ストレスによる耳鳴り、不正出血。離婚調停を「弁護士なし」で戦った妻の限界。自分で手続きすることの利点と欠点【弁護士に聞く】

夫の不倫やギャンブル、モラハラに耐えかねたカコさんは離婚を決意し、家を出ます。調停は弁護士を立てずに、自分で手続きを行うことにしました。


必要な書類を自らスマホで作成し、コンビニでプリントアウト。裁判所でも離婚に至る経緯やDVの有無などを記入する書類がありました。調停で聞かれそうなことをノートにまとめ、慰謝料や養育費を設定。しかし夫が調停で自分に都合の良いウソばかりつくため、反論のための証拠や書類を揃えることになります。

結局養育費や慰謝料で折り合いがつかず、離婚調停は不成立。続く婚姻費用の分担調停と裁判の前に、いよいよカコさんは弁護士に相談することにします。信頼できそうな女性弁護士と出会い、カコさんは調停の時は進まなかった話がやっとスムーズに進んだと感じました。そしていよいよ離婚裁判へと挑みます…。
離婚の手続き、自分でやる? 弁護士に頼む?
離婚裁判の段階では弁護士を立てるのが一般的ですが、その前の離婚調停については約4割の人がカコさんのように「弁護士なし」で進めています。調停を自分でやるのと弁護士を立てるのとでは、具体的に何がどう変わるのでしょうか。
弁護士法人プロテクトスタンス所属の金岡紗矢香(かなおか さやか)さんは、「離婚調停は、弁護士の有無で結果や負担が大きく変わります」と語ります。
金岡弁護士「金銭面の負担については、本人で進めれば数十万円単位の弁護士費用がかかりません。しかし、知識不足から不利な条件で合意してしまい、結果的に損をするリスクも伴います。
さらに、解決までのスピードも大きく異なります。弁護士であれば法的な争点を早期に整理し、無駄な対立を回避できるため、迅速な解決に繋がりやすくなります」

金銭面やスピード面でのメリット・デメリットはわかりやすいですが、それ以外の違いについても金岡弁護士に伺いました。
金岡弁護士「最も差が出るのが精神的・事務的な負担です。弁護士は複雑な手続きを代行するだけでなく、相手方との窓口となるため、直接やり取りするストレスがありません。弁護士が間に入ることで、萎縮せずに適正な条件を請求できる点は大きなメリットと言えるでしょう」

カコさんは離婚が成立するまでの間、ストレスから耳鳴りや蕁麻疹、生理が止まったり不正出血が続いたりなど、さまざまな症状が出たそうです。少しでも精神的な負担を軽くしたい場合は、弁護士に依頼することを検討してもいいかもしれません。
【金岡紗矢香さんプロフィール】
金岡 紗矢香(かなおか さやか)/弁護士法人プロテクトスタンス
弁護士・行政書士。国内大手飲料メーカーの勤務を経て、弁護士資格を取得。浮気・不倫といった男女トラブルや離婚問題、借金問題、セクハラ・パワハラなどの労働トラブル、相続手続きなど、さまざまな分野に精通し、女性からの法律相談に幅広く応じている。現在、2児の母親として子育てにも奮闘中(第一東京弁護士会所属)。
取材=編集S/文=レタスユキ
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