昆布の上に卵がいっぱい!「子持ち昆布」の卵の正体は?/子どもに話したい雑学(14)

子持ち昆布の「子ども」の正体は?

世界一臭い缶詰は、納豆の約18倍、くさやの6倍以上のにおい!/頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学(1)
『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』14話【全56話】


「子どもの好奇心を高めたい」
「わが子に尊敬されたい!」
「日々のコミュニケーションの中でいろんなことを教えてあげたい」

そんな時に役立つのが、教養系雑学。親から子へ、この世の中をより深く知るための知識や知恵を日々のコミュニケーションを通じて伝えていくのは、昔も今も変わらず、大事なことです。
学校では教わらない“タメになるうんちく”を、子どもとの会話の中でさりげなく話してみましょう。コミュニケーションをとる際に必要な「教養」になるとともに、きっと子ども自身の「好奇心」をも刺激するはずです!

※本記事は多湖 輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。


子持ち昆布の「子ども」は何の子ども?

子持ち昆布は昆布の上にたくさんの卵が乗った食べ物。昆布のうまみと卵のコリコリした食感がマッチして、絶妙な味のハーモニーを奏でている。そんな子持ち昆布だが、卵の正体を昆布の子どもだと勘違いしている人がいるようだ。しかし実際はそうではない。

卵の正体はずばり、「カズノコ」である。カズノコはニシンの卵。正月のおめでたい食べ物として知られている。ニシンは昆布などの海藻の葉に卵を生みつける。そうすることで、卵が岩に打ちつけられたり、魚の餌食になったりしないようにするのだ。

そうやってカズノコが付着した昆布を採取し、塩漬けにして製品化したのが子持ち昆布である。けっして人工的に、昆布とカズノコをくっつけているわけではない。

ところで、不思議なのは「カズノコ」というネーミングである。ニシンの子なら「ニシンコ」のほうがふさわしいようにも思える。

ニシンはイワシと似ていて、特に稚魚はイワシと見分けがつきにくく、「カドイワシ」「カド」などと呼ばれていた。そのため、卵は「カドノコ」と呼ばれるようになり、やがて「カズノコ」となった。

ちなみに、サケの卵も「サケコ」といわずに「イクラ」というが、これは「魚の卵」という意味のロシア語からきている。また、タラコはタラ(マダラ)の子ではなく、ほとんどがスケトウダラの子。塩漬けにしたスケトウダラの卵巣に唐辛子を加えたのが辛子明太子だ。朝鮮語でスケトウダラを「明太(ミョンテ)」と呼ぶため、その卵を明太子という。

監修=多湖 輝/『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』

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