お刺身の上の菊花ってそんな食べ方するの!? 知れば知るほど魅了された「つまもの」の世界
こんにちは、こたきです。
気候もよくて食べ物も美味しくて大好きな季節…秋。
いつもなら秋を感じるべくあれこれしたくなるところなのですが、猛暑の疲れが残ってちょっぴり腰が重い…。

そんな時、レタスクラブ編集部さんから「季節を楽しむ名脇役、『つまもの』にご興味ないですか?」とお声がけをいただきました。
つまもの…?つま…つま…お刺身の横の細切りの大根…?

疑問符が浮かぶ中、「つまもの」生産量日本一の愛知県から、三河温室園芸組合の伊藤嘉啓さん、豊橋温室園芸農業協同組合の鈴木敦利さんにオンラインで詳しく教えていただくことに!

まず、「つまもの」とは、ずばり『料理を彩る葉っぱや花などの総称』だそう。
身近なところで言えばお刺身に添えてある菊の花、お赤飯の上の南天の葉。
懐石料理にあしらう季節の葉っぱや花の枝、スイーツを華やかに飾るエディブルフラワーも「つまもの」なんですって。
「四季を感じさせ、料理の価値をより高めるもの」だとのお話でしたが、たしかにお店でお刺身の盛り合わせを頼んだ時に花穂(紫蘇のお花)が添えてあると『ワンランク上のお刺身だ!』という気分になりますよね。
あれはつまもののパワーだったのか…。

そもそも、日本料理に添えられているあの南天やもみじの葉っぱは専門の農家さんで生産されていたのか!というのがまず驚き。
てっきりそれぞれの料亭で庭木からチョンチョンと摘んでいるのかと…。
詳しくお話を伺うと、まず食品に添えるものなので農薬の基準がきびしく、その上で見栄えがするように生産する苦労や、季節を先取りしたいというお客さまからのリクエストに応えて開花時期を調整する技術など、長年つまものに携わっているプロだからこそのノウハウが多々あるそうです。
愛知県では90年代のMAXでなんと300種類、現在でも100種類ものつまものを生産しているんですって!

一年を通して当たり前のようにスーパーのお刺身パックに入っている菊の花も、愛知県では本来なら秋~冬に咲くところをビニールハウスの中で室温と日照時間を調整して至れり尽くせりのお世話をし、厳密にサイズ分けして出荷しているんだとか。

そんな風に手間と時間をかけ、消費者の健康にも留意し食用として大切に育てられている菊の花…。
お話を伺いながらも、私の胸には一抹の罪悪感がありました…。

あの菊の花、食用だというけど一体どうやって食べたらいいの!?
聞くは一時の恥と言うし、勇気を出して尋ねてみると三河温室の伊藤さんから意外な答えが!

花びらを!パラッと!散りばめる!!!
ガクをつまんで押し出すようにすると花びらが上手く剥がれるので、それをお刺身や醤油の上にパラリとかけたり、ちらし寿司の上に軽く振ったりするのがオススメだそう!
これは実際パラパラしてみたくなる~!
というわけで、王道のお刺身でやってみました。

軽く力を入れただけでハラハラ~とほぐれて散ってゆく花びら…菊の香り…これは…楽しい!
花びらはほろ苦いと聞いていましたがそれも風味程度で、シャキっとした歯触りはお刺身のいいアクセントに!
これ…もっと早く知りたかった…
スーパーのお刺身コーナーに解説POPがあればいいのに…もっと周知されれば『唐揚げにレモン絞っていい?』と聞くのと同じノリで『お刺身に菊花散らしていい?』って了解をとる世界が訪れるかもしれません。

伊藤さんいわく、懐石料理に使われるつまものはほぼ全てに何らかの意味や伝統的な由来があるとのこと。
また9月9日は重陽の節句なので、日本酒に菊花を浮かべて楽しむのも粋ですよ~と教えてもらいました。
つまものを通して四季を感じ、その背景にある文化にまで目を向けられたら。それを娘たちにも慣れ親しんでもらえたらすてきだな~。
それに何より!お料理で季節感を出すのは大変だけど、つまものならいつもの料理に添えるだけでそれが叶うわけで!!
せっかくお話を聞けたことだし、これからどんどん取り入れていきたい所存です。
せり、なずな…から始まる春の七草のセットみたいに、四季折々の葉っぱや花木が少量ずつセットになっている「季節のつまものパッケージ」なんてあればいいのにな~と思いました。

三河温室園芸組合の伊藤さん、豊橋温室園芸農業協同組合の鈴木さん、この度は貴重なお話ありがとうございました!
作=こたき
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@kokokotaki913Information
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