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ひたすら娘の充電に徹した1ヶ月半。夏休みの最終日、始業式は行けるだろうという母親の期待虚しく、まさかの退学宣言をしたトモちゃん。こうなったらもう実力行使しかない!無理やりトモちゃんを車に乗せ学校へ向かうと、担任とともに出迎えてくれたのは保健の先生。
「頑張りすぎちゃったな?」トモちゃんへの優しい声かけが始まりました。
この後もたくさんの大人たちが見守る中で、不登校の娘と向き合い続けた野原さん。次第に状況が変化していくのですが、その時のお話を野原さんにうかがいました。
「最初、『今日だけでいいから学校休ませて』と言われたとき、まったく不安はありませんでした。もともと元気で明るい子だったので、1週間も休ませればすぐに元気になると思っていました。
そのお休みがまさかそんなに長引くものだとは思いもよらず…」
――無事に登校できるようになったあと、不登校期間があったことで何か困ったことなどありましたか?
「親としてはないですが、子ども自身はあったと思います。実際に教室に戻って元気に過ごしていたように思いますが、本来の娘に戻るまでには1年くらいかかったように感じています。再び教室に通うようになってみて改めて、中途半端にエネルギーを充電した状態で教室に戻してはいけないんだということは感じました」
――改めてお伺いします。子どもが手を離れた今、この当時のことを振り返ってみてどう感じますか?
「不登校は子育てしてきた中で一番の大変な出来事だったのですが、娘と密に過ごせた貴重な時間だったと思います。一緒にお風呂に入るというのもその頃すでに終わっていたのですが、不登校の時期は一緒にお風呂に入り、庭でお弁当食べたり、昼間からお買い物に行ったり、海をただ眺めに行ったり。娘が幼い頃に戻ったような楽しい時間として記憶がすり替えられています。都合いいな〜と思われるかもしれませんが、都合よく考えることにしています。
娘が中学生の時に不登校の時のことを『あの頃は幸せだった』と言ったことがあったのですが、その理由を聞いたら『お母さんが一緒にいてくれたから』って言ったんです。涙が出ました」
焦らず見守る。なかなか難しいことですが、大切な子どもが登校拒否をしたら、「SOS」が出ているという事。子どもに寄り添う気持ちが大切なのかもしれません。
著=野原広子/『娘が学校に行きません』
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