“漱石”はほかにもいた! 署名入りの短冊に意外な鑑定結果

明治を代表する文豪、夏目漱石。数々の名著は今なお読み継がれ、その功績を讃えて旧千円札では肖像が使用されていました。
そんな漱石の“俳句”をめぐり、今年4月放送の「世界の何だコレ!? ミステリー」(フジテレビ系)でとある短冊を鑑定調査。
予想外の結果が導き出されています。
資料としての価値はアリ!
番組に寄せられた、福岡県在住の家族からの投稿。
その内容は、「私のひいひい爺ちゃんは、俳句に関する仕事をしていた人で、夏目漱石のものと思われる俳句が家にあります。本当にあの夏目漱石が書いたものなのか調べてください」というものでした。
現地調査にアンガールズ・田中卓志さんが向かい、お宅を訪問。
さっそく話を聞いてみると、ご主人の高祖父が短歌などを作る「俳諧師」だったと言います。
“和泉白泉”という芸名で、漱石と同じ時代に生きた俳句の達人として現代に伝えられているそう。
そこでご主人が取り出した額の中には、「ぬるみ」から始まる俳句と右下に「漱石」の名が記された短冊が…。
日本の古文書に詳しい愛知東邦大学・増田孝教授が鑑定を行なったところ、短冊に記されていたのは「ぬるみしと 見えてけむるや 門の水」という句。
増田教授によると、春になって門の前にできた水たまりから湯気が上がる風景を詠んだものだとか。
真贋について増田教授は「漱石と書いてある短冊としては本物ですね」と断言したものの、「ただし漱石は漱石でも、夏目漱石ではなく別の漱石」と続けました。
実は“漱石”という号(ペンネーム)は、夏目漱石以外にも複数の人が持っていたそう。
増田教授は筆跡から夏目漱石のものではないと鑑定しましたが、いっぽうで「夏目漱石以外にも漱石という人がいて活動していた証になる。資料として面白い」と語っています。
残念ながら夏目漱石が詠んだ句ではありませんでしたが、視聴者からは「漱石がペンネームだと初めて知った…」「漱石といえば夏目漱石しかいないっていうイメージだからビックリ!」「真贋はともかく浪漫があるよね。時代背景を紐解くヒントになるし」といった声が相次ぎました。
夏目漱石は“ひとりぼっち”だった?

日本を代表する文豪・夏目漱石とあって、関連資料が見つかればそれだけでビッグニュースになります。
たとえば2018年5月には福井県の西川一誠知事(当時)が、県内の古書店から漱石直筆のはがきが見つかったと発表。
大正6年刊行の『漱石全集』に掲載されて以来所在不明となっていたので、約100年ぶりの発見となります。
はがきはロンドンに留学していた漱石が、ドイツ留学中の芳賀矢一と藤代禎輔に宛てたもの。
藤代宛ての手紙には、「独リボツチデ淋イヨ」(原文ママ)と漱石の心情が綴られていました。
さらに福井県では、第一高等中学校(東京大学の前身)時代の成績に関する記述も見つかっています。
今年1月に県が発表した内容によると、漱石や正岡子規を教えていた教育者・松本源太郎の手帳に彼らの成績が記されていたそう。
1888年から89年の「論理学」の成績と思われ、1学期・2学期の合計点数はクラストップだったとか。
遺された資料から見えてくる、時代背景や人となり。次にどのような歴史的発見が世間を驚かせてくれるのでしょうか。
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