【キッチンの作業スペース】なんにもないから家事の効率が上がる&家族の掃除の手間が省ける
「ここさぁ、モデルルームの方が物あるよ?」この台詞、何度聞いたでしょうか。よく我が家は「モデルルームみたいだね」と、やたらとモデルルームと比較される事が多いのですが、キッチンを目にすると、冒頭のような意見が寄せられるのです。
それもそのはず。モデルルームはスッキリ整頓された中に、おしゃれな瓶とかパスタとか、季節のフルーツなんかを飾って、居心地のいいおしゃれ空間を演出しています。が、我が家にはそれがない。なんにも表に出さない。もはや執念を感じるほどに出さない。「料理しないの?」と疑われても出さない。もはやこのがらーんとしたキッチンでは、インテリアという概念はとっくに捨て去られ、どこまで全部しまえるかを追求していった私の、飽くなき挑戦の結晶と言えるでしょう。
家の中心にキッチンがあるという事は、良くも悪くもいつでも「キッチンが目に入る」という事。私は捨てたい病の次に厄介な、「なんでもしまって視界をスッキリさせたい病」でもあるので、必然的にキッチンはスッキリがらーんとさせておきたいのです。
執念の「しまいまくり作戦」ですが、お陰でキッチンがより広くなり、作業スペースもたっぷり作れます。私はそのスペースに、その日使う物を全て出して手間と時間を短縮するようにしています。なんにもないキッチンにすれば、効率よく料理できるのです。
また、がらーんとしたキッチンがいい一番の理由は、掃除がとーっても楽な事。私は、家の中でも最もキッチンの掃除を大切にしています。なぜなら虫が大嫌いだから。虫というのは、あの、世にも恐ろしい黒いアイツです。シンクに落ちた一粒のスイカの種ですらアイツに見える始末。なので、今の家では命ある限り、アイツに敷居をまたがせないつもりです。
そんな清潔なキッチンを保つためにも、最大限に掃除がしやすい環境にしなければいけません。上や下、ちょっとした隙間も、食べ物のかすやゴミが残らないよう徹底的に掃除します。出ている物が多いほど、汚れやすいし、掃除の手間もかかる。手間を省くためにも、なんにも出ていない方が楽なのです。
基本的には、私がキッチン掃除に情熱を燃やしているので、家族は「あの子の仕事は取っちゃいけないよねー」といった感じで、掃除しまくる私を静観していますが、調理中に醤油や油ハネがあったら、その場でさっと拭くなど、汚さないように協力をしてくれるようになりました。
ちなみに、調昧料は要冷蔵でもそうでなくても、全て冷蔵庫にしまってしまいます。使う時に出して、使ったらしまう。リビングと同じ方式ですが、一連の動作がクセになれば、どうってことありません。
著=ゆるりまい/『なんにもない部屋の暮らしかた』