北に行けば行くほど寒くなるわけではない!? 誰かに話したくなる地球の雑学(75)

日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!
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北に行けば行くほど寒くなるわけではない!?
北へ行くほど寒く、南へ行くほど暖かい。北半球で暮らしている我々にとっては、そうした感覚を抱くのが自然ではあるが、実際に世界を見わたすとどうなっているのか。
たとえば、北緯42度にある北海道函館市と、北緯51度にあるイギリスの首都ロンドンを比較した場合、函館の1月の平均気温はマイナス2.9℃であるのに対し、ロンドンは4.4℃とかなり暖かい。このように、函館市よりも北にあるロンドンの冬の気温が高いのは、海流と風に原因がある。
まず、ユーラシア大陸の西岸にあたるロンドンの近くには、メキシコ湾から北上してきた北大西洋海流という暖流が流れている。さらにロンドンの上空には、年間を通して西から東に向かって吹く偏西風が吹いていることから、暖流の上にある暖かな空気は、風に乗って東へと向かう。
こうした暖かな空気を含んだ偏西風が吹き込んでくることで、高い緯度にあるわりに、ロンドンの気温は下がらないのである。
また、日本列島は、およそ北緯20度から北緯45度のあいだにあるが、その緯度は、イタリア、スペイン、南フランスといった南欧や北アフリカと同緯度に位置している。北海道に限定すると、スペインのバルセロナ、イタリアのミラノ、トリノなどと同緯度にあるのだ。
これらの地域と気温を比較しても均一な値が得られないことからも、気温は緯度だけで決まるものではないことが理解できるだろう。
海流や風、海抜高度や地形など、さまざまな要因が複雑に影響し合いながら、それぞれの地域の気温は決定していくものなのである。
著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)
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