片付けの達人、なぎまゆさんが指南!成功のカギは続けられる方法を探すこと
パッと見はキレイな部屋だけど、実はクローゼットなどの収納スペースには大量のモノがぐっちゃぐちゃ。思い当たる人、いませんか!?
レタスクラブニュースの連載で話題の実録系コミックエッセイ『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら二度と散らからない部屋になりました』。2019年7月にシリーズ2巻めとなる新刊『「ちゃんとしなきゃ!」をめたら二度と散らからない部屋になりました 見えないところも整理整頓編』も発売となった“なぎまゆ”さんに、片付けのコツやエピソードを聞いてきました!
“とりあえず突っ込んでおく袋”が山積み! 自分の性格を考えてモノの「量」と「住所」を決めたらラクに
――“なぎまゆ”さんはもともと「片付けられない女」だったと聞いて親近感が湧いています! どうして片付けられるようになったのですか?
「例えば、服を収納スペースに戻す時に『適当に突っ込んでしまう人』と『きっちり畳んで収める人』がいる、同じことをしているのに人によって所作が全然違う! ということにある時、気づいたんです。
そして自分を省みた時に、私もきっちり服を畳んで収めることを継続できた試しがないことに気づきました。
『今までずっとできなかったんだから、たぶん、この先も私にはできないだろうな』と思ったので(笑)、だったらできるように努力するより、できないなりに片付づいた状態でいられる方法を考えたほうが、実現できる可能性が高そうだと思ったことが、きっかけだったと思います」
――片付け始めて、主に処分したもの、自分の部屋ながら驚いたことなどはありましたか?
「最初に驚いたことは『判断保留の袋の山』ですね。当時は床が散らかると『とりあえず紙袋に全部突っ込んで横に置いておく』ということを繰り返していたので、床は見えていたけど、部屋の片隅には常に紙袋が積み上がっていました。中身はほぼ『使えるけど使わないモノ』でした」
――あ、ちょっと心当たりがあります…。
「なので『必要なモノを、管理できる量だけ持つ』『モノにはすべて住所を決める』の2つをルールにしたんです。そうしたら『判断保留の袋』ができることはなくなりました」


――著書に書かれていた「3着の部屋着を用意し、くたびれたら新たな3セットを買い直す」「同じ引き出しの手前にオンシーズンの服、奥にオフシーズンの服を収納」などがまさにそうですよね!?
「自分の無意識下の行動を思い返した時、『引き出しの奥を使った試しがないな』とか『部屋着をたくさん持っていても、結局使い回すのは手前にある3着くらいだったな』とか、誰にでも行動のクセみたいなものがあると思います。
何度かクセを直す努力をしてみましたが、長続きしなくて…。その経験からできる限りクセを無理に直すのではなく、クセに合わせて環境を見直すようにしています。
これが、著書の中でもたびたび言っている『片付けに必要なのは“几帳面になる努力”ではなく、“大ざっぱな自分でも片付く工夫”というセリフにつながっていきます」

――自分の性格上、「続けられない」「できない」と思う方法は絶対に取り入れない、というのが成功のコツですか!?
「はい、私が当時強く意識していたことです。自分の性格を考えて『大量の衣類を管理するスペースや気力がないから、適量を守る』『どんなにおしゃれな収納家具でも、開け閉めが複雑だとおっくうになるから買わない』などを決めました。
片付けは大なり小なり毎日行わないといけないことなので、少しでも無理があると継続しづらくなり、継続できないとリバウンドしてしまいます。
『これくらい皆やってるんだからできるはず』と思うのではなく、誰でもない『自分』が無理なく、半永久的に続けられる方法を考えることが大切だと思います」


