まるで魔法!? 「夜空に立つ光の柱」/もっとすごすぎる天気の図鑑(2)

防災・減災のために、災害をもたらす雲のしくみの研究を続け、映画『天気の子』の気象監修をした雲研究者の荒木健太郎さん。そんな荒木さんが、面白くてためになる「天気にまつわる知識」を、図解やイラスト、写真をふんだんにつかって詳しく紹介してくれます。
雲・空・天気・気象についての様々なこと、知れば誰かに話したくなるトリビアが満載の記事をお届けします! 空を見上げるのが、もっと楽しくなるはずです。
※本記事は荒木健太郎著の書籍『もっとすごすぎる天気の図鑑 空のふしぎがすべてわかる!』から一部抜粋・編集しました。
夜空に立つ光の柱
夜空に魔法のような光の柱が……!日本海沿岸部などで観察されやすいこの光の柱は、漁火光柱という現象です。
上空に氷の雲があり、その氷の結晶(氷晶)が六角形の板状で水平線にほぼ平行に浮かんでいるとき、上向きの光源からの光は氷晶で下向きに反射されます。このため、海上の漁船からの光(漁火)が上空の氷の雲に映り、漁火光柱が生まれるのです。
また、気温がマイナス10℃以下のとき、大気中の水蒸気が昇華して氷晶となった細氷に街灯りがあたると、キラキラ光るダイヤモンドダストが現れ、光が上にのびた光柱(ライトピラー)が生まれます。虹とは違って光が屈折せずに光源の色がそのまま光柱になるので、幻想的な光景に。
さらに、季節や場所を問わず、上空に氷の雲が出ているときには、低い空の太陽で太陽柱(サンピラー)、月で月柱(ムーンピラー)という光の柱も生まれます。太陽柱は朝や夕方に上層雲があるときに出会いやすいので、探してみましょう!
空に浮かぶ魔法のような光、漁火光柱
漁火は夜間に魚を引き寄せるために漁船でともす光のこと。

街灯りの光柱(ライトピラー)は何かが降臨しそう。

太陽柱は全国どこでもけっこう出会える。

おうちで楽しめる網戸太陽柱。
網戸の糸の張り方によっては、太陽の左右に光の筋がのびる網戸幻日環も。

豆知識
網戸に太陽光があたると光の帯が現れます。これは網の表面での太陽光の反射で生まれたもので、太陽が正面にいれば太陽の上下左右に現れます。上下の光はさながら網戸太陽柱。太陽を直視しないように気をつけて探してみて。
著=荒木健太郎/『もっとすごすぎる天気の図鑑 空のふしぎがすべてわかる!』(KADOKAWA)
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