ネガティブは小さな好きでごまかせばいい/がんばらないことをがんばるって決めた。(3)

「今日も会社に行けなかった。まあいいか。生きてるし。」
―等身大のつぶやきで15万以上のいいねを獲得した「考えるOL」。 ついついがんばりすぎな大人たちが「ありのままの人生を、ゆるやかに生きる」ためのヒントをご紹介します。
※本記事は考えるOL著/おさつイラストの書籍『がんばらないことをがんばるって決めた。』から一部抜粋・編集しました

教えてくれたのは:考えるOLさん
20代の平凡なOLが『こんなはずじゃなかった人生』と向き合う記録と題してTwitter(@thinkingoodol)を開設。仕事や日常について、ありのままの自分を肯定する言葉が多くの支持を集めている。2020年8月の「今日も会社に行けなかった。まぁいいか。生きてるし。」というつぶやきが15万以上のいいねを獲得。日々、心を柔らかくする言葉をつぶやいている。
ついネガティブな気持ちになってしまいがちだった学生時代
ずっと、ネガティブな気持ちをコントロールするのが苦手だった。
そんな私にとって、学生生活は難行苦行そのものだった。
たとえば、発表がある日、グループワークの日、指される可能性のある授業、体育でバスケをする日……など。とにかくシャイで人見知りな「考えるJK」にとっては、学校に行くだけで、毎日心臓がバクバクバクと爆発寸前だった。
朝起きて「今日は移動教室か、朝礼もある、あー、昼も委員会の集まりがあるわ。いやもう無理、めんどくさい、今日は休んだろ。」みたいな日もあった。
ああ、いやだな。ああ、めんどくさいな。ああ。あぁ……。
少し先の未来に、ほんの小さな厄介が潜んでいるだけで、頭からつま先までネガティブな気持ちでぎゅうぎゅうにされてしまう。学校に行かないと怒られるから、気持ちをコントロールしようと無理やり前向きに考えをもっていこうとしたが、やっぱり心と言動が一致しないと余計にこんがらかってきてしまう。
そんな私に変化が訪れたのは、社会人になり自分のために使えるお金が増えた頃だった。
社会人というのは、学生生活に比べてセンシティブなシーンが多すぎる。オフィスに入る瞬間、偉い人とすれ違う瞬間、電話をとる瞬間、上司に話しかける瞬間。こんな些細な瞬間でさえ、緊張が全身をビリビリと駆け巡る。
帰宅して布団に入れば、当日の反省や明日のことで頭がいっぱいになる。ひとつの不安がまた別の不安を連れてきて、毎夜毎夜と頭の中で不安たちが踊りだすネガティブパーティーが催されてしまうほどだった。
ただ、学生と社会人には大きな違いがある。それは、社会人はそこそこのお金と自由が手に入ることだ。同時に、一人暮らしを始めたこともあって、日常の中で自分のために自分で決める些細な選択肢が広がっていった。
休憩したくなったらスタバに入れるし、透きとおるボトルに入ったシャンプーや、形と色味にこだわったワンピースだって、がんばれば買えるようになった。不安で満たされた日常に、ささやかだけど楽しい時間が増えていった。
「好きなモノ」でネガティブを乗り越えていく
そうして生まれたのが、ネガティブには好きなモノをお供させるという考え方。そうすることで、ネガティブパーティーの開催時間は少しずつ短くなっていった。不安の元凶が具体的に解消されるわけではないけれど、不安や面倒に惑わされる時間が、好きなもので満たされる時間によって、かすんでいく。
出社がだるい気持ちは、甘いカフェラテと一緒に飲み込んでしまえばいい。
お風呂に入るのがめんどくさい気持ちは、まるで花が咲いているような香りのするシャンプーで洗い流してしまえばいい。当日になって約束が億劫になった気持ちは、やわらかで淡い色のワンピースで優しく包んで隠してしまえばいい。
生活を営むということは、ただそれだけでめんどくさい。その上、人として感情豊かに生きる限り、ネガティブな気持ちを消し去ることは、できっこない。だから、いっそのこと感情を支配しようなんて強引な考えはしなくていい。
繊細な心を持った考えるJKは、不安を押しのけてしまうほどのポジティブ精神を持つことが人生には必要だと思っていた。
でも、考えるOLになった今では、むりやりポジティブにならなくても、ネガティブを好きな気持ちで上手くごまかしていけばいいんだと思っている。
そうだ、明日は大切なプレゼンがある。朝にはあったかいカフェラテを飲もう。
こうやって、少しずつ生きるのが上手くなっていくんだ。

著=考えるOL /イラスト=おさつ
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