ジメジメ梅雨を快適に！キッチン＆浴室の「簡単リセット掃除」

ついに梅雨が到来。すると気温も湿度も高くなり、家じゅうのカビやニオイが気になることに…。そんな梅雨を快適に過ごすために、簡単掃除で対策しましょう。家事の達人・松橋周太呂さんに、ジメジメを撃退する掃除のワザを教えてもらったので、まずは、いちばんカビとニオイが発生しやすいキッチンと浴室のお掃除からスタート！　

教えてくれたのは…
▷松橋周太呂さん
洗濯や掃除、料理といった家事を趣味とするお笑いタレント。ジュニア洗濯ソムリエ、掃除能力検定士5級などの資格を持ち、テレビや雑誌など多数のメディアで家事のコツや便利グッズなどを紹介している。著書に『ほったらかし掃除術』（SBクリエイティブ）などがある。

梅雨どきに掃除するのが効果的なのはなぜ？

1年分のカビやニオイが梅雨に目立つようになる
「梅雨の間、カビやニオイが気になるのは、梅雨の温度帯でカビが黒くなりやすいために目につき、湿度の高さでニオイを感じやすくなるから。実は梅雨のカビは頑固じゃないんです！　特別なことをしなくても、簡単に新築並みにキレイにできますよ」（松橋さん）

カビは湿気によって活発に広がる！
カビの胞子はもともと目に見えないほど微細なもの。「カビは20～30℃で活発になり、皮脂などの汚れや湿気を栄養源にして広がります。色がついて目に見える頃には、すでに胞子をまき散らすほど増殖している状態。そうなる前の対策が必要です」

この先ラクするために今こそ簡単リセット！
松橋さんのワザを取り入れた人は、それ以降、特に梅雨対策をしていないそう。「コツを押さえてラクしつつ、人生最後に1回だけしっかりキレイにしておけば、ふだんの掃除をサボっても大丈夫。月に1回、予防のための簡単なお手入れだけで、この先カビやニオイで悩みません」

カビやニオイは「塩素系漂白剤」「酸素系漂白剤」「アルコール」で解決
「カビやニオイをリセットするのはとても簡単。特別な洗剤を用意しなくても、基本はいつも使っている塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、アルコールがあれば充分です」。

では、これらを使ったキッチン＆浴室の、カビとニオイの撃退ワザを紹介しましょう！ふだんなかなか掃除ができないところを、ポイントを押さえて掃除するだけでOKですよ。

キッチン掃除は排水口とゴミ箱がポイント

【排水口】乾いているときに塩素系漂白剤を吹きつけておくだけ
塩素系漂白剤の泡タイプを使用。「触れないほど汚れている場合、1回では落ちません。泡がとどまりやすい乾いたときにたっぷり吹きつけておき、数分放置して水洗い。汚れがなくなるまで繰り返したら、あとは気がついたときに少量かけておくだけで、キレイが続きます」

【ゴミ箱】塩素系漂白剤で丸ごと洗う
「生ゴミをゴミ箱に入れておいても、2～3日で臭うことはまずありません。ニオイの原因の大半は、ゴミ箱についた汚れです。一度、汚れがつきやすいゴミ箱の溝やふたまでしっかり塩素系漂白剤で洗っておくこと」。泡タイプをかけたら、ハケで全体に塗り広げて。

浴室掃除はドア周りと天井を重点的に

【壁から下】塩素系漂白剤をハケで塗る
ゴムパッキンやドアの溝、棚の下などのカビに。「泡タイプだと流れてしまうので、塩素系漂白剤をしっかり密着させるために、液体タイプをハケで塗ります。ゆっくりとなでるようにハケを20回くらい往復させて塗り広げると◎。液体を入れる器は豆腐の空きパックがおすすめ」

【天井】アルコールを吹きつけたペーパーなどで拭く
浴室掃除でうっかり忘れがちなのが天井。「一見カビていないように見えても、きちんと掃除しておかないと、ここからカビの胞子が広がる可能性があります。フロア用ワイパーを使い、ペーパータオルなどにアルコールを吹きつけて拭いておきましょう」

それでも落ちないものは劣化の場合も
「ゴムパッキンや風呂ふたなど、何度も掃除しても落ちないものは、素材の劣化によって黒くなっている場合があります。そうなるといくら掃除してもキレイにならないので、交換も検討してみてください」

※塩素系漂白剤を使用する際は手袋を着用してください。材質によっては使用できない場合があるので、商品に記載されている使用方法をご確認ください。
また酸性洗剤との併用は避けてください。有毒ガスが発生するため危険です。

＊　＊　＊

徹底掃除！と言われると、やる前から気が重いものです。でも、カビとニオイの元になるエリアだけを、ピンポイントで掃除すればいい、と聞けば、やってみようかなという気になるのでは？　今のうちにキッチンと浴室をすっきりきれいにして、気持ちよく夏を迎えましょう！


撮影／三佐和隆士　イラスト／髙栁浩太郎

文=高梨奈々