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「マスカラ持ってる?」私のマスカラを借りた義母は、まさかの行動に出た!/義母ダンジョンにハマっています。(1)

「出産祝いがビーフジャーキー2個」
不思議な常識の中で生きる義母とのとんでもない出来事を綴った秋山さん(@Aki8ma_3)のツイートを、レベル1から99まで一挙に収録した書籍『義母ダンジョンにハマっています。』。
驚きと共感を量産し続ける、大人気のエピソードをお送りします。
昨年3人目の息子も誕生し、ますますにぎやかになった家庭で、優しい夫と共に義母と戦い続けている秋山さんに爆笑のエールを!今回は第1回です。
※本作品は秋山著の書籍『義母ダンジョンにハマっています。』から一部抜粋・編集しました

結婚後義母ダンジョンにハマってしまった嫁の闘いの記録です。
私とお義母さんとの出会いは、私が20歳の頃、学食で昼食を食べていた時に当時の彼氏(現夫)から「来週の日曜日あいてる? 両親が秋ちゃんに会いたいって」と切り出されたところから始まる。
その話が出た時、私は率直に言って嬉しかった。
優しく思いやりのある彼、そのご両親からの申し出、断る理由がなかった。
「そういう時ってやっぱりヒールのある靴の方がいいよね」と服装に迷う私に彼は「ちょっと大変かもしれないからその時は言ってね」と言ってきた。
この言葉を私は「普段ヒール靴を履かない私を気遣ってくれるコメント」だと、その時は思っていた。
当日時間より少し前に行くと義父母はすでに来ていた。
今でもあの時の光景を私はよく覚えている。彼らは「上品」だった。
いい暮らしを思わせる服装と髪型で、人生を楽しんでいる者に見られる余裕を感じた。
2人とも私に気付くと立ち上がり笑顔で手を振ってくれた。
私も遅れて会釈をし、緊張しながら手土産を渡した。
夫と2人で選んだ、おしゃれな店のおしゃれなパウンドケーキ。
お義母さんが好きだというドライフルーツが入っている。
「まあまあそんなに緊張なさらないで、おかけになって」。
お義母さんはゆったり滑らかな口調で私に着席するように促した。(この優しそうな雰囲気、彼に似てる。いい人なんだろうな)と私は思った。そう思ったのは後にも先にもこの時だけである。
席につくとメニュー表を見るより前にお義母さんは鞄からノートとボールペンを取り出した。
「それであなた…秋山ちゃんね、うちのアキちゃん(夫)と仲良くしていただいているみたいなんだけど、どちらから声をかけてお付き合いを?」
いきなり質問が飛んできた。表情だけは先程と変わらず柔和である。「僕だよ」と横から彼が言った。
うんうんと笑顔で頷きながら何かメモを取るお義母さん。
「秋山ちゃんはお生まれはどちらなの?」
「大学進学でこちらに来ました。実家は飛行機の距離で少し田舎なんですけど」
「飛行機ぃ~!??」
ここで義母はわざとらしい大声を出し、手を止めてまじまじと私の顔を見た。随分遠いのね、と前置きした上で
「アキちゃんが選んだお相手だからてっきり都会の方かと思ったわ。じゃあ長期休みの時にしか実家へは帰れないの?」
と言うのでまあそうですね、と返すと
「飛行機で何時間もかけて帰るんでしょ? 私は実家が○○(某高級住宅街)なの。○○、田舎に住んでても聞いたことはあるでしょ? 里帰りって言っても電車に乗って160円で着いちゃうの。あなたみたいに何時間もかけて里帰りってあこがれるわー、ニュースとかで見てるから」
ここで私は思う。この人、少し失礼なのではないか。目の前にいるのは本当に彼の母なのか。
戸惑いの表情で彼の方を見る。目が合った。
無言で頷く彼。やはり母親はアレで間違いないらしい。
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