タイムトラベルは科学的に可能!? アインシュタインの驚きの発見
「未来に行く」にはどうしたらいいのでしょう? タイムマシンはまだ発明されていませんが、実は科学的には“未来へ行く方法”がすでにわかっているのです。
カギになるのは、天才物理学者アインシュタインが提唱した「時間は止まらず一律ではない=相対的だ」という考え方。たとえば、誰かよりも速く動くと、自分の時間がゆっくり流れるため、結果として「相手より未来にいる」ことになります。
アインシュタインの理論によると「速く動くほど未来に行ける」ことが科学的に説明されているのです。
今回は、大人の知的好奇心を刺激する「相対性理論」の世界を、わかりやすくひも解いていきます。

※相対性理論とは、アインシュタインが提唱した、時間と空間に関する物理理論です。
動けば動くほど未来へタイムトラベルできる
未来へのタイムトラベルは実は簡単です。相手より速く動けば、自分の(固有)時間は相手に対してゆっくり進むからです。でも自分から見たら自分は静止しており、相手がより速く動いていることになるので、相手の時間がゆっくりになるはずです。時間は相対的だからです。
では二人が再度出会う時、どちらがどちらの未来へ行けるのでしょうか? 時空上の道のりの長さを比べればすぐわかります。
図で見てみましょう。

時空上の同じ場所(家)からAちゃんとBくんが朝出発します。Aちゃんはハイキングに出かけ、Bくんは家でゲームをしています。夕方二人が家で再会する時、時空上の道のりがより長いのはAちゃん、よってAちゃんがBくんの未来へタイムトラベルしたのです。
ただし、時速2万8000kmで地球の周りを動いている国際宇宙ステーションで1年過ごしても0.01秒先の地球の未来にしか行けません。より遠くの未来に行くためには、光速に近い速度で動く必要があります。
【おまけ】豆知識
浦島太郎は竜宮城で3年間遊び、戻ると700年経っていたという昔話です。竜宮城は光速に近い速さで動く宇宙船だったのかもしれません。未来へのタイムトラベルを物理学では「浦島効果」ともいいます。
【まとめ】宇宙っておもしろい!
光の速さに近いスピードで動くには、莫大なエネルギーが必要。今の科学技術ではまだ夢のような話ですが、仕組みとしてはもはやSFではなく、アインシュタインがしっかり理論化しているのです。
夏の夜空を見上げながら、「もし自分が光の速さで旅できたら」と想像してみてはいかがでしょう? 少しだけ、宇宙と科学が身近に感じられるかもしれません。
作=天文物理学者BossB/イラスト=イケマリコ
【著者プロフィール】
天文物理学者BossB(てんもんぶつりがくしゃ ぼすびー)
天文物理学Ph.D.(博士)、信州大学准教授。アメリカのコロンビア大学博士課程修了後、カリフォルニア大学サンタバーバラ校、ドイツのマックス・プランク天文学研究所などで研究活動、10年間の子育てを経て、2014年よりアカデミア(学術界)にカムバック。宇宙と物理と哲学の重複領域で研究中。著書に『宇宙思考』(かんき出版)がある。皆があるがままで輝ける社会を目指し、愛と自由を語る。ピース
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※本記事は天文物理学者Boss著の書籍『宇宙と物理のしくみがわかる! すごすぎる宇宙・天文の図鑑』から一部抜粋・編集しました。
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