「食物繊維+〇〇」で秋太りを回避できるって本当?食欲の秋を満喫できる耳より情報に歓喜!
涼しく過ごしやすい季節になってきましたね〜!
秋といえば、食欲の秋!野菜売り場を彩る、おいしい食材たちが旬を迎えて食欲がむくむくわいてきます。さつまいも、きのこ、かぼちゃなど…でも欲望にまかせて楽しんでいたら、わがままボディに磨きがかかってしまう…でも食べたい…ああジレンマ…ッ!
なんて葛藤していた時、レタスクラブ編集部から、「太りにくく、秋の味覚を楽しむおすすめの方法がある」という耳寄り情報が!なんですって!?
ヒントは腸活にあるとのことで、さっそく専門家の工藤あき先生にお話を聞いてみました!
▼教えてくれたのは…

工藤あき先生
医師・美腸/消化器病専門医。一般内科医・消化器内科医として地域医療に携わりながら、腸活×菌活を活かしたダイエット・美肌・エイジングケア治療にも力を注いでいる。日本でのインナーボタニカル研究の第一人者としても注目されており、メディア出演多数。美容や食生活に関する書籍も数多く執筆。2児の母。
秋は腸活におすすめの季節。でも太りやすさには注意!
今回お話をうかがったのは、腸内環境に詳しい工藤あき先生。
腸活と菌活を活かした美肌のエキスパートで「むき卵肌ドクター」の愛称で親しまれているとおり、リモート取材の画面越しでも伝わる美肌と美しさ!説得力のあるお姿を拝見し、俄然、興味が膨らみます。

前川:先生の美しさを目の当たりにして、腸活への意欲が爆上がりしています!食欲の秋というとおり、食欲がむくむくとわいてくるのですが、秋は腸活にとってどんな季節なんでしょうか。
工藤先生:秋は腸活におすすめの季節です。さつまいもやきのこ、柿やいちじくなど秋の食材には腸が喜ぶ食物繊維が豊富に含まれています。旬の食材を楽しみながら腸活もできちゃうなんて、秋は一石二鳥ですね。食欲の秋は腸活の秋ともいえます!

前川:確かに秋においしい食材って食物繊維が多いイメージがありますね!じゃあこの季節に旬のものをたくさん食べるのは腸にもうれしい効果があるってことですね!
工藤先生:ただし!秋は暑さがやわらぎ、つい食欲が増しやすいので、太りやすい季節でもあることに要注意です!
前川:ギクゥ!うすうすそうじゃないかとは思ってましたが気づかないふりをしてました…やっぱりそうですよね!?
上手に秋の味覚を楽しむには?秋太り回避の鍵を握るのは…「〇〇菌」
前川:おいしいものがたくさんあるのに、太りやすいなんて…。上手に秋の味覚を楽しむにはどうすればいいのでしょうか。
工藤先生:秋の味覚に多く含まれる食物繊維をとることで、便通の改善やダイエット、美肌効果があると言われていますが、ただたくさんとればいいということではありません。

前川:確かに、食物繊維ってお通じがよくなるとはよく聞くけど、直接的なダイエット効果のイメージはあまりないかも。
工藤先生:むしろ食物繊維だけしかとっていないと、腸内に糖が蓄積しやすくなってかえって太りやすくなる可能性もあります。
前川:全然ダメじゃないですか!?
工藤先生:でも、「ある菌」を一緒にとると、食物繊維の働きを急上昇させるうえに、太りにくくなる可能性があるんです!
前川:ある菌!!それはズバリ…?
工藤先生:「ビフィズス菌」です!
みなさんにも馴染みのある菌だと思いますが、そもそもビフィズス菌がどんな菌かご存知ですか?

前川:えっ、ビフィズス菌!? めちゃくちゃ聞いたことある名前じゃないですか!くわしくはわからないけど、とにかくおなかにいいイメージ!ヨーグルトとかに入ってるアレでしょう?
工藤先生:そうです、そのビフィズス菌です!
前川:あと…キムチとかの発酵食品にも入ってます…よね?
工藤先生:うーん、それは「乳酸菌」でしょうか…
前川:えっ…
工藤先生:どちらも腸内環境を整える善玉菌としてよく混同されるんですが、実はビフィズス菌と乳酸菌はまったく別ものなんですよ。乳酸菌は主に乳酸を作り出す菌の総称で、発酵食品など自然界のあちこちに生息しています。しかし、ビフィズス菌は酸素に弱いため、酸素がほとんどない大腸にしか生息していません。そのため、一般的な食材だと、基本的に一部のヨーグルトにしか含まれていないんです。また、ビフィズス菌は乳酸に加え、有用な短鎖脂肪酸である酢酸をつくり出してくれます。
大腸にすんでいるビフィズス菌と乳酸菌の割合をみても、99.9%がビフィズス菌、0.1%が乳酸菌(※)と、圧倒的にビフィズス菌が多いことが分かっています。
※乳酸菌を旧Lactobacillus属とした場合
※出典:Ogata et al., Microbial Ecology in Health and Disease, 1999
前川:ええっ!? 全然違うものだったんですね‥。

