太陽系の中で最も大きな「木星」。地球2個分の巨大台風が存在している!?/人類なら知っておきたい 地球の雑学(10)

太陽系の中でもっとも大きな惑星「木星」

地球と太陽、誕生のひみつ。地球はいつ、どうやってできたのか?
『人類なら知っておきたい 地球の雑学』10話【全149話】


地球上で起きていること、どれだけ知っている?

この地球で当たり前に感じていることでも、うまく説明できないことがありますよね。例えば、「青い空が夕暮れに赤く染まるのはなぜ?」「台風が日本列島めがけてやってくる理由は?」

そんな地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をご紹介します。太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球をめぐる大疑問にスッキリ回答!あらためて考えると、私たちはこの地球にまつわるさまざまなことを、じつはほとんど知らないのかもしれないかもしれません。

※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。


「木星」には地球2個分の巨大台風が存在し続けている⁉


直径が地球の約11倍、体積が約1300倍もある木星は、太陽系の中でもっとも大きな惑星である。その大きさのわりには軽く、重さは地球の約318倍。自転周期が約10時間と、非常に速く自転していることから、その遠心力で赤道方向にややつぶれた形をしている。

見た目でいうと、赤道方向に平行にのびるしま模様が特徴だが、これは大気中に浮かぶアンモニアの氷の粒からできた雲。その色の違いは、雲の粒の大きさや厚さ、微量に含まれる元素の違いなどが原因と考えられている。

同じく、模様という点では、地球からも見える赤い斑点模様も、木星ならではの特徴だ。これは「大赤斑(だいせきはん)」と呼ばれているが、その正体は、木星を取り巻く雲によってつくられた、地球の台風やハリケーンに似た現象である。

大赤斑は、地球が2個分すっぽりおさまってしまうほど巨大で、時速100キロメートルで左巻きに渦巻いている。17世紀にフランスの天文学者ジョヴァンニ・カッシーニよって発見されてから、およそ300年以上、消えることなく存在しているが、なぜ数百年もの長いあいだ消えずにいられるのかは、まだ解明されていない。

また、巨大な木星には数多くの衛星が存在し、現在までに63個発見されている。特に有名なのが、イタリアの天文学者であるガリレオ・ガリレイが発見した四つのガリレオ衛星である。その中の一つであるガニメデは、太陽系最大の衛星とされていて、惑星である水星よりも大きいことで知られている。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』

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