40~50代で出来る対策は? 老後に備える6か条と年金定期便の見方
働き盛りの世代は漠然とした年金の不安をずっと抱いていますよね。原則年金は「国がなくなったり、制度が変わらないかぎりはもらえる」はずです。しかしこの言葉には「ただし、額は減る方向に。」という続きが。
不安の募る老後の生活資金について、経済評論家で株式会社マイベンチマーク代表取締役の山崎元さんと、ファイナンシャルプランナーで株式会社生活設計塾クルー取締役の深田晶恵さんに教えていただきました。
40~50代のための6か条! 老後の備えの総仕上げ考えられる対策を取っておこう
40~50 代は、老後が見え始めた世代。老後の生活を想定して、今のうちにやっておいたほうがいいことは、備えていきましょう。
●その1:最後の貯め期と心得てしっかり貯める
40代はまだ子どもの教育費がかかる時期で、思うようなペースで貯められませんが、50代になって子育てがひと段落したら、最後の貯め期に入ります。教育費の負担がなくなると生活費や夫婦の小遣いが膨らみがちになるので、ここは最後の貯め期を自覚して貯めるペースを上げていきましょう。60歳時点での住宅ローンの残高を調べて、教育費が終わったら、返済のめどを立てておくことも必要です(深田さん)。

●その2:お金の置き場所を信頼できる人と共有しておく
高齢期に近づいてきたら、お金の置き場所を誰か信頼できる人と共有しておきましょう。本人以外は、お金の預け先などを知らないとなると、急な事故などで相続が発生しても、家族が銀行口座を探し出せないことがあります。10年動きがない口座は休眠口座として本部に吸収されてしまい、取り戻せなくなる可能性もあるので、要注意です。同様に、親の資産をどうするかも、親がしっかりしているうちに話し合っておきましょう(山崎さん)。

●その3:派遣会社などでパソコンテクを磨こう
将来を見据えて、130万円の壁を越えて働くのなら、派遣会社に登録する方法もあります。50代でウィンドウズ95の導入前に専業主婦になった人は、パソコンでのデスクワークが難しいかもしれません。派遣会社で開催しているパソコン講座に参加して、派遣会社の営業にアピールしながらスキルアップを図りましょう。ハローワークなどで行なっている講座もありますが、できるだけ仕事に直結する講座を選択したほうがいいでしょう(深田さん)。

●その4:45歳くらいからセカンドキャリアを考える
定年後のセカンドキャリアを考えるポイントは、45歳からです。仕事を得るためには、働くスキルとそのスキルを買ってくれる顧客の両方が必要です。経理をやっている人なら税理士、コンプライアンスの担当だったのなら司法書士など、まず資格を取るのは有効ですが、その場合、その準備期間も必要ですし、顧客となってくれそうな人的ネットワークをつくるためにも、ある程度の年数が必要です(山崎さん)。
●その5:長く働きお金をふやすことも考えてみる
将来はもらえる年金が少なくなることを考えると、老後もできるだけ長く働き続けることが必要になります。40代の専業主婦でも、70歳まで働くならあと30年近くあります。今から働き始めておくことがおすすめです。また、手持ちのお金を働かせることも大切です。投資をしてもいいお金があれば、手数料が安くて投資効率がよい株式のインデックスファンドがおすすめです(山崎さん)。
●その6:老後に備えて今から生活費を見直してスリムに
年金生活に入って急に生活費を切り詰めることは厳しいと思います。先取り貯蓄をして必要な額を貯めて、残ったお金で暮らすトレーニングを20~30年続けていくと、無理なくスリムな家計が維持できるようになります。そうしてお金を貯めつつ、うまく老後生活に入っていけるように調整できるといいですね。毎月の生活費が数万円違えば、貯蓄を取り崩すペースがずいぶん違ってきます(深田さん)。
年金定期便って見方がよくわからない!
定期的に届く「年金定期便」。あなたはその正しいチェック方法を知っていますか?「ねんきん定期便」は、国民年金と厚生年金に加入している人に毎年1回、誕生月に郵送されます。公的年金への加入期間が合算して10年以上あれば、老齢年金を受け取れます。50歳以上の人は、老後にもらえる年金の見込み額が、50歳未満の人は、それまでの払い込みでもらえる金額が表示されます。
50歳未満の人が老後の受け取り見込み額を知りたい場合は、ユーザーIDを取得して日本年金機構のホームページにある「ねんきんネット」にアクセスすれば、確認することができます。

将来の年金額を知るには、3段階のチェックが必要。
① 120カ月以上(将来的に)あれば、年金はもらえる
② 現在まで払った分でもらえる額
③ 年金手帳を用意して、ねんきんネットで将来の受け取り見込み額をチェック(50歳未満の人)
少し面倒くさいかもしれませんが、個人情報保護のためにこのプロセスは必要です。今できる対策を着実にやっていきましょう。
イラスト=村田エリー 取材・文=生島典子 監修=山崎元、深田晶恵
Information
経済評論家、株式会社マイベンチマーク代表取締役、楽天証券経済研究所客員研究員。著書に『お金で損しないシンプルな真実』(朝日新聞出版)など多数。
教えてくれたのは:深田晶恵さん
ファイナンシャルプランナー、株式会社生活設計塾クルー取締役。著書に『サラリーマンのための「手取り」が増えるワザ65』(ダイヤモンド社)など多数。
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