「片付け」とは「毎日の生活を楽にするもの」。自分が続けられる方法を探すことが大事
――漫画で解説してくれる片付けのコツがとってもわかりやすいです! 絵や漫画はいつごろから描いているのでしょう? 小さいころの夢は漫画家だったり…?
「わかりやすいと言っていただけてうれしいです! 小さいころからノートに漫画は描いていましたが、原稿用紙とペンを使って漫画を描くようになったのは中高生くらいからだったと思います。漫画家志望ではありませんでしたが、漫画を描くことは好きだったので二次創作などのファンアートを中心に漫画を描いていました。
私自身が本を読む時、少しでも理解しづらい表現があると読み飛ばしてしまう性格なので、片付けの漫画を描く時は『とにかくわかりやすく読みやすく』を心がけています」
――今回の新刊に登場した友人Aさん、Mさん、Pさんですが、片付け終わってスッキリした部屋を見てなんと言っていましたか? その後、「キレイに片付いた部屋」は今もキープされているのかとても気になります!
「Aさんは『管理や処分が面倒なモノは家に持ち込まなくなった』、Mさんは『リセットしたおかげで、部屋の細部のレイアウトにこだわれるようになった』、Pさんは『いつもは一時保留にしていたものを、マメに処分するようになった』と言っていました。
生活していく上で少しずつ散らかっていくようですが、モノの住所を決めたことで、散らかっているけどどこから片付けていいかわからない…という状態にはならず、元の状態に戻すのが簡単になったみたいです。『片付けに対する意識が変わった』『生活しやすくなった』と言ってもらえて、とてもうれしかったです!」


――片付けられるようになった読者も多そうですね!?
「いちばんうれしいのは『今まで片付けられなかったのに、片付けられるようになった!』という言葉です。かつての私のように片付けられずに苦しんでいた方たちが、私の漫画を読んで救われたと言ってくださるなんて、これほどうれしいことはありません。
『自分は片付けられるけど、身近に片付けられない人がいる。なぜできないのか、なぜ片付けてあげたのに何度もリバウンドしてしまうのか疑問だったけれど、その理由がようやくわかった』というメッセージも印象的でした。『これくらい普通はできる』は個人個人で違います。だから、『それぞれの性格に合わせた片付けが必要』ということを漫画を通して伝えたかったので、とてもうれしかったです」
――とはいえ、なかなか片付けられない読者も多くいます。まずどんなことから始めたらいいでしょうか?
「私は片付けを『場所ごと』ではなく『物ごと』で行うことを推奨しているのですが、どうしても挫折してしまうなら、狭い場所、小さな場所から片づけて成功体験を積むこともアリかなと思います。
モノの量が膨大でやりきる自信がないジャンルだったり、家じゅうに散らばっていて何がどこにあるかわからないジャンルのモノは避け、トイレや洗面台の下など『不用品がたくさんあるし散らかってるけれど、あるべきモノはここに全部揃っている場所』なら、失敗しづらいと思います」
――ご自身にとって、ズバリ、『片付け』とは!?
「『毎日の生活を楽にするもの』です。最低限できていないと生活に支障が出るのでやりますが、正直やりたくないし、他に優先したいことはたくさんある。だから、いかにラクに簡単に続けられるかが大切です。
最初に、散らかった部屋をリセットしたり、どんな収納用品を導入するか決めるのは大変ですが、その後の長い人生を楽にするために、その一瞬だけ妥協せずに頑張る、という感じです」
――最後に、読者にメッセージをお願いします!
「私は長い間『片付けられない人間』でした。最初のリセットこそ大変ですが『自分の性格や習慣に合わせた収納を行うこと』『管理できる物量を持つこと』を行うことで、大ざっぱでズボラな私でも片付いた状態を維持できるようになりました。私の漫画を読んでくださった方の片付けが少しでも楽になれば、本当にうれしく思います」
お話を聞いていたら、なんだかできそうな気がしてきました。二度と散らからない部屋を目指して、自分らしい片付けを始めてみようと思います!
取材・文=岡田知子(BLOOM)
Information

■著者:なぎまゆ
東京都出身。漫画家として活動中。もともと自身も散らかった部屋に住んでいた経験あり。「大雑把な性格の自分でもできる、片付け・収納の工夫をすることが大切だ」と気づいてから、整理整頓が身に付き始める。以降、友人から部屋の片付けを依頼されるほどの収納上手に。
『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら二度と散らからない部屋になりました』
★2019年7月12日に2巻発売!★
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