中学校受験本番まで半年。不安が募る秋にこそ学びたい「親子伴走術」

秋を過ぎ、冬も目前の季節になると、特に中学受験を目指す高学年の子どもたちにとっては志望校別模試や過去問演習が本格化し、結果に一喜一憂する日々が始まります。過去問では思うように得点できず、時間配分の難しさに直面したり、判定結果を見て「本当に第一志望に届くのだろうか」と焦りが募ったりする時期です。

また、季節の変わり目で体調を崩す子も増え、夜遅くまでの勉強と不安から、親子ともに疲れが溜まってしまうことも少なくありません。受験本番までのカウントダウンが始まることで、親子のプレッシャーはますます高まっていきます。

そんな時に心強い味方となるのが、元大手進学塾講師であり現在は中学受験サポートサービス「中学受験スリースターズ」を運営するユウキ先生。ユウキ先生は数百人の生徒を指導してきた経験を持ちながら、自分の子どもの受験では思うようにいかず、親子で衝突したり涙したりした日々を経てきました。そのリアルな体験をしてきたからこそ、今まさに不安を抱える家庭に響く実例を数多く教えてくれます。

【画像を見る】なかなか勉強を始めようとしない子をやる気にさせる声かけとは?

親子の関わり方を「5タイプ」に分類

ユウキ先生は「受験を成功に導くためには、親子が日頃どのように勉強に関わっているかを客観的に知ることが大切」と語ります。

例えば「二人三脚サポート型」は、宿題から復習まで徹底的に確認し、プリント整理や事前学習を欠かさない親が伴走するタイプ。難関校合格に多く見られる反面、口出しが増えて親子関係がギクシャクすることもあります。ほかに、学習環境を整える「学習環境サポート型」、進捗を管理する「学習進捗プランナー型」、ミス管理に強い「弱点克服サポート型」、そして口出しを控える「見守り応援型」があります。ここで重要なのは「正解の型」を探すことではなく、「わが家の型」を知り調整すること。「我が家の型」を客観的に把握して、少し見直すことで、学習効率や子どもの気持ちが大きく変わるのだとか。

親子の関わり方を「5タイプ」に分類


プレッシャーを和らげる工夫

秋以降の子どもは「わかったふり」をしてしまうことも増えます。そんな時こそ「本当に理解したの?」と詰め寄るのではなく、宿題後に「終わったね」と一緒に振り返る、まずできたことを褒めるといった工夫が大切です。小さな声かけで、やる気を損なわず理解を深められます。

また、親が全てを背負う必要はありません。共働きや兄弟がいる家庭では、「勉強内容は塾に任せる」「家庭では環境を整える」と役割分担をすることが有効です。塾と家庭、それぞれの強みを活かすことが親子共に安心感につながり、学習をスムーズに進める鍵となります。

プレッシャーを和らげる工夫


「物語」としての受験を意識する

ユウキ先生は「受験を勉強だけの勝負ではなく、親子が共に成長する物語にしてほしい」と語ります。成績の伸び悩みや焦りは避けられませんが、それを家族で乗り越える過程そのものが子どもの力となります。

受験まで半年を切った今こそ、「どう伴走するか」を立ち止まって考えるタイミングです。塾講師、そして親としての経験から語られるユウキ先生の言葉は、不安を和らげ、前向きな気持ちを取り戻すきっかけになるはずです。そしてきっと「わが家らしい伴走の形」を見つけるヒントになるでしょう。

「物語」としての受験を意識する


作=ユウキ先生、文=知野美紀子、写真=PIXTA

【著者プロフィール】
ユウキ先生
中学受験スリースターズ代表講師。2006年より関東の大手進学塾にて算数の講師を担当、数多くの合格者を輩出。現在は「中学受験スリースターズ」を運営し、SNSなどを通じて算数の解説動画や学習法を発信するほか、全国の受験生や保護者への個別相談やサポートを行う。自身も保護者として子どもの中学受験を支えた経験を持ち、指導者・保護者という両面からの具体的かつ実践的なアドバイスで多くの支持を集めている。

※本記事はユウキ先生・著の書籍『「まだ伸びる!」をあきらめない 中学受験 子どもの成績の本当の伸ばし方』から一部抜粋・編集しました。

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