新しい年はおうちに神さまをお迎えしよう!知っておきたい「神宮大麻」とお祀り方法の基本

新しい年が近づいてくると、気持ちもなんだかシャキッと整って、家の中も“新年モード”にしたくなりますよね。初詣の際にお神札(おふだ)を新しくするご家庭も多いのではないでしょうか。
なかでも、伊勢神宮で古くから受け継がれてきた「神宮大麻(じんぐうたいま)」は、天照大御神の御神徳をいただける特別なお神札。家族の幸せを見守ってくれる存在で、家にお祀りすると、心がすっと整うような安心感を与えてくれます。しかもこの「神宮大麻」、実は全国の神社で授かることができるんですよ。
「うち、神棚なんてないんだけど…」という人も心配しなくて大丈夫。暮らし方や家のスペースに合わせたお祀りの工夫はいろいろあります。今回は「神宮大麻」の由来から、正しいお祀りの仕方、神棚がないお家でのアイデアまでご紹介します。
日本人にとっての“総氏神さま” 神社の中で最も格式が高い「伊勢神宮」

日本全国に数多くある神社の中でも、最も格式が高いとされ、時代を超えて大切にされてきたのが、三重県伊勢市にある「伊勢神宮」。正式には「神宮」とお呼びします。
神宮は、内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)を始めとする125ものお社の総称です。その歴史はなんと約2千年。始まりは、皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)が、日本神話「天の岩戸」でおなじみの天照大御神(あまてらすおおみかみ)をおまつりする社を、五十鈴川(いすずがわ)のほとりに建てたことだと言われています。太陽にもたとえられる天照大御神は、八百万の神さまの中でも特に尊い存在で、日本人にとっての“総氏神さま”のような存在なんです。
一人一人の幸せを祈って授けられるお神札「神宮大麻」とは?

そんな天照大御神の御神徳を、私たちの暮らしに届けてくれるのが「神宮大麻」。家族の幸せや国の平安を祈って授けられる、とても大切なお神札です。
ちなみに「大麻」と書いて“おおぬさ”と読むのが本来の読み方。お祓いに使われてきた麻のことを指す言葉で、そこから“しっかりお祓いを受けた清らかなお神札”という意味で「大麻」と呼ばれるようになりました。
伊勢の神域の山から切り出された木材を使い、神宮の神職が丁寧にお祓いをしてから授けられる、まさに“伊勢の息吹”が宿ったような特別なお神札なんです。
「神宮大麻」と「氏神さまのお神札」を一緒にお迎えしよう!お神札の正しい祀り方
この神宮大麻、「伊勢まで行かないともらえないのかな?」と思われるかもしれませんが、実は、近くの神社で受け取ることができるんですよ。日本の家庭では、神棚に「伊勢神宮の神宮大麻」と「地元の氏神さまのお神札」を一緒にお祀りし、神さまへ日々の感謝や家族の平穏をお祈りする習慣があります。ですから、初詣などの際には、「神宮大麻」と「氏神さまのお神札」の両方をいただいてお祀りするといいでしょう。
神棚と聞くとちょっとハードルが高く感じるかもしれませんが、 “おうちの中の神さまのお部屋”のようなもの。伝統的な神棚には、神社の建物を模した「宮形(みやがた)」があり、静かで清らかな空気を感じさせてくれます。
・三社造りのお神札の祀り方

三つの御神座(ごしんざ)を備えた「三社造り」の宮形では、お神札をお祀りする順番が決まっています。中央が最も上位、その次が向かって右、最後が向かって左です。中央に「神宮大麻」(天照皇大神宮と記されたお神札)、向かって右に氏神さま(今住んでいる地域を守ってくださる神社)のお神札、向かって左にはその他に崇敬している神社のお神札をお祀りします。
・一社造りのお神札の祀り方

一つの御神座のみの「一社造り」の場合は、お神札を重ねて納める形になります。手前に神宮大麻、その後ろに氏神さま、さらにその後ろに崇敬する神社のお神札を重ねて収めます。崇敬神社のお神札は複数あっても問題ありません。心を寄せる神社のお神札をお迎えしましょう。
・神棚へのお供えの仕方

お供えものの並べ方にも基本があります。お米・お塩・お水を供える場合は、中央にお米、向かって右にお塩、左にお水を一列目に配置します。さらにお酒をお供えする場合は、お酒を二列目に置き、全体を三列に整えます。毎日の暮らしの中で、少し気持ちを整えて並べることで、神棚がより清らかな空間になります。
また、最近は、伝統的な宮形の神棚だけでなく、お部屋のインテリアにすっと馴染む、シンプルで洗練されたデザインの神棚も増えています。ナチュラル系、北欧系のインテリアにも合うものがあり、「これならお部屋に置いても素敵かも」と思えるものがきっと見つかるはずです。
神棚がなくてもお神札をお祀りする方法はある!
最近は暮らし方が多様になり、「神棚はちょっと置き場所がない」「お供えの準備が大変そう…」という理由で、神棚のないご家庭も増えてきました。でも大丈夫。神棚がなくても、お神札を丁寧にお祀りする方法はありますよ。

たとえば、卓上に簡単に置ける「お神札スタンド」はいかがでしょうか。リビングの一角など、家族の目に入りやすい場所に置いて日常に馴染む形でお祀りすることができます。
もっと手軽に取り入れたい方は、綺麗な棚の上に立てかけたり、お神札を額縁に入れて壁に掛けてお祀りする方法もあります。特別に広いスペースを用意しなくても、日々の生活の中に“そっと心を向ける場所”をつくる感覚で大丈夫です。

どんな形であっても、スペースに合わせて、三体並べられるなら三社造り、一体だけなら一社造りの並べ方を参考にして、お神札をお祀りするといいでしょう。無理のない形で続けられるのが一番です。
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お神札は、毎年新しくすることで、神さまの瑞々しい力を改めていただけるとされています。年末の大掃除のタイミングで神棚をきれいに整え、これまでお守りいただいたお神札やお守りは、受けた神社へ丁寧にお納めして、新しいものをお迎えしましょう。
そして何より大切なのは、神さまを敬う気持ちと、日々の暮らしへの感謝の心。神宮大麻は、おうちにそっとお祀りすることで、家族をやさしく守ってくれる存在です。令和8年は、神宮大麻をお祀りして、穏やかで実りある毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
取材・文=宇都宮薫
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