前川:ん?酸素に弱いのに、どうしてヨーグルトには入れられるんですか?
工藤先生:そこはビフィズス菌入りヨーグルトを作っているメーカーさんの企業努力で、発酵時に酸素を減らしたり、酸素を通しにくい容器にするなどしてビフィズス菌を守っているんですね。そのためすべてのヨーグルトにビフィズス菌が含まれてるわけではなく、ビフィズス菌をとりたいならパッケージに「ビフィズス菌入り」と記載がある商品を選ぶ必要があります。スーパーの売場に行くと分かると思いますが、ビフィズス菌が入ったヨーグルトって意外と少ないんですよ。
前川:へ〜!ビフィズス菌の入ったヨーグルトって「当たり前」じゃないんだ〜!私毎朝ヨーグルト食べてるんですけど、もしかしたらそれにもビフィズス菌が入ってないかもしれない?うわー、そんなの買うとき気にしたことなかった!
※この後冷蔵庫に常備してるヨーグルトを確認したところ、案の定「ビフィズス菌」の文字はありませんでした…!
工藤先生:でもヨーグルトを食べること自体は腸にとって良い習慣です。その際、ビフィズス菌入りを選ぶとなおよいでしょう。
もしヨーグルトが体質的に合わない場合はサプリメントからとるのも一つの方法になります。ただし先入観で「これは控えた方がいい」と思っている食材でも、まず口にしてみて体の反応をみてからの判断をおすすめします。
では、ここからは、秋太りを回避するのに役立つビフィズス菌をとるメリットをお話しますね。
少ないと残念なことになる!? 菌のリレーを繋ぐ「ビフィズス菌」
工藤先生:秋の味覚に多く含まれている食物繊維は、ビフィズス菌のエサをつくる糖化菌のエサとなります。
前川:…ん?
工藤先生:そのエサがあることで、ビフィズス菌が活発になって酢酸を作り出し、さまざまな効果を…
前川:ちょ、ちょっと待ってください先生。一旦絵に描いていいですか?(図解しないと理解できないタイプ)

前川:なるほど…食物繊維をエサに糖化菌が糖をつくり、その糖をエサにビフィズス菌が乳酸や酢酸をつくり、酪酸菌が酢酸をエサに酪酸をつくり…と、体内でどんどんつながっていくんですね。
工藤先生:はい、これをビフィズス菌がつなぐ「菌のリレー」と表現したりします。
前川:おお、わかりやすい!それで言うとビフィズス菌は、糖化菌からバトンを受け継いだ第二走者ってことですね。
工藤先生:そうですね、もし第二走者であるビフィズス菌がいなかったら、その先にバトンがつながらなくなるうえ、糖化菌が作った糖も活かされず、そのまま腸に蓄積・吸収されやすくなる可能性があります。
しかもビフィズス菌が作り出す酢酸には、脂肪の蓄積を抑制する働きもあるので、影響は大きいですよね。
前川:ビフィズス菌の存在が糖や脂肪の蓄積を抑え、秋太りを回避してくれる鍵になるわけですね!
工藤先生:はい。さらにこのビフィズス菌が作る酢酸は他にも、便通を改善したり、腸管のバリア機能を高めてくれたり、免疫機能を制御したり、腸内で大活躍してくれるんです。
食物繊維がもたらすといわれるダイエットや美肌効果も、実はビフィズス菌の活躍があるからこそなんです。
前川:ビフィズス菌ってめちゃくちゃすごいヤツだったんですね!
加齢とともに減少する「ビフィズス菌」。おすすめのとり方は?
前川:ところで、ビフィズス菌は主に大腸にすんでいるんですよね?すんでいるのに、なぜ外から摂取する必要があるんですか?
工藤先生:ビフィズス菌はもともと赤ちゃんの時からおなかにいるんですが、加齢とともに減少してしまう傾向にあります。しかも食品からなかなかとることができない菌なので、ビフィズス菌入りのヨーグルトやサプリなどで意識的にとることが必要です。
前川:具体的には、どれくらい…
工藤先生:量の目安は市販の小さなヨーグルトカップ1つ分くらい。効果を実感するためには毎日継続して摂取することが重要です。例えば朝食時には必ずヨーグルトを食べるようにするなど、習慣化しやすい方法を選ぶといいですね
前川:じゃあ私が毎朝ヨーグルト食べているのは正解だったんだ!ちゃんとビフィズス菌入りかどうか今後はちゃんとチェックしなくては…
なにか秋にオススメの食べ方とかあったりしますか?

工藤先生:秋に旬を迎えるリンゴなど、フルーツは食物繊維を多く含むので、一緒にとるといいですよ。あとはヨーグルトドレッシングや、アボカドと組み合わせたヨーグルトソースなどを、秋の野菜やきのこ類と一緒にとるのもおすすめです。ただし、ビフィズス菌は熱に弱いので、料理に使うときは加熱せず使うようにしてください。
前川:料理にあまりヨーグルトを使ったことなかったな〜!試してみます!
ーーー
ビフィズス菌という名前はよく知っているのに、実はこんなにもすごい菌だったなんて…。これはもうとらない理由がないですね!
ヨーグルト自体は毎日食べていたのに、今まで何も考えずに商品を選んでいた自分が悔しい!これからはパッケージをよく見て「ビフィズス菌入り」を選びます!
そしてこの秋は、ビフィズス菌を上手に取り入れて、秋の味覚を堪能したいと思います。

作=前川さなえ
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前川さなえ
▶ブログ:
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