ウイスキーってどんなお酒?樽の中で20年、30年かけて熟成させたものも/ウイスキー1年目の教科書(2)
樽の中で長い年月をかけて熟成した、琥珀色の蒸溜酒
ではさっそく「ウイスキーってどんなお酒?」について解説していきましょう。ここから入らないと先に進めませんからね。ウイスキーは製法上の分類では「蒸溜酒」に属します。 蒸溜酒にはジン、ウォッカ、焼酎などもありますが、それらは無色透明ですよね。一方、ウイスキーは深い琥珀色をしています。これはウイスキーが、樽の中で長い年月をかけて熟成したためで、樽材やその土地の気候風土の影響を受けながら育まれていった証なのです。樽で熟成するお酒は多数ありますが、その中でもウイスキーは樽の影響を大きく受けるお酒なんですね。
ウイスキーは多くの国でつくられていて、使用する原料や製法、熟成年数についてはそれぞれの国によって異なりますが、一般には次のように定義づけられています。
1.大麦やトウモロコシなどの穀物を原料としていること、2.蒸溜酒であること、3.木製の樽に貯蔵し長期熟成をしていること、です。ただ、これも国によって大きく変わるので世界中で 「ウイスキー」とひと言でいえないところがウイスキーの「難しさ」でもあり「楽しさ」です。
この3つの定義の中で特に重要なのは、「木製の樽に貯蔵し長期熟成をしていること」。 熟成というプロセスによってウイスキーの香味はまろやかになり、華やかな香りと味わい、 深いコクを持つようになるのです。芯が強く、アルコール度数も高いお酒ですが、同時に穏やかで、しなやかな優しさを感じるのもウイスキーの素晴らしさ。メーカーによっては 「樽への投資」を全投資の50%以上、といっているところもあります。
5年、10年という長期熟成は非効率で気の長い話に感じますが、ここが他の蒸溜酒と異なるところです。 樽熟成をするお酒といえばワインもありますが、その期間はウイスキーに比べ短く、ウイスキーは長いもので20年、30年寝かせるものもあるんですよ。ただ、寝かせれば寝かせるほどおいしいというわけではありません。ピークを過ぎると渋みやえぐみが出てしまうこともあるんです。 熟成期間に世界的な基準はありませんが、例えばスコットランド産のスコッチウイスキーは法律で3年以上の熟成が定められています。
ここまでに何度か「蒸溜酒」という言葉が出てきましたが、お酒は製造方法により「醸造酒」「蒸溜酒」「混成酒」の3つに分けられます。
ビール、ワイン、日本酒、マッコリなどの醸造酒は、穀類や果実などの原料を酵母や麹菌の働きによってアルコール発酵させたお酒です。自然界に存在する酵母が作用したため 古代からあり、ワインやビールは6000年前にはすでにつくられていたそうなんです。
ウイスキー、ジン、ウォッカ、焼酎などの蒸溜酒は、醸造酒を「蒸溜」してつくられるお酒で、蒸溜という「水とアルコールの沸点の違い」を利用してアルコールを一旦気化、その後もう一度液化させることによる抽出法から生まれます。この時、アルコール度数は40~60%と非常に高く、スピリッツとも呼ばれます。
混成酒は、醸造酒や蒸溜酒に、植物などの果実や皮、香料などを加えたもので、梅酒やリキュールがこれにあたります。 みなさんもバーに行かれたことがあれば、色鮮やかなお酒を見たことがあるかと思います。これに使われるのが大体リキュールで、カクテルに使われることが多いですね。
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