家事を教える vol.8-1「考えごとで家事を楽しむ」 山崎ナオコーラのエッセイ

雑誌『レタスクラブ』で連載中の山崎ナオコーラさんのエッセイ「考えごとで家事を楽しむ」をレタスクラブニュースでも特別公開!
家事に仕事に子育てに大忙しの毎日。実体験に基づいた言葉で語られるからこその共感や、生活を楽しむためのヒントが隠されています。
vol.8「家事を教える」を4回に分けてお届け。今回は第1回目をお送りします。
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子どもが生まれて、後追いが始まった頃、キッチンとリビングルームの間にベビーゲートを置いた。刃物や火を使って料理をしているときに子どもが入ってくるのを避けるため、区切ったのだ。
しかし、だんだんと力がついて、自分でベビーゲートをどかして侵入してくるようになり、意味がなくなった。
それでベビーゲートは片付けたのだが、子どもはものすごく食いしん坊なので、「お料理をしてもらわなければ、ごはんが出てこない」と理解できてからは、すんなりと離れるようになった。
「お料理していて危ないから、こっちに来ちゃ駄目だよ」
と説明すると、
「かあか、お料理」
と言ってリビングルームでひとりで遊んで待っていてくれる(子どもは私を「かあか」と呼ぶ)。
(続く)
文=山崎ナオコーラ イラスト=ちえちひろ
Information
1978年福岡県生まれ。埼玉県育ち。2004年『人のセックスを笑うな』で作家デビュー。エッセイ『指先からソーダ』『かわいい夫』『母ではなくて、親になる』、小説『美しい距離』、絵本『かわいいおとうさん』(絵ささめやゆき)などの著作がある。目標は「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」。
山崎ナオコーラさんのTwitter
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