新NISAの口座開設にネット証券をおすすめする理由は?/世界一やさしい新NISAの始め方(1)

少しでも低コストの投資信託を選べるネット証券を使うのがベター

元銀行員FPがイチから指南! 貯金&投資のはじめ方/お金の不安がなくなる資産形成1年生
『イラストと図解で丸わかり! 世界一やさしい新NISAの始め方』1話【全8話】


2024年から制度が改正されて話題の新NISA(少額投資非課税制度)。お金は増やしたいし、興味はあるけど、よくわからないから始められない…という方のために、新NISAの基本や上手な活用法を解説!
一度始めたら基本はほったらかしでOKなうえ、スタートが早いほど長期での運用が可能になるので、この機会に一歩踏み出してみませんか。


新NISA口座の開設におすすめの金融機関は?

実際に、新NISAを始めるための手順をお伝えします。
手続き自体はまったく難しくなく、やることは大まかに5つのステップで完了します。
(1)ネット証券で新NISA口座を開設する
(2)クレカ積立に使うクレジットカードを発行する
(3)投資する銘柄を決める
(4)投資に回す金額を決める
(5)投資を始めた後はほったらかしにする

まず、新NISA口座の開設について、前提として、NISA口座はいろんな銀行や証券会社で開設できますが、同じ年に複数の金融機関で利用することはできません。
また、つみたて投資枠と成長投資枠で別々の金融機関を利用することもできず、1つの金融機関しか選択できません。つまり、ある金融機関で新NISA口座を開設した場合、その年はもう他の金融機関で新NISA口座は開設できないため、慎重に選ぶ必要があります。

その上で私のおすすめは、楽天証券やSBI証券などのネット証券です。その理由は、金融機関によって、つみたて投資枠における取り扱いの商品数が異なるからです。
つみたて投資枠の対象商品は、低コストなど一定の要件を満たした投資信託など約300本に限定されていますが、ネット証券ならほとんどの商品がラインナップされています。


一方、大手銀行などでは、つみたて投資枠の取り扱い商品が非常に限られています。
たとえば低コストで人気のeMAXIS Slimシリーズは、対面販売の銀行や証券会社などではつみたて投資枠の商品ラインナップに含まれていないことが多いです。

ここで、手数料の差がどれくらいリターンに影響するかの例を見てみましょう。
仮に年間の保有コストである信託報酬が年0.1%の投資信託と年1.0%の投資信託にて、投資元本100万円、運用期間30年、信託報酬控除前の運用利回りを年5%とした時の比較をします。

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コストの違いでリターンは大きく変わる!

コストの違いでリターンは大きく変わる!

「年0.9%とほんの少しのコストの違いでも、長期の運用成績に与える影響は大きいから新NISAは少しでも低コストの商品を選びたいね」

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最終的なリターンは95万6751円もの差が出ているので、たった年0.9%のコストの違いでも、長期の運用成績に与える影響は大きいことが分かります。
特に新NISAは非課税期間が無期限のメリットを活かした長期投資が前提となってくるため、少しでも低コストの投資信託を選べるネット証券を使うのがベターと言えるでしょう。
またインデックスファンドは同じ指数に連動するものだと、値動き自体に大きな差はないため、少しでも手数料が安い商品を選ぶことが重要です。

さらに、ネット証券を選ぶもう1つの理由は、ポイント還元がお得な点があります。
たとえば楽天証券やSBI証券は、投資信託の積立がクレジットカードでできるので人気が高いですね。
楽天証券なら楽天カード、SBI証券なら三井住友系列のクレジットカードが積立に利用できます。
その上でクレジットカードの種類に応じて、積立額の0.5~1%程度のポイント還元があります。

たとえば、新NISAのつみたて投資枠で、月5万円の積立をクレジットカードで行ったとしたら、毎月250~500ポイントがもらえます。資産運用の延長でポイントが貯まる人気サービスなので、ぜひ活用してみるといいでしょう。


ただし、「自分が普段利用している近くの銀行や証券会社で始めるのはどうなの?」という質問もよくいただきます。
実店舗がある金融機関なら、窓口で口座開設や買付注文などの手続きをサポートしてもらえるメリットがあるので、自分一人で手続きを行うのが不安という人はアリだと思います。

ちなみに、どこかの金融機関で新NISAの口座開設をして、他の金融機関に変更する際は、金融機関の変更手続きが必要です。


著者:小林亮平(こばやしりょうへい)
1989年生まれ。横浜国立大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行。同行退社後、ブログやSNSでNISAやiDeCoなど資産運用の入門知識を発信。現在はYouTube「BANK ACADEMY」の運営に注力しており、YouTubeのチャンネル登録者数は70万人を超える(2024年3月時点)。「超初心者でも理解できるよう優しく伝える」をモットーに、自作のイラストを駆使した丁寧な解説が好評を得ている。著書に『これだけやれば大丈夫!お金の不安がなくなる資産形成1年生』(KADOKAWA)がある。


本記事の記載内容は2024年3月現在のものであり、記載された情報に関しては万全を期しておりますが、内容を保証するものではありません。また、本記事は特定の金融商品、投資商品を推奨するものではなく、記載内容を利用したことによる、いかなる損害・損失についても出版社、著者、ならびに本記事制作の関係者は一切の責任を負いません。投資の最終判断はご自身の自己責任でお願いいたします。

※本記事は小林亮平著の書籍『イラストと図解で丸わかり!世界一やさしい新NISAの始め方』から一部抜粋・編集しました。

著=小林亮平/『イラストと図解で丸わかり! 世界一やさしい新NISAの始め方』

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