【私がシングルファザーになった日】朝起きると妻が呼吸していなかった…突然死の理由と家族のその後【最終回ネタバレ】
妻のえいこさんを37歳という若さで亡くしたりゅーすけさん。当時彼は39歳、一人息子のそうまくんは2歳でした。
コミックエッセイ『私がシングルファザーになった日』は、りゅーすけさんやご家族が「妻の突然死」という予期せぬ出来事とどう向き合ったのかが描かれています。そこにつづられた義両親や義姉の思い、そしてりゅーすけさんと残された幼い息子との日々は、老若男女から共感を呼びました。
大切な人を失ったりゅーすけさんは、どのような心境の変化を経て、前を向いて歩きだすことができたのか。彼とご家族の心の軌跡をたどってみたいと思います。
記事の後半で、最終回のネタバレに触れています。ネタバレしてほしくない!という方はご注意ください。
ベッドから落ちた妻
8月の、よく晴れた日の朝のことでした。時計は7時を指していました。
妻のえいこさんがベッドから落ちる音で目を覚ました、夫のりゅーすけさん。落ちたあと、うつ伏せで寝たままのえいこさんを仰向けにしてみると、苦しそうな顔で、今にも呼吸が止まりかけているではありませんか!
りゅーすけさんは気が動転しながらも、隣にある妻の実家に駆け込み、助けを求めました。その前日から泊まっていた看護師の義姉がすぐさまかけつけ、妻の気道を確保。心臓マッサージを始めます。
救急車を呼ぶりゅーすけさんと、えいこさんの名前を呼び続ける義母、そして泣きながら見守る姪っ子さんたち。騒然とする現場で、息子のそうまくんは大人たちの様子を黙って見つめていました。
義姉の心臓マッサージもむなしく、妻の意識は戻ってきません。刻一刻と時間が過ぎるなか、ようやく救急車が自宅に到着。妻への緊急処置が施されます。
りゅーすけさんは自家用車に乗り込み、救急車とともに病院へと向かったのでした。
前夜のケンカ。明日には仲直りできると思っていたのに…
妻が倒れる前日のこと、りゅーすけさんとえいこさんは、ささいなきっかけでケンカをしてしまいました。
本来はりゅーすけさんの担当だった毎日の寝かしつけですが、彼が撮りためたテレビの録画を見たいだろうと、えいこさんが気をきかせて週に1度は代わってくれていました。でも、その日の寝かしつけは代わってくれなかったのです。
それをとがめたりゅーすけさんでしたが、その夜えいこさんは、数か月前に夫を事故で亡くした義姉と姪っ子たちを元気づけるため、実家に行くつもりだったのです。そのことを知り、りゅーすけさんは深く反省しますが、どうしても「ごめんね」の言葉が言えませんでした。
りゅーすけさんとえいこさんのケンカは、こんな風に始まり、次の日にはいつの間にか仲直りしているのが常でした。だから今回も翌朝になれば元通りになると思っていたのに…。
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