思ったことをそのまま口に出してしまう娘に困っています【小川大介先生の子育てよろず相談室】
Amazonでも好評価の書籍「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第47回目のお悩みはこちら。

【お悩み】
5歳になったばかりの娘は、基本的には明るくて社交的な性格。思ったことをポンポン口に出すタイプです。それは娘の長所でもあるのですが、いっぽうで思ったことをそのまま言ってしまい、誰かを傷つけてしまうことも。
例えば、「Aちゃんはかわいいから好き!Bちゃんはちょっとね…」みたいなことを平気で言ってしまいます。「そういうこと言われたら悲しいと思わない?」と注意するのですが、本人は「えー、そうかな?」とあまりよくわかっていない様子です。
先日もお友達と遊んでいるときに、「Aちゃんのおうちは狭いよね」との発言が。注意しようとしましたが、「そんなこと言ったらかわいそうじゃない」というのも、かわいそうなわけではないので違うし、どう伝えればいいのか困ってしまいました。娘の“何でも気軽に話す”という長所は残しつつ、人を傷つけないようになって欲しいと思っているのですが、どのような伝え方をすればいいでしょう?(Kさん・33歳)
【小川先生の回答】
他人の気持ちを推察できるのは小学校中学年以降
子どもは大体、平気でひどいことを言ってしまうもの。それは人生経験も浅く未熟だから当然のことで、娘さんに限ったことではありません。もちろん、お母さんの「そんなこと言っちゃダメ!」と焦ったり、「人を傷つけることを言って欲しくない」という気持ちはわかります。でも5歳の子に理解させるのは、なかなか難しいのが正直なところです。小学校低学年くらいまでは、自分の理解度の範囲までしかわからないので、「そういうことを言われたら傷つくよ」と言われても、「何で?私だったら全然平気なのに」で終わってしまうことが多いのです。
そのため根本的には“人の気持ちを推察できるようになる時を待つ”というスタンスになります。社交性がある子であれば、人とのコミュニケーションをとるのは好きでしょうから、人の気持ちを聞くことも他の子より早いはず。小学校2~3年にもなれば、ちゃんと気遣いができるようになると思いますよ。
“人によって受け取り方が違う”ことは伝え続ける
時間が解決してくれることを待ちつつ、親として今やるべきことは、“自分はそんなつもりで言ってなくても、発した言葉によって傷つく人がいる”ということを教えることです。「あなたはそう思っていなくても、『狭いね』という言われ方は、自分の弱いところを突かれたように受け取られることもあるよ。聞く人によっては、悪口を言われたように感じることもあるってことは知っておいてね」と、諦めずに伝え続けましょう。
まずは、人それぞれの受け取り方があるということを知ってもらうこと。そして徐々に、どういう伝え方をするとお互い仲良くいられるかを一緒に考えていくのがいいでしょう。そのうえで「自分の思ったことは話をしていいんだよ」ということも伝えてあげましょう。そうすれば、娘さんの社交的な長所が活かされ、人の気持ちが推察できる思いやりのある子に育つと思います。
回答者Profile
小川大介
教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。
京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。
文=酒詰明子
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