという人は内面の欠乏がある人なんですね。
実は、自分も今より若かったとき、ちょっといろいろ苦しんだときがあるんです。口数も少なく、あまり喋らずに一人で抱えていて。そのときの自分と、ジフンは似ている部分がありました。セリフではなく、目や行動でこの人物をどう表現するのか、というところに焦点をおいて演じました」
――どうすれば、そのような難しいキャラクターを演じることができるのでしょう?
「周りの協力があったからこそ、自分の演技ができたと思います。監督もたくさん手伝ってくれましたし、感情を表現するときには、相手役の方がそういうお芝居ができるようにしてくれました。みんながいい環境を作ってくれたから演じることができました」
――孤独で誰にも心を開いていなかったジフンですが、大学時代に初めて名前を呼んでくれた女性・イェウンには執着します。その気持ちは理解できましたか?
「すごく理解ができました。私の目を見て名前を読んでくれたということは、自分を認めてくれた…。そういう感情になるんじゃないのかな。誰も自分のことをわかってくれないし、自分の名前すら呼んでくれなかったとき、誰かが私の目を見て名前を呼んでくれたら、そういう気持ちになりませんか?」
――ジフンは彼女の家に行き、盗聴器を仕掛けたり、ベッドの下に潜んで監視をします。監視するという彼なりの愛の表現についてはどう思われますか?
「ちょっとおかしいんじゃない? というのが率直な気持ちなのですが(苦笑)。ただ…好きだったら、本当に愛してる人がもしその状況に置かれたとしたら、監視カメラまで設置しなくても彼女を救うためにどうにかしようとすると思うんですよ」
――理解できる部分もある。
「もちろんです。
同じ行動はしないけれども、大切な人が暴力を振るわれているということがわかったら、自分だったらもう…その人を何とかしたいですよね」
日本版『アンダー・ユア・ベッド』を見て、高良健吾さんの瞳の揺れがすごいな、と思った
――映画『アンダー・ユア・ベッド』の日本版はご覧になりましたか?
「同じ役なので、日本版の高良健吾さんのお芝居を注意深く見たんですけど、目がすごく深いんですよ。高良さんの目が非常に深くて、ものすごく切ない感じがするから、自分にはそういったものがあるのかな、ないんじゃないのかなって気がしたんですよ。だから日本版を見てすごく心配した覚えがあります」
――参考にされた部分や、違う形にしようとか、そのあたりは。
「さっきも目の話をしたんですけど、やはり高良さんの瞳の揺れっていうのがすごいな、と思ったので、そういったところはよく見させてもらいました。
自分なりに、という点については、ベッドの下にいるときの感情をどのように表現するのか、ですね。映画のタイトルが『アンダー・ユア・ベッド』ですから、この映画において象徴的なシーンです。そこはものすごく考えましたね。
他のシーンは現場で監督とじっくり話し合いながら作っていきました」
『アンダー・ユア・ベッド』ではストーカー、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』で演じた武将コ・ゴン…あらゆる人物を演じるうえでの役作りの方法
――最近、日本では『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』がテレビで再放送されて、イ・ジフンさんが演じられたコ・ゴンにも再び注目が集まりました。俳優として毎回全然違う役を演じていますが、どのようにそれぞれの役作りをされているのでしょうか。
「外見はスタッフの協力を得て作りますよね。内面については、最初にシノプシス(あらすじ)を読んで、そこに出てる人物について日記のようなものを自分で書きながら、台本にはないんですけど、自分にちょっと肉をつけるみたいな感じで膨らまして膨らまして。あとは、似たような人物が出てる映画を見て、自分だったらどう演じるのかな、っていうようなことを考えたり。そんな感じで毎回やっていると思います」
――ターニングポイントになった作品はありますか?
「『新米史官ク・ヘリョン』で賞(※2019 MBC演技大賞助演賞)をいただいたこともあり、その作品がターニングポイントになったと思います。自分にとってとても大事な作品です。その役にもう本当にハマりすぎて…。6ヶ月くらい撮影をしたのですが、何かこう、もう自分が自分でないような感じでした。全部終わってからもその役からなかなか抜け出せずに、しばらく過ごしていた記憶があります」
料理を作るのが大好きで、スマホには料理の写真がいっぱい!オリジナルレシピも多数
――日本でこれから行ってみたいところや、何か気になるスポットなどはありますか?
「日本には何回も来ていますし、ファンミ―ティングも一度開催しました。旅行でもよく来ているのですが、代官山のあたり(目黒川沿い)を桜の時期にただただ歩いたんです。一人で(笑)。そのとき、ここはちょっと…大切な人ができたら、一緒に手をつないで歩いてみたいな、って思った場所です」
――雑誌『レタスクラブ』最新号(6月号)で、気になるレシピはありますか?
「自分がおいしそうだと思うものを探せばいいんですよね?」
(真剣にじっくり読み込んでくださり、ものすごく悩むジフンさん)
「おお~~!!(と雑誌のページを指さすジフンさん)」
★ジフンさんが笑顔で選んだ食べてみたいレシピは、たっぷりキャベツに甘辛味のお肉がドドンとのった、Mizukiさんの『豚こまキャベツマウンテン』でした!★
「(料理の写真を見て日本語で)スゴイ!」
――お料理はお好きですか?
「料理マニアですよ(笑)。レシピを見れば、ほとんどそのまま美味しく作れます。自分が作った料理の写真をお見せしますね(と、スマホの画像を見せてくれるジフンさん)。豚肉と大根を煮込んだ中国の料理があるんです。肉じゃがみたいな感じかな。
あとはこれも豚なんですが、唐辛子と煮込んで、自分ならではのレシピです。すごく美味しいんです」
――彩りも素敵ですね。ジフンさんのレシピを紹介したいのでぜひ料理企画にも出てほしいです。
「ぜひ! アサリのカルグクスも美味しいですよ」
・・・・
撮影の途中で、窓の外からじーっとこちらを見つめていた小学生に気づくと手を振り、振り返されるととても嬉しそうな笑顔を見せていたジフンさん。ジフンさんの柔らかな雰囲気に、取材中終始あたたかな空気が流れていました。
レタスクラブの読者の方に、最後にメッセージを、とお願いしたところ、微笑みながら「皆さんに会って一緒に料理をしたいです」とのこと。実現すれば、ジフンさんのオリジナルレシピを楽しむことができるかも…!?
パートナーの暴力に苦しむ女性イェウンを救おうとするストーカーという難しい役をイ・ジフンが演じた映画『アンダー・ユア・ベッド』。セリフがほとんどない状態でもこちらに主人公ジフン(たまたまの同名!)の感情が伝わってきて、映画を見ている側は彼がストーカーだと知りながらも「彼女を救って!」と、普通では抱かない感情に陥るはず。
イェウンを見るときにだけ眼差しに光が宿る、イ・ジフンの目の演技は圧巻! 映画『アンダー・ユア・ベッド』は5月31日より公開中。
▶イ・ジフン(이지훈)PROFILE
1988年10月29日生まれ。倍率約3,000倍というオーディションを経て2012年 KBSドラマ『学校2013』でデビュー。『新米史官ク・ヘリョン』でMBC演技大賞助演賞を受賞。日本では『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』のコ・ゴン役でも知られる。主演映画『アンダー・ユア・ベッド』が5月31日より日本全国公開中。
Instagram @88leejihoon
▶映画『アンダー・ユア・ベッド』
2024年5月31日公開(2023年製作/99分/R18+)
(c)2023, Mystery Pictures, ALL RIGHTS RESERVED
撮影=村上未知 取材=レタスクラブ編集部YA/YYY
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