avexからデビューの双子の連弾ピアニストは医大生。「ピアノの練習は大嫌い!でも、受験を乗り越える力になった!」

クラシック音楽はもちろん、J-POPやアニメソングまで華麗なるタッチで奏でる双子の連弾ピアニスト、兄ーズ。YouTubeやインスタグラム、Xの総フォロワー数は12万超で、今夏avexからメジャーデビューとなった彼らは、有望な若手音楽家を輩出する大阪国際音楽コンクールで優勝し、NYカーネギーホールなどで演奏した経験の持ち主です。

昨年夏は音楽活動と併行し、受験勉強にも邁進し、現役で医学部合格を果たしました。「ピアノの練習は嫌で仕方なかったけど、中学や大学に向けての受験勉強で役に立った」と話す2人が、受験勉強への取り組み方を披露。受験を経験したばかりのリアルな声、きっと参考になります。

※本記事は兄ーズ(山下順一朗、山下宗一郎)著の書籍『夢を奏でる ピアニストと医師の二刀流を目指す双子の物語』から一部抜粋・編集しました。

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双子の連弾ピアニスト兄ーズ。左が弟の宗一郎さん、右が兄の順一朗さん。生まれてから高校までずっと一緒に過ごしていましたが、この春、別々の医大に入学しました。


「やらねば」のハードルは低くても良い

記憶にない頃からピアノを習い始めた2人ですが、「練習は嫌い」ときっぱり。それでも毎年開催されるコンクールに出ると決めた以上、練習するしかありませんでした。
「ピアノの世界には、小学生低学年なのに、中学生部門で優勝するような天才がいます。僕らはピアノの天才ではないから、努力するしかなかったのです」と順一朗さん。

とは言うものの、練習に取り組むまではダラダラ過ごすこともしょっちゅう。練習に向き合うなかで「ピアノの前に座るまでが苦痛」ということがわかってきました。「やらねば」「やりたくない」の行ったり来たりで時間だけが過ぎていくのが苦しく、「ピアノの椅子に座ろう」「1フレーズだけ弾こうかな」「好きな曲だけでいいや」と気持ちを切り替えることにしました。

宗一郎さんは「しっかり練習をしなくては、という考えを一旦横に置いて、音を出していくうちに、この曲も弾こう、あの苦手部分をやろうか、となるんです」と、この考え方の良さを伝えます。

学校の試験や受験に向けての勉強にも応用できると2人は声を揃え、「“やらねば”のハードルは低くしても良いと思います。やり続けた、自分自身で取り組んだが自信になる」と話します。

高校1年生の秋に挑んだ大阪国際音楽コンクールで初めて1位に! プロデビューや海外での演奏のきっかけになりました。


見える化・前日計画…これからも続けたい習慣

長年のピアノ練習での習慣も受験勉強では大いに役立ちました。
そのひとつが目標の「見える化」です。順一朗さんは、大学受験を前に「基礎英語は毎日」「苦手になる前に演習しまくる」「最後まで手を動かす」など達成したいことや克服したいことを曼荼羅チャートにし、自らに発破をかけました。また、明日やるべきことを前日に計画し、ノートに記すのも欠かしませんでした。

実は、「見える化」も「前日計画」も小学生時代に師事したピアノの先生からのアドバイス。「学校の勉強でも使えるなと思ってやるようになったし、他にもピアノの練習で得たことで受験勉強に役立ったことはたくさんあります」と話す2人は、こう続けます。「ピアノや受験以外でも活かせるはず。僕ら自身、将来、医師として働くようになった時も、これらの習慣は続けると思います」。

順一朗さんが自室の壁に貼っていた目標を書いた用紙。「受験が終わってもしばらく外せませんでした」

小学生時代の計画ノート。何をすべきか、を整理する癖がつきました。


文=宮前晶子

【著者プロフィール】
兄ーズ(山下順一朗・宗一郎)
4人きょうだいの長男・次男で双子の『兄ーズ』。大阪国際音楽コンクール連弾部門で優勝し、招聘されたアメリカカーネギーホールでのガラコンサートでは大盛況をおさめる。2024年3月プロデビューする一方で、医師を志し、2025年3月に2人揃って医学部現役合格。現在、医大生ピアニストとして活動。

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