SNSで話題!イタリア人のマッシさんが教えてくれた、「サイゼリヤ」の最強においしい攻略法(1)

noteで驚異の95万PVを記録した「サイゼリヤの完全攻略マニュアル」が話題の日伊通訳者、マッシミリアーノ・スガイさん。
日本の伝統料理からB級グルメ、チェーン店、コンビニスイーツ、冷凍食品まで。イタリアのピエモンテからやってきたマッシさんが、日本で出会った美味しい食べ物について綴った書籍『イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ』は、食の感動体験をまとめた愛情たっぷりのエッセイ集です。
この書籍から、今回はマッシさんによる「サイゼリヤの最強においしい食べ方」についてご紹介します。マッシさんの感動と驚きに満ちたエッセイを読むと、私たちがいつも当たり前のように食べているあの料理が、何倍もおいしく感動的に感じられるはず!
※本作品はマッシミリアーノ・スガイ著の書籍『イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ』から一部抜粋・編集しました。
「サイゼリヤ」の最強においしい食べ方

家ではイタリア料理をあまり作らないけど、ピッツァとパスタを食べたくなったときに、「イタリアに行ってくる!」と言うことに決めている。
それは、まるでイタリアの飲食店のような雰囲気で、入るだけで幸せになる大好きな「サイゼリヤ」のことだ。流れている音楽、飾られている絵の色使い……すべてが僕にとっての癒やしなのだ。
サイゼリヤのメニューは豊富でいつも迷うが、頼んだ料理は必ずイタリア式で食べている。それは僕にとって特別なことではなく、よりおいしく食べられるし、いつも当たり前にやっていることだ。
そんな僕の姿を見た友達は、非常に驚いていた。そして注意までされたことを覚えている。置いてある調味料を勝手に取ってテーブルに持ってくるだけで、びっくりしたり、「ダメだよ!」と怒ったりする友達が少なくない。「なんで? どこで使うの? 持ってきても大丈夫?」というような会話をよくしていた。
出てくる料理はおいしい。そのまま食べても問題ないが、イタリアで当たり前のアレンジをしようと思ってやり出したら、「怪しいことをしている」と思われがちだ。このようなさまざまな不都合も、しっかり説明して、アレンジしたものを食べてもらえば一瞬で解決する。「うまっ! 何これ!」と喜ばない友達はいなかった。
トマト系のパスタにたっぷりのチーズとオリーブオイルをかけて、まぜまぜしてから、もう一度チーズをかけて、さらに軽く混ぜたら最高の味が完成する。「本当に味が変わるの?」と言われたが、食べてもらったら理解してもらえる。アレンジ前のパスタとは全く別物になっているということに。この流れでアレンジを経験した友達はみんな、「まるでイタリアにいるような感覚になった」と口をそろえて言ってくれたのだった。
僕が“ブルスケッタ”など数々のアレンジを紹介した中で、多くの日本人が驚いたのは“パニーニ”だ。熱々のパンに、サラミ、ルッコラ、生ハム、モッツァレラチーズを挟んで、さらに塩とオリーブオイルをかけると、最高の組み合わせの食べ物になる。食べたらクセになる。思わず、「イタリアへようこそ!」と言いたくなる。
さらに驚いた人が一番多かったアレンジは、“カルツォーネ”。メニューの「マルゲリータピザ」に「カリッとポテト」を乗せて、塩とオリーブオイルをかけてから折り畳んで半分に切れば、とんでもないうまさの食べ物が生まれる。一回でも食べてしまうと人生が変わるおいしさだ。このカルツォーネは、ネットで僕の記事を見て試して味をご存じの方もいるかもしれない。
日本人は出てくる料理をそのまま食べる人が多い。調味料の使い方がわからなくて、このようなアレンジをしようという気持ちもなかったと思う。イタリア人らしい食べ方のマニュアルを書いてネットに出したら、多くの人は「イタリアに行ってくる!」という言い方を使い始めていた。もちろん言うまでもなく、みんながアレンジを試していて、こんなに多くの人に喜んでもらえたことがうれしかった。おいしい料理がさらにおいしくなる食べ方で、楽しさも出てくる。その日の口に合わせてカスタマイズできるし、複数の料理をひとつにすることで、すべての味を進化させることができる。アレンジすることで食文化が感じられて、イタリアに興味がない人も興味が出てくるのではないだろうか。
サイゼリヤの食材や調味料にはイタリア直輸入のものもあり、完全にイタリア人のようにその味とアレンジを楽しめる。イタリアの本場の空間を日本でも再現できる。サイゼリヤはコスパがよすぎて、この値段でこの味、そして好きなアレンジとカスタマイズが自由にできて、イタリア人として感謝している。
そして、スイーツに目がない僕にとって、サイゼリヤは天国のようだ。デザートも本格的で、イタリアのレストランで食べられる味がそのまま楽しめる。プリンとティラミスが大好きで、「今日はデザートを食べない」と決めていても、ついつい注文してしまう。また、アレンジで「トリフアイスクリーム」を軽く潰してエスプレッソをかければ、“アッフォガート”も食べられる。
どう考えても、サイゼリヤは最高のレストランだ。最高のアレンジを楽しみながら作って食べられる。毎日食べに行っても飽きない。金額を気にせず、メニューを見ながら「あれと、これと、それも!」と自由にたくさん選ぶことができるサイゼリヤは、食べる楽しみだけではなく、ワクワクする楽しみも経験できる、すばらしい場所ではないだろうか。
サイゼリヤという日本にあるイタリア料理店を通して、イタリア料理の楽しみを再発見できたこと、そして日本人の「受け入れて楽しむ心」を再認識できたことは、僕にとって人生の宝物となった。
筆者プロフィール
マッシミリアーノ・スガイ
1983年、イタリア・ピエモンテ州生まれ。 日本食が大好きな日伊通訳者&起業家。トリノ大学大学院文学部日本語学科修士課程修了。2007年に日本へ渡り、日本在住15年。現在は石川県金沢市に暮らす。食と日本への愛を語り倒すTwitterとnoteが話題を呼び、メディアにも多数取り上げられるなど注目を集める。noteの「サイゼリヤの完全攻略マニュアル」は95万回以上読まれた。
著=マッシミリアーノ・スガイ、挿絵=東麻マユカ/『イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ』(KADOKAWA)
Information
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