パスワードを解読して勝手に動画視聴!? 漫画家のアベナオミさんが驚いた親の予想を上回る子どもの行動とは…

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より

「子どもがずっとゲームや動画を見続けている」、「視力が低下しないか心配」、「ゲーム中に暴言を吐く」、「依存症になっているのではないか」…などなど、子どもとデジタルメディアの付き合い方は悩ましいものですよね。
あれ?と思ったら最初に読むべき!と話題沸騰中の本、『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』(KADOKAWA)は、漫画家のアベナオミさんが子育てをする中で実際に感じたデジタルメディアの心配事について、臨床心理士の森山沙耶さんがわかりやすく解説してくれる一冊です。今回は、著者のアベナオミさんに、子どもとデジタルメディアの付き合い方についてお話を伺いました。

【漫画を読む】『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!?もしかしてデジタル依存!?と思ったら』を最初から読む
『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より



「画面から◯センチ離れて」ではわからない? 子どもが理解しやすい伝え方を模索


――「子どもとデジタルメディアの付き合い方」は、子どもを持つ親が頭を悩ませるテーマだと思います。この作品を書籍化されたきっかけについて教えてください。

アベナオミさん:私自身が「これでいいのかな〜」とモヤモヤしていたところに、編集さんから「子どもとデジタルメディアのお悩みに関する本を作りたいです」とお声がけいただいたので、もはや運命では!? と思い込み、執筆がスタートしました。

――お子さんがゲームや動画の視聴を始めてから、アベさんが最初に不安や疑問を抱かれたのはどんな時でしたか?

アベナオミさん:身体的なところだとまず視力が低下しないか心配でした。私が小さい頃に使用していた携帯ゲーム機(画面白黒のゲームボーイ)に比べたら、画面は明るいし大きいですが、気がつくと子どもはものすごく画面を目に近づけて見ているのが気になりました。
夫は小学校高学年の時に、携帯ゲーム機で長時間プレイしすぎて目が悪くなったと話していることもあって、このままではいけない…!と思いました。

いろいろ試行錯誤して「画面の大きいタブレットは前ならえ、スマホは小さい前ならえ」というルールを作って画面からなるべく離れて視聴するように注意しています。(※肩から指先までが「前ならえ」、肘から指先までが「小さい前ならえ」)
◯センチ離れて! と言っても子どもの歳によってはわからないので、子どもにとって馴染みがある「前ならえ」を我が家では採用しています。

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より



うちの子がそんなことを! アベさんが驚いた「親の予想を上回る行動」


――お子さんがゲームや動画の視聴をする中で、アベさんが特に驚いたのはどんなことでしたか?

アベナオミさん:長男が幼稚園時代におもちゃ開封動画チャンネルを気に入っていた時期があったのですが、年長さんの時の誕生日プレゼントの希望を聞いた時に「おもちゃ開封動画を見て考えるね」と言ったときは驚きました。長男は欲しいと思ったおもちゃの開封動画を全て視聴。おもちゃの特性や遊び方まで研究し、自分が納得できるおもちゃを選んで購入しました。買ってから「え〜思っていたのと違った!」と言うことが無いので、長く楽しく遊んでいました。さすがだな〜と感心しました。

悪い意味で驚いたのは、勝手に動画視聴しないように設定していたパスワードを長男と次男が力を合わせて解読し、勝手に動画を見ていたことでしょうか…(汗)。
誕生日やゾロ目、毎日ロックがかからない回数だけトライして数日かけてパスワードの解読に成功したそうです。その労力…別なことに活用してほしかったですね。

動画やゲームをやめさせなくてもOK。大切なのは親子のコミュニケーション


『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より

――作品の中で、ネット・ゲーム依存専門の臨床心理士・森山沙耶さんがアベさんのさまざまなお悩みに回答・解説されています。一番印象的だった森山さんの言葉を教えてください。

アベナオミさん:子どもが動画やゲームに熱中しすぎるのをやめさせるべきか聞いた時、ずばっと一言、「あー…別にやめさせなくていいのです」と言われて面食らいました。やらないが善、やるが悪ではなく、どう付き合っていくかが重要なのだと教えていただきました。
てっきり「ゲームも動画もやめさせましょう!」とか「デジタルメディアは1日30分まで!」など無理難題を言われると思っていたので、拍子抜けしたような感じでした(笑)。

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より

『うちの子、ゲームして動画ばっかり見てますけど大丈夫ですか!? もしかしてデジタル依存!? と思ったら』より



――森山さんのアドバイスを受けて、アベさんご自身・ご家族それぞれどのような変化がありましたか?

アベナオミさん:大切にしなきゃいけないのは「親子のコミュニケーション」だと分かったので、見ている動画について質問したり、少し一緒に見て動画について会話をすることで「お父さんとお母さんは自分のことを見てくれている」と感じてもらえるように努力しています。こちらが見守っているとわかると、子どももコソコソと見るようなことはしなくなりましたし、共通の話題で会話ができるので楽しそうです。

***

生まれた頃から動画やゲームが身近にあり、学校でもタブレットやPCを支給されて学習している現代の子どもたち。いきなり全てを禁止したりきつく制限するよりも、「どうやって付き合っていくのか」を親子でしっかり話し合い、それぞれの家庭に合ったルールを作っていくことが大切なのですね。

取材・文=宇都宮 薫

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