うちの娘がハーバード大学に!? そんなこと、これっぽっちも考えたことありませんでした!!
子育ては期間限定、たったの18年間です。
薄井シンシアさんが30歳の時、娘さんが生まれました。小さな紗良ちゃんを胸に抱きながら、シンシアさんは「この子を一人前の人間に育てよう。そのために今は仕事を辞めよう」と決めました。そう、考えてみたら、子育ては高校卒業までの18年間ですよね。人生100年時代のたったの18年。仕事は子育てが終わってからでもできるのではないか、とシンシアさんは考えたのです。この18年の間に、紗良ちゃんを「自分の力で税金を納められるような自立した人間に育てよう」と思ったのです。
シンシアさんの子育ては楽しくも思考錯誤の連続でした。
子育ては、紗良との知恵比べでした。
小さい頃、紗良ちゃんは毎日、動物園に行きたがりました。シロクマのガスくんに会うためです。でも、シンシアさんはとなりの美術館のほうに行きたかったのです。そこで一計を案じました。「宝探しゲーム」です。

この「宝探しゲーム」がきっかけで、美術への関心が広がり、紗良ちゃんの豊かな想像力が育まれていくことになります。
紗良の個性はなにかを、よく観察しました。
多くの子どもがそうであるように、紗良ちゃんは物語を読んでは、登場人物になりきっていました。頭の中では空想世界が沸騰していたのです。

なりきりごっこが現実世界にまぎれ込んでいても、それが子どもの遊び。紗良ちゃんにとっての可能性を育てる苗床になったようです。
紗良を一人の人間として尊重し、寄り添いました。
パパの仕事の都合で、紗良ちゃんは4度転校しました。ウィーンの学校に転校した時のことです。紗良ちゃんはクラスメートの中に入れず、ずっと孤立していました。つらい毎日が続きました。

シンシアさんとパパは紗良ちゃんのつらさや悲しみを共有し、一緒に耐えました。その安心感があったから、紗良ちゃんは苦境をくぐり抜け、心を強く持てたのでしょう。
シンシアさんは「勉強しなさい」と言ったことが一度もないそうです。「勉強ができるかどうか」も気にしたことがありません。紗良ちゃんの人間性とは関係ないから、と。それより、ひたすら、自力をつけることを目標にしてきました。
すると……その時は、突然やってきました。
15歳を迎えて人生の岐路に立った時、気づくと目の前に、ハーバード大学という一本の道が選択肢として開けていたのです……。考えもしなかった道でした。
文=かのん
著=薄井シンシア/「ハーバード、イェール、プリンストン大学に合格した娘は、どう育てられたか」(KADOKAWA)
【著者プロフィール】
薄井シンシア
1959年フィリピン生れ。国費外国人留学生として20歳で来日。日本人と結婚。娘を育てるために専業主婦の道を選ぶ。47歳で仕事を再開。電話受付アルバイト、ホテルの営業開発担当副支配人、現在、東京2020オリンピック大会トップパートナーのホスピタリティ担当。著書に『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』。
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