内申で全てが決まるってホント!?公立中の情報が入ってこないので不安です【小川先生の子育てよろず相談室】

「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」子育ての悩みは尽きません。でもそのお悩みも、教育のプロの目を通すと、お子さんの個性や魅力を再発見するきっかけになるかも!?
教育家の小川大介先生が、子育てに関する悩みに対してアドバイス。回答文最後の「大丈夫!フレーズ」が、頑張っているあなたの心をスーッとラクにしてくれますよ。連載第128回のお悩みはこちら。
【お悩み】
小学5年生の息子がいます。中学受験はしないので地元の公立中学に進学する予定なのですが、最近になって「公立中は教師の指導力が低い」とか、「内申で全てが決まるから大変」というような話を耳にし、不安になってきました。周りの知り合いは中学受験組が多いこともあり、公立中の情報はほとんど入って来ない状況です。公立中の情報を入手するにはどうしたらいいでしょう?(Yさん・37歳)
【小川先生の回答】
公立の学習プログラムも随分進歩している
相談者さんが心配されているように、公立での学習指導に非常に不信感や不安感を抱えている方が多いようです。「内申で縛ってくるような時代錯誤で指導力不足の先生たちがいそうだ」というイメージが根強く残っているのも事実です。でも今の時代、そういった前時代的な先生は、保護者の支持を得られないため生き残れません。そのため先生たちも努力していて、最近は公立の学習プログラムも随分進歩しています。先生の能力的にみても、私立の先生と比べて教育力が低いということは決してありません。ただ中には、古い指導体質が残っている学校もあるので、そこはしっかりリサーチしておいたほうがいいと思いますね。
いろいろな学校のホームページを見比べてみる
リサーチ方法ですが、今はどの中学もホームページを持っているので、まずはそれをチェックするのが手軽だと思います。校長や教頭のメッセージを読めば、どういった点に重きを置いている学校なのかがわかるし、行事報告のされ方やそこに上がっている写真などによっても、学校の雰囲気を感じ取れますよ。ホームページは自分の学区の中学だけでなく、他の地域の学校のものも見てみるのがおすすめです。いろいろな学校と見比べることで、その中学校の特徴がより際立ってくるはずです。
実際に足を運んで一次情報に触れる
それから自治体の広報誌などにはちゃんと目を通すようにしましょう。学校説明会やオープンスクールなどの情報が載っていると思うので、そういったものに参加して、実際の様子を見てみるのが一番です。また、登下校の時間帯に合わせて学校の前を通ってみるだけでも、学校の雰囲気を感じ取れます。校門辺りで先生や生徒がやりとりをしている様子を垣間見るだけでも、校門で向かい入れる先生の態度がちょっと高圧的だとか、子どもがみんな活き活きと楽しそうに通ってるとか、よそゆきでない普段の姿をキャッチできると思います。そういった一次情報に触れることは大事です。
地域の不動産屋は有意義な情報ソース
裏技としては、地域の不動産屋に話を聞くこと。学校というのは、引っ越し先を決める際の重要なファクターのひとつでもあるため、不動産屋は意外と詳しい情報を持っているものです。一般の親とは違った角度の情報を持っていたりもするので、有意義な話も聞けると思いますよ。いきなり不動産屋に飛び込むのはハードルが高いかもしれませんが、本当に知りたいのであれば聞いてみてください。きちんとお願いすれば、教えてくれるところも多いと思います。それが難しいようなら、近隣の商店で買い物がてら、店員さんに先生や子どもたちの様子を聞いて情報入手するのも手です。
「公立中学に進学させる」という意志を持つのが親のリテラシー
そうやって多方面から情報を集めることは、その学校への理解を深めるうえでとても大事なことです。学校のホームページをチェックしたり、オープンスクールや学園祭に足を運んだりなどは、中学受験組なら当たり前にやっていることでもあります。でも公立進学組は、「公立は何もしなくて行くところ」と思って、何も調べていない方も多いようですね。「受験をしないから公立に行く」と消去法的に公立を捉えている方もいますが、これも大きな間違い。「私立には行かないから公立」ではなく、「公立中学に進学させる」という意志を持つことが、現代の子育てにおける親のリテラシーです。
小川先生からの「大丈夫!」フレーズ
『情報ソースはいくらでもあります』
地元の公立中学に通っている知り合いがいなくても、オープンスクール、インターネット、地域の商店など、様々なところから情報は得られます。実際に見ることで気づけることも多いと思うので、ぜひ足を運んでみてください。
回答者Profile
小川大介
教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。
京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。最新刊は『子どもが笑顔で動き出す 本当に伝わる言葉がけ』(すばる舎)。
小川大介の見守る子育て研究所YouTubeチャンネル、公式LINEアカウントでも情報発信中。
文=酒詰明子
Information
■小川先生のTwitter:@Kosodate_Ogawa
■You Tubeチャンネル 小川大介の「見守る子育て研究所」
おすすめ読みもの(PR)
プレゼント応募

「「ノザキのコンビーフ(80g×6 個)」」
そのままでも調理してもおいしいから、ローリングストックに最適!
メルマガ登録で毎週プレゼント情報が届く!
新規会員登録する
読みものランキング
読みものランキングをもっと見る
レシピランキング
レシピランキングをもっと見る
レタスクラブ最新号
レタスクラブ最新号詳細